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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
久々のお茶会の気がしますけどなんででしょうね

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ピア先輩の後見人

 謎のひょうきんな肖像画達を眺めること10分ほど、焼いたカエルと入れ直した紅茶を持ってピア先輩は帰ってきた。


「やっぱりカエルは美味しいわよね、断絶した時に安くて美味しいものを探して行き着いたんだけど……」

「ええ、カエルは平民の味方ですよ、ミルクの保存もできる、お肉も美味しい。いいとこしかありませんね」


 ”カエルは美味しいですわ、皆様お食べになって!”

 ”いやっす!いやっす!いやだ!やめろぉ!うぐっ……”


「普段からこんな美味しいものを食べてるなんて平民は貴族より贅沢な気がするわね」


 ”うわー!やめろ!”

 ”お食べなさい!あなたもカエルを崇めなさい!”

 ”ひぃぃ!”

 ”あーしらは食べ慣れてるし”

 ”うむ”

 ”書籍でも……美味だと言われてるから……食べたことある……”

 ”そもそもウチ平民やしな”

 ”外交上食べなきゃいけないから何でも食べるわよ基本”


「そうですね、贅沢だと思いますよ。これを食べられないなんて貴族はどれだけ美味しいものを食べてるのかと思ったことはありますけど」

「正直、美味しいからね……。カエル……。そりゃステーキには負けるけど……」

「まぁそうでしょうね……」


 パクパクとカエルを食べながら他愛のない話をする、今の私は平民シャディ。

 好物は安価なもの、サンドイッチにカエルの塩焼き。そんな感じ。


「昔はもっと豪華なものを?」

「そりゃぁ……一応だけど父はお偉い貴族だったしね。叔母が今の国王陛下に嫁いでいたのよ」

「えっ、それって王妃様……」

「まぁ王妃になる前に死んじゃったけどね、追贈で王妃だから間違ってないのか……。死んで高い地位につくことになにか意味なんてあるのかしら?」

「……私は死後よりは今が大事ですね」

「私もよ、死んだ後家が復活してもどうでもいいし知ったことじゃないわね。よく考えたら叔父が国王陛下なのよね。実家断絶させられて殺されかけただけだけど、次代は目も当てられない従兄弟か……」

「お察しします……」

「いや、本当に苦労するのは平民じゃないかしら?従兄弟殿は大層王都でご活躍してると聞いてるわよ?」

「そ……そうですね……。もしかして王城での自衛って……」

「私に手を出したら頭抱えるのは王家の方よ、だから別に気にしなくていいし……」


 そういうことか、何があっても自分がやったことにして片付けるつもりだ。

 それにしてもピア先輩はライエン侯爵の息女だったのか、そうなるとこの家は……バンサ伯爵家だ!

 シャルロット・ライエン侯爵の夫君がバンサ伯爵の弟だったはず、たしか……だめだ名前が思い出せない。おそらくその夫君の兄はオズワルド・バンサ伯爵、2人の父がノーバール・バンサ伯爵だ。

 確か第2王子殿下のご母堂がバンサ伯爵家出身だったはず……。えーと、たしか……バンサ伯爵家はだいぶ昔に滅んだ、いや、ピア先輩の言うことが確かなら空位のはず。そうなると……。長女のグウィネス?だったはず……。彼女がキンゼー男爵家に嫁いで、長男がこの……おもしろ道化師肖像画のオドニー・バンサ伯爵?確か次男が……誰だったかな?確か婿養子になって籍を抜いたはず……。

 ジャック!ジャックだ!そうだ思いだした!シャルロット・ライエン侯爵のご夫君はジャックだ!たしかバンサ伯爵家のジャックの名付け親になったとか!亡くなったはずだが、オズワルド・バンサ伯爵の次男もジャックだ!


「まぁ、近寄らないようにはします。血筋以外に後見人の力もあるんですか?」

「ないと思うな、私の助命で影響力がなくなったって笑ってたし、もうひとりはほら……そんなやる気ないしね」

「後見人が2人!?そんなに!」

「ん?ああ、そうか……高位貴族だとそう珍しいものでもないんじゃないかな?まぁ断絶決まったあとに付いた後見人が2人は流石に珍しいけどね」

「貴族ってのはすごいんですね……」

「まぁひとりはパド家令だからね、仕事上の後見って感じ?」

「え、後見人だったんですか?」

「仕事上のね、まぁ……父と仲が良かったらしいわ。亡くなる直前も会話してたけどそのことで謝罪されたこともあるわ、別にパド家令が殺したわけでもあるまいし」

「急死だったのですよね?」

「人はそういうわね、ただ濁してるから王家にでも殺されたんじゃないかしら?お祖母様も王家に殺されたって聞いたことあるしね」


 確かに公爵家に近いシャルロット・ライエン侯爵を公爵家が殺す理由もないし……。公爵家が誇示した記録もない、前公爵はその手のことはそれとなく匂わせる人物……。当時の国王の暗殺ですらそれらしい匂わせをしたのにここで匂わせない意味はない。王家が殺した理由はそれだろう、融和が気に入らなかったのではないか?

 調査もおざなりだったらしいしな。


「とことん王家に振り回されてますね」

「これから振り回されるのはあなたた達平民なのに、いや……あれがなったら私の継承も阻止されて平民かな?逃げの一択ね。もう一人の後見人も逃げるんじゃないかしら?」

「もう一人も平民なのですか?」

「一応パド家令も貴族家出身ではあるんだけどね、まぁ就職時には平民だったけど……。もう一人は普通に貴族よ、みたことないっけ?王宮医師団筆頭医師のジャック・リッパー私の従弟伯父いとこおじで後見人で命の恩人よ」

前国王「信頼なさすぎないか?」

国王「王家を信用しないとは……」


前公爵「信頼するやつはバカしかいない」

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