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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
久々のお茶会の気がしますけどなんででしょうね

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道化師を呼んだわけじゃありませんわ

 さーて、クラウもまだ来なさそうだし仕方ない。

 大まかはクラウも知ってるでしょうし説明でも初めましょううか、まずルーデンドルフ侯爵とゲルラッハ伯爵から聞いた話でも……。


 あら?来ましたわね?うーん?でもなんかおかしいですわね?

 誰かが案内してるのかしら?そんなことはないと思うのですけど……。足音が一つ多い、アンもマーグも気がついたようですわね、なんかベスも気がついてますわ……。

 ワタクシはともかくなんで気がつくんですの?怖っ……。


「遅れたっす!」


 元気よく入ってくるクラウの後ろにはクラウを見て驚く……ご夫人?かしら?

 クラウを見て驚いてるのは何故かしら?まぁいいですわね、クラウを見てれば面白いことも驚くこともそれなりにあるでしょう。

 ワタクシだっていっぱいありましたし、なんあならアーデルハイドも一番面白いのはエリーかクラウだなんて失礼なことを……。

 まぁそれはいいですわね。


「対して待ってませんわ、それに前話したおバカさんたちの話が終わったところですし。お仕事ご苦労さま、といったほうがよろしいかしら?」

「いえいえ、おまたせして申し訳ありませんお嬢様方」


 ンフッ……。ここは真面目な場面笑わない笑わない。

 アンが顔を伏せてるけどまぁ失礼!あーあ、淑女失格ですわ。ほーらキャスをご覧なさい。

 口角がヒクヒクしてますわね……。普段あれだけ言ってるのに!まーぁ!なんて失礼なんでしょう!後で死ぬほどからかってあげますわ!


「エリーお嬢様?」

「な……なんですのっ?」

「プルプルしてますよ?」

「…………気の所為ですわ……」

「あとアンお嬢様、お顔をあげて?ああ、ほら……何故下を見ているのですか?具合のほうが?あら?不思議ですね」


 早く止めなさい!笑ってしまってはもう逃げられませんのよ!ほら!止めなさい!


「キャスお嬢様、皆様私に対してひどくありませんか?私はいつも淑女ですのに」

「……」


 あーっ!扇子で顔を隠してますわ!卑怯者!淑女はどこにいきましたの!


「あとベス?どこを見てまいるんですか?」

「装飾品の……壺……」

「それは花瓶ですわ」

「……花瓶を見てた」


 それは水差しですわ。


「お客様がいるのにどうしてこちらを見ないんでしょうね?ああ、名前を名乗ってないからですね。ですがここで一番……地位のある方は……エリーお嬢様ですね?」


 今はやめてほしいですわ!本当にいやですわ!口を開きたくないですわ!その口調を止めなさい!


「なんで今日はそんな他人行儀なんや?やっかいな客なら事前連絡くらいはくれるやろ?いつも通りにやればええやん」

「わかったっす、ところで何か面白いことありましたの?」


 危なっ!何笑わせるために必死になってますの!貴女の仕事を思い出しなさい!コメディアンじゃないでしょう!

 もうちょっとだけ繋いで!ジーナ!鉄面皮のあなたで繋いでくださいまし!


「……」

「……」


 あなたも笑うの我慢してるんじゃありませんの!

 マーグ!…………えぇ?全然興味なさそうにクッキー食べてる!?呼吸が整うまで繋いでくださいまし!

 そう、ワタクシのアイコンタクトで……。


「クッキーのおかわりおねー」


 違う!いや、それでもいいですわ!誰でもいいから来てくれれば話の重要性を考えれば会話できない、少し時間がかかるはず……。


「遅れました、そろそろかと思ったのですが。お客様のお茶も用意いたしました。こちらの……」

「あら……?この香りはバーバッティですね?」

「お客様のお好みに合いますでしょうか?」

「ええ、私が好きな銘柄です」


 なに利き紅茶してますの。いや、繋いでくれれば何でもいいですわ。流石はモリー!いいタイミングですわ!よっ!メイド長!公爵家を背負う人材!


「こちらの椅子をお使いください」

「あら、この椅子は……アームザのものですね?」

「ええ、当家の特注品で……初期のものでして」

「あら!特注ですのね?たしかにこの感じ、今のしなやかさがありませんが……その分細かく調整してあるので手が込んでますね」


 よし整ってきた。話題も盛り上がってますし……さ、自己紹介を初め……。


「イッジウッズの茶器ですね、これは……装飾が……らしくないですね?」

「お分かりいただけたのですか?お目が高い、こちらの装飾は特別にメイヘンのドラゴンを描き入れたものでして……」

「あら!イッジウッズの絵柄らしくないけど色合いはそうで何かと思いましたが……。メイヘンの絵柄を?」

「もちろんザクロもありますよ?もちろん定番の赤柿もイッジウッズにあえていれています、もちろんメイヘンにイッジウッズの絵柄を入れたものもありますよ?」

「赤ももちろんいいですが、やはり初期の代表であるブルーがいいですね。色合いが美しいですね」

「わかっていただけて当家も……」

「普通の一品もありますが趣向を凝らしてこういうものを作るのも……」

「ええ、使う美術品というものはいろんな試行錯誤をして素晴らしいものが出来上がりますからね」


 おかしいですわね?メイド長と盛り上がってますわ。

 主人が空気ですわね、まぁこの感じだからモリーが繋いでくれたわけだし別にいいですわね。

 なんかシャーリーが頭で算盤はじいてる顔してますわ、悪い顔。

 破産寸前まで搾り取ってやること考えてるに違いありませんわ!

シャーリー「(それがわかるってことはある程度の地位があって普段から触れてるってことやな、家の顧客でそれらしい家あったかな)」

エリー「(押し売りする気ですわ……)」

ベス「(伯爵より上っぽいな……この年頃の令嬢、うーん指輪なし……当てはまるものと知ってる人間を当てはまると……誰だ?)」

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