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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
久々のお茶会の気がしますけどなんででしょうね

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病死の大半は殺人だって医者が言ってましたわ

「病死?」

「定番の病死ですわ~」

「貴族の……お約束みたいなもの……だと思う」

「まぁ、そうっすね……」

「否定はしません」

「そんなんばっかだしねー」

「商人でもよくあるけどな、事業の立て直し前に担当者病死みたいな、だいたい保険かけてたりな。それで払われず裁判するのもお約束」

「仕事増やすのやめろ……(小声)」

「いや、ウチがやってるわけではないで……?」


 まぁ、建前でしょうけどね。本当に急死するパターンもあるけどだいたい過労かショック死とか後は自殺ですわね。

 ひっくるめて病死と急死ですわ。その家の子息が急死でない辺り……まぁ、棺桶の蓋は開けたくないんでしょう。

 棺桶の蓋が開いてない病死はだいたい殺されてる、相場ですわね。

 だから毒でちゃんと殺すんですわ、まぁ毒の反応次第だと結局ばれるから病死になるんですけどね。

 いいですわね、病死。死んでも感染するかもしれないからって言っておけばどうとでもなるのですから。

 商人と保険って面白そうですわね、かき乱したらシャーリーが一強になるかしら?


「エリーがやったのですか?ベガ子爵の子息を」

「いや、知らないですわ?」


 何でもワタクシのせいにするの止めてくださる?覚えがありませんわ、記憶にありませんわ、天地神明に誓って……こんなものに誓っても逆に信頼されませんわね。役立たずに誓うだなんてバカ王子に誓うのと同じじゃないですの。

 とにかく知りませんわ。


「自分でやって忘れてるだけじゃない?(小声)」

「エリーが処断したんですか?」

「やりそうだよねー」

「知りませんわ、覚えがないですもの、勝手に誰かが始末したのでは?」

「他に誰がやるのだ?」

「恨みを買っていたのなら……他にも可能性がある……?」

「公爵家で処断したとかでしょうか?」

「本当に知りませんわよ?やるとしたらアーデルハイドとか……?」

「だったら自分でやるやろ」

「……それもそうですわね」


 正面からいい加減しろとかいいながらぶっ殺しますわね。きっとそうしますわ、うん!間違いなし!

 でもア-デルハイドはなんでそんなアホを踊らせてたんですの……?多分ワタクシが家ごと没落させて断絶に追いやったとは思いますけど……。

 あれ?忘れてるだけで本当にワタクシが殺したんでしたっけ?あれ命じたのかしら?ワタクシが直接殺しに行ったのかしら?あれ?


「ひょっとしてワタクシが殺してましたの?」

「エリーさん……?」

「さんもいりませんわ、同好の士ピア。ワタクシたちは等しくブロンテ先生の名作に心を縛られた奴隷に過ぎませんから」

「わかりました、エリー」

「えぇ……?」


 うん、やはり同じ趣味を持つものはこうでないと、ワタクシに異論がある時に口を挟めないとか、解釈違いの視点がある時に口を挟めないとか、そういうものは作品の評論によろしくないですわ。

 みんなも読みなさい、ほらもっと読んで、劇でやると受けもいいし。

 なんかベスが驚いてますけどなんですの?


「どうします?」

「一旦置いておきましょう、ブロンテ先生の新作が読めなくてイライラしてるんでしょう。私も早く続きが読みたいんですけど……」

「…………そうなの?」

「最近は続きは?続きは?ばっかっすね」

「当たり前でしょう?毎日新作出してほしいですわ!」

「確かに私も読みたいですが……」

「本当に心の奴隷になってないか?(小声)」

「いや……だな……」

「まぁ、ブロンテ先生でもエリーは持て余しそうだしな」

「持て余さなかったブロンテ先生は多分狂人でしょうね」

「いや……普通の人だと思うよ……?」

「これだけ名作をいくつも書けるなら狂人ではあると思うわ、おかげでウチらも儲かるけど」

「四六時中作品のことを考えてる狂人に違いありませんわ、これは素晴らしいですわね」

「へー、じゃあ売れてるの以外読んでみるねー」

「勝ってそのまま刺し替えますわ、読みなさい」

「すっごい布教してくるじゃん……」

「まいどありー」


 いいですわ!もっと話しましょうよ、今日の話題はブロンテ先生にしませんこと?


「そもそもベガ子爵のことなぞどうでもよいのではないか?」

「ああ、まぁ……それもそうっすね」

「うん……」

「じゃあブロンテ先生の話を」

「何のために俺達を呼び出したんだ?」


 ちょっとジーナが普通の声で圧をかけてくるから止めますわね……。

 仕事終わってきたのに舐めてんのか?お前ふざけんなよ?って目でワタクシを見てますわ、怖い……。

 か弱いワタクシでは屈するしかないですわね。


「じゃあエリーがベガ子爵の子息を殺したというわけで」

「え?本当にワタクシが殺ったことにするんですの?ちなみにワタクシが殺したって当時言ってましたの?」

「記憶にはない」

「邪魔者を処分しましたわー!っていうことは結構あったけどさー、具体的に言わないこともあるから知らねーし」

「クラウ!ベガ子爵の子息を殺したのワタクシではないですわよね!」

「そこ重要か?本題に入ってくれ(小声)」

「そうっすよ、フリードリヒ第1王子が命じて殺したっすよ」

「ほーら!ワタクシじゃないでしょう!?第1王子が殺したんですわ!」


 全く何でもかんでもワタクシのせいにすればいいと思って!

 そういえば……アーデルハイドも暴れたときにはワタクシが率先してたとか言って逃げてましたわね。

 そういえば省庁を2つほど燃やした時もワタクシに全部罪を着せて……。

 まぁ、あれは納得してますけど。



アーデルハイド「人を何だと思ってるのよ」

エリー「気に入らない令嬢の顔面をパンチする女」

アーデルハイド「喧嘩を買っただけよ」

エリー「なんでワタクシがやったことになってたんですの?別にいいですけど」

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