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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
久々のお茶会の気がしますけどなんででしょうね

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ひょっとしてワタクシが主導すると会話盛り上がらないんですの?

「ですので……大事な物を失う前にこちらに来ました。正確にはシャディ……レズリー伯爵令嬢に紹介を頼んだのですが……」

「クラウでいいっすよ」

「クラウの紹介でこちらに来ました、改めまして……名乗るのが遅れました。王城メイドのピアと申します」


 ふーん家名なし、もしくはないことにされてるか……それともまだ名乗る気はないか……。

 それにしても名前を名乗るだけでもグダグダでしたわね。

 全く面倒なことですわ、まぁそれだけ助命を乞わねばならない理由があるのでしょう。


「そして何事もなければバンサ伯爵になります」


 なんで?子どもいなかったのではなかったかしら?

 ああ、そうか……表に出せなかったけど王家が恩を売るために引っ張ってきたと。それがきな臭くて胡散臭くって恩着せがましくって逃げてきたか誰かを頼りたかったといったところでしょう。

 紹介を頼んだということはクラウはスパイかなんかのフリでもしてたんに違いありませんわ。

 まぁ、いいでしょう……。


「そして私はライエン侯爵家の息女でした、これでお分かりいただけるでしょうか?」


 は?わかりませんが?

 いや、そうあなたが……えっ?

 ちょっと、よくわからないんですけど?えーと?


「あなたがライエン侯爵家断絶のおりに除名された、もとい助命された……」

「昔の名前はピア・ライエン、いまはただのピアですが」


 パズルのピースが勝手に転がり込んできたって思えばいいんですわよね?罠?

 いや、この状況で罠を掛ける意味なんてないですし……。


「では……暗殺されたマルゴー・ライエン侯爵の御息女である、と……?」

「ええ、父は確かに暗殺されました。誰かはわかりませんが」


 あ、これもしかして侯爵家が疑われてるやつですの?皆様ー!助けを出してくださいましー!

 誰も反応しない……。なに侍女のごとく無言でお茶すすってますの?難しい話は任せるか、めんどくさしなぁみたいな感じ。

 もっと会話に入ってきてくださいませんと困りますわ。キャス!貴女なら出来ますわ!


「暗殺されたということは……公式発表である病死は違うということですか?」


 そうですわ!さすがキャス!私ですか?みたいな感じで話し始めましたけどあなたですわ!


「少なくとも私がパド家令から聞いた第一報は何者かに殺されたということです」

「ウチはライエン侯爵家に関して詳しくないんやけど、どんな感じなん?」


 承認なのに?と思ったけど断絶した家の情報なんて金になりませんものね、行けそうなら調べるでしょうけど。

 まぁワタクシも人のこと言えませんけどね。


「いまは亡き王妃さまのご実家です」

「……王妃?」

「死後の追贈です。亡くなった当時は王太子妃でもなかったのですが……」

「王太子筆頭候補も王太子の器じゃなかったしな(小声)」

「じゃあ第1王子妃か」

「それも……王太子の儀を持っての婚姻なのであくまで第1王子婚約者のままでした」

「婚約者のまま出産するってなんか背徳的だな……。こう、婚約者からもう待てないって感じで」

「アンは……何を言ってるの……?」

「騎士も似たようなもんだから気にしねーし……」


 アン。お客様の前ですわよ?

 変な妄想をおやめなさい、ベスも引いてますわ……。小さなメモになにか書き物をしてますけど。

 それなにか役に立つんですの?


「コホン……外戚やなぁ……」


 シャーリーが一番空気読んでくれてますわね。

 ピアさんの顔をご覧なさい、足すかたって行ってますわ、多分先程のワタクシも同じ表情だったと思いますけど。


「ええ、外戚でしたね。一番近い親族が国王陛下とあの従兄弟というのが評判を下げていますが……」

「従兄弟と言うと……」

「バカ王子ですわ」

「ああ、あのバカねー。オッケー」

「あのバカが従兄弟か……」

「一生の汚点だな(小声)」

「親戚は選べないのですから仕方ないでしょう」

「好んで……あれを親戚に選ぶ人は……いない」

「まぁ少し前までは第1王子殿下も従兄弟ですから……」

「マイナスが大きくね?外戚で遠ざけられた場合あいつの面倒見るんだよ?キッツ~」


 それもそうですわね、ところで忘れてるかもしれませんけどその愚物の婚約者は悲しいかな、ワタクシですわよ?

 多分まともに接してたらきついですわよ?

 まぁ、関わるなってオブラートに包んでとっとと終わらせましたけど、アーデルハイド生きてたら真面目にあれを相手しなきゃいけなかったって考えたら……。

 うわ……うわ……うん、殺すしかないですわね。我が子達を率いて王城でも襲撃しないとストレスで脳の血管が切れて死んでしまいますわ。

 いや、ここで不幸マウントで敗北すると同情で押され切るかもしれませんわ、そもそもあちらは外戚であった期間はそうないはず。


「私の苦労を知っていただけて何よりです、断絶してなかったらもっと面倒なことになってたでしょう」

「ちなみにワタクシは可哀想なことにそれと婚約者ですわ」

「えっ、ああ…………公爵令嬢?ですものね……。なんで殺さなかったんですか?いや、なんでまだ殺してないんですかのほうがいいですね。あれに利用価値でもあるのですか?王妃になるとしてもあれは言うこと聞かないと思いますけど」


 公爵令嬢?じゃなくて公爵令嬢ですわ!


友人たち「(公爵令嬢?ってそりゃいうよなぁ)」

エリー「どこからどう見ても公爵令嬢ですわ」

ピア「(こっちじゃないんだなぁ)」

キャス「?」

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