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入学式から2週間

私は…


「リーリア、お菓子を作ってきたの!食べてみて!」


「これ、私のオススメの茶葉でねミルクティーにしても美味しいのよ!」


「まぁ!それだったらお茶にしましょ!ちょうど庭園の花が見頃だわ!」


何故か令嬢達に懐かれてる

しかも、相手はゲームの中で私のライバル


クリスティー=フェイ=ラクシア

ラクシア公爵家、4人兄妹の末っ子で唯一のお姫様。

銀髪に紫の瞳。美しさが半端ない。王太子に片想い中。

カトリーナ=ヘレンシア

ヘレンシア侯爵家の一人娘。

攻略対象である騎士団長の息子、ラチア令息に5年間片想い中。赤髪に黄色の瞳。優しい雰囲気。

セレーナ=マシュー

マシュー伯爵家3姉妹の次女。

黒髪に水色の瞳。落ち着いた雰囲気。一つ下の歳の婚約者がいる。(攻略対象ではないが2人と仲がいい為ライバルキャラ的立ち位置)


何故ライバルキャラの彼女たちに好かれてるのか…

きっかけは入学式から4日目のある日のことだった


双子バリアは登下校と休み時間以外は使えない為、私は頑張って1人になっていた。

話しかけようとチラチラこちらを伺う人がいれば、席を立って校内をフラフラ。

後をつけてくる人たちをうまく撒き、攻略対象らしき人影が見えた時は全力で逃げ、遭遇率の高いところには近づかないという徹底ぶり。

あら、なかなかいい出だしじゃない?

これなら乙女ゲームなんて始まらないよね!


「ねぇ、貴女ラヴェルディ公爵令嬢よね。」


空気となっていたはずなのにいきなり声をかけられたのだ。

その声の主こそがクリスティー=フェイ=ラクシア


「えぇ。リーリア=フォン=ラヴェルディです。ごきげんよう。ラクシア嬢。」


ライバルキャラだからちょっと緊張。


「あら、私のこと知ってらしたんですね。」


「?えぇ、この学園の生徒はもちろんですが。この国の貴族の方々のお顔とお名前は大体全て覚えてますよ?」


「「えっ!?」」


当たり前よ。だって、どこで攻略対象と繋がりができてしまうか心配で調べまくったからね。


「そ、それは、凄いことだわ!でも覚えていても全く活用して無さそうだけれど」


「私、いつも兄みたいな存在の双子にくっついてたので、2人が居ないと不安で…人と話すのもあまり得意ではなくて…」


ガシッ


「かわいっ…ゴホン…不安ならばしょうがないわよね。私たちがラヴェルディ家の方々に代わって貴女と一緒に居てあげるわ!」


「あ、この子いつもちょっと上から言っちゃうんだけれど本当は入学式の日からずっと貴女のことが気になってて話しかけたくてソワソワしてたのよ!」


「カ、カトリーナ!////////」


「悪気は全くないの。ただちょっとお節介なところがあって、言い方も人によっては冷たいと思うかもしれないけど、素直じゃないだけなのよ!」


「セ、セレーナまで!////////」


「可愛いものが大好きでね。入学当初から貴女のこと可愛い可愛いってずっと…」


「同じ公爵令嬢なんだから話しかければいいのに、ソワソワウロウロ面白いわよね!」


「もう2人とも!////////」


真っ赤になって可愛い。

3人は幼馴染だから身分の差もなく仲良しだ。

侯爵令嬢と伯爵令嬢にこんなに言われてしまう公爵令嬢って普通珍しいのでは?


「と、とにかくね!貴女が良ければ!私たちと一緒に居ないかなって…思って…。」


美少女からのお願いってこんなに破壊力があるんだな。

こんな顔でお願いされたらすぐOKしちゃうわ。

普段私はこれをみんなにやってるわけだ。ヒロインの顔で。

まぁ、ライバルがライバルじゃなくなるのはいいことかもしれないね。


「嬉しいです!よろしくお願いします!」


「ゔっ…かわいっ…ゴホンッ…こちらこそ。よろしくね。リ、リーリア!////////」


というわけで、今に至る。


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