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保健室と女の子
保健室の中に入る。舞島さんは俺をベットに横にさせた。白いベットは俺の体躯を少しばかり沈ませる。
「保健室の先生は、席を外してるみたいね」
そう言って舞島さんは、ベットに腰かけた。
「ゆっくり休みなさい。疲れているだけよ」
「舞島さん、俺は壊れてしまったのか」
「いいえ、異常は正常がないと異常とは言わないわ。比較することができないから。あなたの異常という言葉を借りるなら、人はみな異常よ。おやすみ」
舞島さんはそう言って俺の頭を撫でた。ひどく優しく、触れるか触れないかの距離があった。舞島さんの表情を垣間見ることはなかった。
しばらく横になっていたと思う。白い天井を眺めていた。
「おやすみかしら」
保健室の先生が帰ってきたようだ。
「すいません。体調が悪くて」
「ほんとは?」
「本当は、体調が悪いんですよ」
「そうなの。どう、休んで体調は回復してきた?」
「はい」
「じゃあ、もう少し休みなさい」
先生は安静を俺に勧めた。苦痛のない生き方を、快楽主義的な行動を。
「針治療しようか?」
「いりません」
変な先生だな。




