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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
久々のお茶会の気がしますけどなんででしょうね

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ほら、冤罪じゃないですの!

「クラウ?今なんと?」

「え?何がっすか?」

「べガ子爵子息を殺したのはエリーではなく第1王子殿下なのか?」

「え?そうっすよ?エリーがわざわざストーカー程度処断するわけないじゃないっすか、危害まで加えたらわかるようにエリーが殺してるっすよ」

「その前にアーデルハイドが殺してるでしょう」

「それもそうっすね」

「いや、ちょっと待て……」


 アーデルハイドは手が早いんですわ、怒るとすぐに手が出ますわよ。

 ちょっと面の皮が厚いとこはありますけど。


「まー、アーデルハイドならやるっしょ」

「そうですわ!そうですわ!」

「そもそも実力行使しなかった理由は法的な問題でめんどくさかったからだな、ベガ子爵は法務関係者だった」

「あら?そうでしたの?ギリギリ適法ストーカー子息を抱える法務関係者とか断絶してしかるべきですわね」

「ただ能力はあったみたいだぞ、断絶後近衛騎士団で法務官になってる」

「へー断絶の時点で爵位も亡くなってるのに近衛騎士で働けたなら能力はあったのでしょうね」

「いや、その前に第1王子が……」

「バンサ伯爵邸にもよく顔を出してました」

「まだ生きてますの?へー粛清で死んでいないのならまともな方だったんですわね」

「いえ、去年の粛清で処刑されました」


 完全に失言しましたわね、まぁ……問題を起こしてないなら死んでないはずですし?問題があったんだと思いますわ。


「…………司法省としては近衛騎士団の法務を担当して起こした問題を騎士団の不入権と不逮捕特権を乱用していたことと、それに法的に許可を与えていた人間は処断する必要があった。以降は不入権と不逮捕特権は厳しく制限された。いや、した。」


 ジーナも普通の声で気まずそうに話しますわね。当時のモンタギュー司法大臣に働きかけてたんでしょうね。

 まぁ、モンタギュー司法大臣も忌々しいと思っていたから大手を振って潰せたんでしょうけど。騎士団の不祥事って多かったですしね。


「まー、近衛騎士って問題ばっか起こしてたからねー……。仕方ないんじゃね?不入権と不逮捕特権なんて基本的には任務中の出来事でおきた事例に使うもんだしさ、乱用されると騎士団自体の信用に関わんだよねー……。いやマジで、悪いとこだけ騎士団に押し付けてくるしね。近衛はいつもいいとこ取りして悪名だけ押し付けっからねー」

「近衛騎士団の事件だけで何冊本が書けるかわからない……」


 対立してたマーグはともかくベスが断言してるようじゃ不祥事の総合商社みたいなもんですわね、やっぱり問題なし!ワタクシ達こそが正義!

 粛清に関してははワタクシあんまり関与してませんしね、不入権と不逮捕特権をあの事件で停止してやったくらいですし。

 まぁ幹部を調べ上げて黒なら殺せとはいいましたけど。

 まさか近衛騎士団の不祥事で私が家を一軒一軒回って殺し回るわけがないでしょう?死罪のほうが名誉も落ちて人によっては断絶もセットでよりお得ですしね。


「別に構いませんよ、罪を犯したのであれば仕方がないことですから。私も王太子の儀は嫌な予感がするから行くのはやめておくように言ったんですけど……」

「嫌な予感?ゲーリング子爵領の蜂起か?」

「いえ、違いますよ。アン様」

「ブロンテ先生のファンならアンでいい、あとで語り合おう」

「えぇ……?」

「わかりました、アン」


 やはりわかってる人はわかってますわね、さすがアン。

 なんでベスは苦い薬草を食べたような顔をしてますの?やっぱり立場はしっかり分けようって思ってますの?キャスみたいなことしてますのね。


「率直に言えば勘ですね」

「勘か、まぁバカにはできんな」

「うん、戦場にしろどこにしろ勘が悪いやつから死んでくしねー」

「なるほど、それなら仕方ありませんわね」

「まぁ、一番大事なのは確かやな。商人でそれがないやつは大抵失敗してるからな」


 勘が働いたらそれを信じたほうがいいですわ、磨かれた勘は時に100にの思考に優るものですわ。


「いや、勘ですよ?エリー?」

「バカには出来ないがそれか?(小声)」

「それだけ……?」


 これだから勘を使わない方たちは……。


「クラウもわかるでしょう?」

「まぁ……わかるっすけど……」


 なんですのそのあーあ、触れちゃった。長くなりそうでめんどくさいなぁみたいな顔は?


「父が殺されたと聞いた際に倒れましてね、そのまま死にそうだったのですが生きながらえまして。それから嫌な勘が働いてしまって、しなければいけないと思ったときとしてはいけないという時にそれを絶対に実行したりしなかったりしてるんです。大抵はそのおかげで助かってきました」

「そんな超能力みたいな……」

「なるほど、軍人にはよくある。いわゆる虫の知らせだな、戦場で死にかけるとそれができる人間がよくいる」

「騎士にもいるよ?まぁ戦争だと相手が騎士のほうが多いしね、生き残るだけでそれができるようになるしねー。あーしも使えるよ」

「当然ッ!ワタクシも使えますわー!」


 まぁ蛮族決闘のおかげですわね、これがまぁ戦闘時に便利で……。


「王宮部署内が解体された時も急に旅行に誘われて規定日数を消化したのに嫌な予感がするから勝手に休みを伸ばしてたらああなってました」


 その勘はちょっと私より上ですわね……。

ベス「(聞きたがってた第1王子のことアンの頭からすっぽ抜けてるな)」

キャス「(まぁ王家が暗殺するくらいよくあることですしね)」

アン「(へー勘が利くのか、いいじゃないか)」

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