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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
王家の狂騒曲ですわー

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不興?今となっては全員買ってるでしょう?

「それ表向きでも良いのはなくって?」

「まぁ、そうなのですが……」

「ジョージ第2王子賜死の会議にいたので名誉だけは守らねばならなかったのではないかと」


 つまりジョージ第2王子賜死事件は表に出しただけでは見えない問題があるというわけですかね?不義密通もワタクシが5歳のときなら王子は9歳、どう考えても髪の色で冤罪だったってなるだけですわねぇ……。

 ああ、そうか……。

 ウィリアム第1王子が陰謀でジョージ第2王子を葬った、となるのが嫌だったのですわね。

 と、いっても今更な気がしますけどね……。負けたほうが悪いのでは?しかも冤罪を証明できなかったあたり本当にやることやってたんじゃなくって?

 信用に値しないと思いますけどね。


「仮にその時ジョージ第2王子殿下が賜死になった情報が出て何か問題でもありましたの?王権が揺らぐような」

「いいえ、第2王子生誕時にはすでに冤罪である証明はされていましたし、賜死は王命でありますので……。仮に表に出たことで先代国王陛下の責任にしかならないかと……。シャハト財務大臣はグリゼルダ様のご実家であるライエン侯爵家官僚出身でしたのでそちらの関係かと。事実ライエン侯爵家はシャハト財務大臣失脚後に侯爵の急死で取り潰しに」

「ライエン侯爵家?あの?」


 あのライエン侯爵家?外戚として粛清されたんでしたわね。ワタクシが……6歳くらいだったかしら?お祖父様の手紙にありましたわね。まぁどうでも良さそうでしたわね、先代の夫人は公爵派だったのですが……。

 ふーん、シャハト財務大臣はライエン侯爵家官僚の出身でしたの、その割に公爵家と不仲でしたけど……。


「その後はシャハト元財務大臣は王都を逃げ出しました」

「逃げた?」

「レズリー伯爵家と王家とライエン侯爵家残党に公爵家からも命を狙われていましたからね。今のシャハト邸にいるのは生まれてすぐ置いていかれた娘だけです。シャハト夫人は2省炎上事件の頃に憔悴して亡くなりました。親族のヘス伯爵の失脚が堪えたのでしょう」

「あら?関係がありましたの?」

「シャハト夫人は先代ヘス伯爵の従姉妹でしたかね?夫も逃げ出してヘス伯爵も失脚して生活が苦しくなっていたようで……。ヘス伯爵はシャハト夫人とあまり関係がないので、縋るだけでしたから……流石にもう駄目だと思ったのでしょう、噂では毒をあおったとも言われてます。まぁ流石に病死でしょう」

「悲劇は悲劇であるほど盛り上がるでしょうからね」


 複雑ですわねぇ……。もう少し中央と関係を持っておくべきだったかしら?

 いや、蛮族平定に注力しなければ終わってましたわ。棲み分けは正解だったはず。


「しかし、それでは結局表向きに処理した意味がないのでは?」

「ライエン侯爵の急死とてどうせ王家の……」

「いえ、ライエン侯爵が急死した際に国王陛下は私に捜査を命じました。非常に狼狽されておりシャハト元財務大臣の行方を直ちに探して連れてくるようにと」

「計算外ですか」


 意外ですわね、短絡的に殺したと思ってました。ほら、ね?程度が同じでしょう?あのバカ王子と同じで。

 血筋でしょうね、これバカ王子をアーデルハイドと王太子が教育しても無駄だったんじゃありませんの?


「それで結局どうなったんですの?本当に急死で?」


 貴族の急死と病死なんて暗殺でしかないでしょうに。

 王家以外に誰が?まさかお父様とは思えませんけど……。


「暗殺ですよ、首筋に一撃。シャハト元財務大臣が発見して首筋を見た途端慌てて帰っていってそれっきり、妻子を捨てて帝都から逃げ出した、それだけですよ。建前では今も屋敷にいることになってますけどね、王家派閥は知っていることです。まぁ今となってはなんの価値もない話ですけども」

「あらあら……妻子を捨てて何処へいったのやら……」


 無様ですわねぇ……。何をしてたんだか……。

 まぁ次は自分だと思うのは当然ですか。こうも怪しく死んで普通に急死だなんて誰も信じませんわね。

 あれ?なんでシャハト元財務大臣が発見したんですの?邸宅だったのかしら?


「ライエン侯爵はどちらでおなくなりに?」

「王城の空室で」

「えぇ?」


 どう考えても王家の暗殺じゃないですか……。

 何を言ってるんですか?すっとぼけて殺したんじゃなくて?先代モレル伯爵でしょう?実はそんな腕もあるんじゃありませんこと?当代モレル伯爵だってマッサージできるから鍼治療の一環で殺せるでしょう?

 あまりにも訝しげな目で見ていたのかルーデンドルフ侯爵から即座に説明が入る。


「いえ、モレル伯爵がそんな殺し方はしないでしょう。あらためてはっきりといいますがヤブです。あらゆる医療の専門知識がない。できることといえば薬という名の毒薬を盛るくらいで……。それにその日はシャハト元財務大臣と会う予定だったそうで、パド家令に直前に廊下であったようで今後のことで話すことがあるが誤解なきよう王宮部分で会いたいと」

「誤解?」

「シャハト元財務大臣失脚に関してでしょう、外戚と出身官僚が屋敷であっていたら疑われるからではないでしょうか?シャハト元財務大臣の要請で登城したそうです。王宮部分の深部で待っていたそうですが……。シャハト元財務大臣がメイドの案内で到着した際には倒れており、慌てて医者を呼んだのですが……即死であると。傷跡を見せられた際に大慌てで殺される!と飛び出していってそのまま行方不明です。邸宅に戻った際にありったけの貴金属を持って逃げ出したそうで」


 そりゃあ逃げますわね……。頼ろうと思った相手が死んでる、疑惑を避けるために王宮部分に呼び出して目に付くように話し合いをすると伝えたうえで明らかな暗殺。

 王家じゃなければ誰だと思うでしょうね。

 なんでまたそんな事をしたんでしょうね?

エリー「心労ということは殺したのはアーデルハイドですわね。ワタクシは無関係!」

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