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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
王宮調査編ですわー!

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ここ過去回想でごまかせるとこじゃないんですの?

 あれはそう、ワタクシがアーデルハイドと出会ってから1月くらいでしたかしら?

 マッセマー商会の商会長と蛮族関連の取引が終わって娘を紹介すると言われましたの。才能があって次期商会長は間違いないが蛮族通商に娘をかかわらせるかは一旦マッセマー商会を通してほしい。が、娘には黙っていてほしいと言われましたの。

 何故だろうと思ったのですが、儲け話を持ってこられるのではなく自分から取りに行かないければ才能が伸びないなんて言うので感心しましたわ、今でも本家のマッセマー商会は蛮族関連取引の顔なんですけど、最近シャーリーが参戦寸前ですの、北方商圏が完全な安定と繁栄が見えたら蛮族関連の仕事に関わりというので最近はマッセマー商会長に近々シャーリーが蛮族関連に関わるぞと……。


「説明してください!どう言うことですか!」


 ここ過去回想で逃げ切れる場面じゃありませんの?ここから2巻くらい過去編をやってあーそういえばここで終わってたんだっけってなるやつですわよね?『王宮の陰謀』の作者でよくやるやつですわ!

 あとシャーリーの回想でキャスがでてくるのは違いじゃないですの!お約束はどうしましたのお約束は!シャリー!言ってあげなさい!


「商隊か……?いやこの数ヶ月でそんなあっさりバレるような大規模なものはやっとらんし……セーターは元から引き継いだもんやしな、どこや?商会から漏れてるのか?」


 それどころではございませんでしたわね……。


「エリー!」

「ひゃいっ!」


 相変わらず強気のキャスは怖いですわね、いつも強気なら誰にでも勝てるんじゃありませんの?足元掬われる方がありえますけど。

 そろそろ現実逃避を辞めて戻りますか……。


「静粛に」


 扇子をバッと開くとブツブツ言っていたシャーリーもこちらを真剣な目で見た。


「まず、モレル伯爵が何故計画を大まかに理解したかということです、全容を全て把握されたわけではありませんわ、大まかですわー!」

「いや、大まかでも把握されたことが……」

「何故把握されたか説明しますわ、それは彼の本職であるマッサージ師と関係してます」

「体触ると嘘がわかるとか記憶読めるとか言わんよな?」


 それはもう化け物だと思いますわ……。まぁ体触ると嘘がわかるのはいますわ、ワタクシも出来ますしクラウも多分……ジーナもわかるんじゃないかしら。

 まぁ嘘ついてるのがわかるだけじゃしょうがないんですけど、騙されてる相手だったら嘘ついてないけど結果的に嘘だった、で無意味ですしね。


「まず体を見れば蛮族と一般人か商隊の人間かどうかがわかります」

「えぇ……?」

「そこまでわかるものか?大まかはわかるが……」

「そして仕事柄それを覚えてられる」

「めっちゃすごいじゃん!ああ、だからクラウが見破られたわけ?」

「ついでにワタクシも速攻で見破られましたわ」

「元を知られてればそれは身がないっすね、でも身長も色々変えたんすけど……」

「骨格や体のバランス、足のサイズに顔の輪郭、まぁとにかくわかるそうですわ」

「素晴らしい能力だ!」

「便利……見てみたい……」

「ルーデルンドルフ侯爵が次長検事と警察で派閥の部下で辣腕を振るってるから犯罪者の捜査協力頼めないか?(小声)」


 えっ!前向き?なんか気持ち悪くありませんの!?

 あっ!ほら!クラウは引いてますわ!ねぇ気持ち悪いですよねクラウ!


「どうやって欺くかが肝ですね……バランスを変える……骨格は流石に無理……足のサイズも……錯覚させればいいかしら?」


 いつもの口調もなく考えてますわね、諜報担当家の性ですわね。一目で見破る手腕……手腕?目?一目で見破る目?なんか意味がわかるようでわからなくなりましたわ……。とにかくあの目は脅威ですものね、部下に任せるにしても王宮にいれるには教育も必要で結局背後を洗って把握される、だから中枢は当主一家が直接捜査するという貴族とは思えないフィジカルの家ですからね。

 淑女がやることじゃありませんわよ?


 ワタクシもやってますわね……。いやでもワタクシは人手の問題だからセーフですわ!あと楽しいから!楽しいから自主的にやってますの!よってクラウとは別!

 はい、ワタクシは淑女!


「まぁとにかくそれで……ワタクシが重用しているキサルピナが公爵邸にいないこと蛮族が王都に増えてること、その顧客の蛮族たちにカマかけで公爵家の話を振ったら黙る人間と褒める人間が出てきたことですわね。建前は敗北したか、それとも生活苦かで公爵領から出ていく羽目になったたのに褒めるのはおかしいということですわ」

「ああ、キサルピナ騎士長か……」

「まぁ、付き合い長いやつ公爵領に返すのはちょっと不思議だよねー。在学中に公爵家、もといエリーの騎士になったんだから経験も積むもクソもないもんねー」

「キサルピナ騎士団は最高戦力ですしね……」


 エリーゼ騎士団ですわよ?切り離さないでくださいまし。あと蛮族に関してはスルーですの?まぁしょうがないとかでもなく?


「それと学院の保険医指導だったので公爵家が送り込んだ蛮族を把握していたことですわね、もっともそれ以前から蛮族が増えてる事を疑問に思ってたみたいですわね……見ればわかるから」

「ああ、蛮族だって見ればわかるならそうなるか……なんで分かったんだ?」

「変装を見抜くのと同じですわ、蛮族の体の作りも筋肉の付き方も別らしいですわ、蛮族領域で生きるだけでそうなってるかまではしらないそうですが。まぁその情報と今年あまり蛮族入学者がいないことですわね。ここ最近の情勢でワタクシが北方で動かなかったこと、王都から公爵家にむかう商隊が減っているのに公爵家からくる商隊は増えている、それとロバツ国境の山に飛ばされるメンバーを見て公爵家がとうとうやると思ったらしいですわ」

「ああ、ロバツ国境へ飛ばすだけなら政治の問題だけど……」

「あわされば……計画的すぎる……」

「第2王子から離れる程度には賢い(小声)」

「それを引くに引けない連中以外は言ったらみんな離れてますわよ」

「王家派は大変だな」

「諜報家としては耳が痛いっす」

「宰相の娘としても耳が痛いですね」

「そもそも王国軍総司令官代理の娘が言うことでもないと思う(小声)」

「どっちも……どっち……」

「バレてないのはなんや?」

「ワタクシが蛮族の大族長なのはバレてます、キサルピナと王都蛮族の言動でたどり着いたみたいですわね。ただ蛮族領域の全平定はバレてませんわ。この1年で他国への工作をしていることもね」

「全部平定したんか!」

「えぇ……?」


 言ってませんでしたっけ?ロバツに連中を飛ばす際に?あれ?


「ま、まぁ……いいではありませんの!完全平定はつい先日ですわ!キサルピナが決闘で最後の族長連合軍を軒並み切り捨てて平定が終わりましたわ!完全に計画より早く終わりましたけど」

「完全平定と言うが大半平定はいつからだ?」

「えーと……去年……?でしたかねぇ……」

「まぁ漏らせないのもわかるが……」

「報告忘れてただけじゃないっすか?」

「忘れるのも仕方ないほど激動ですからね……」

「そういうところ……エリーだよね……」

「まぁ手伝ってもらったからあんまり責められないけど(小声)」

「ドジ~」


 何も言い返せないですわね!皆様は鬼の首を取ったように!


「とにかく!モレル伯爵は引きこみましたわ!王宮調査はワタクシたちが、他はよろしくお願いしますわ!」

「逃げたな(小声)」


逃げてませんわ!これは前進ですわ!皆様が置いていかれただけですわ!

エリー「マッセマー商会長とシャリーの商会は別だから報告しなかった可能性はありますわ!おぼえてませんけど」

キサルピナ「(別に蛮族方面のことなんて言わなくてもいいですわ、面倒くさいって言ってたことは黙っておいたほうがいいですかね)」

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