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時は流れ、15歳。
私は日々、格闘していた。
「リアー!出てこーい!」
「いい加減諦めろー!」
しつこい双子だな。いつになったら諦めるんだ。
「私は絶対学園になんて入らない!」
お祖母様とお祖父様に説得されようと、公爵様と夫人に説得されようと絶対に譲らない。
だって学園に入ったら始まってしまう。乙女ゲームが。
今まではなんとか出会いを回避してきたのに。
仮病、逃亡、ミスディレ、双子バリア…などなど
ヒロインらしくない生活を続けたのに。
この国の貴族は早ければ12歳、遅くとも16歳になる年には学園に入らなければならない。
貴族社会での関係構築のためだ。
ガシッ
「「はい確保ー」」
「離して〜!嫌だ〜!私は学園になんて行かない!」
「リア、これは決まりなんだよ?」
「学年は違えど僕達もいるからさ!」
「でも2人は、塔が違うじゃない。それに一年後にもう卒業しちゃうでしょ?」
「「うっ//////(かわいい)」」
双子バリアが使えないじゃないか。
学年も違うから逃げる時の囮にも使えないし。
どうやって攻略対象から逃げればいいんだ。
「それに、私には2人が居てくれればいいもん!他の人と2人は違うもん!」
「「リ、リア〜///////」」
ぎゅっと抱きつく双子。チョロいぜ!
「全くお前達は、全然説得できてないじゃないか。」
「可愛さに流されてちゃダメよ。」
「…ダメ?(必殺ヒロインビーム)」
「「ゔっ////////」」
うんうん。可愛くて悶えちゃうよね。わかるわ。
顔だけは本当に美人だもんね。中身おばさんだけど。
さっすがヒロインよ。みんなメロメロ。
「リアに変な虫がついたらダメだ!ずっと僕達のお姫様でいてください!」
「うふふふ!」
「「あはははは!」」
なーんて笑っていたのに。。。
「やられたわ!」
次の日私は目が覚めると馬車の中にいた。