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元魔王候補ポメちょは優しいけどキレると危険!  作者: 山下ケイト
ゼロ章 過去
5/22

そーゆー事は先に言っとけ!

………ん……



ここは…………?


見えるのはいつも朝起きると見える天井


ゆっくりと体を起こすと


「ミラ!目が覚めた!みんな!ミラが起きたよ!(*´0`)/おぉぉーーーぃ!!!」



横に座っていた娘が皆を呼んでいる


………あれ?アタシ……何で寝てるんだっけ………?


「良かった♪痛い所無いかな?回復魔法って、あんまり使った事無くて加減が解らなくて(;´Д`)」


回復魔法………?

回復魔法ってアレだよね


貴族の人にしか使って貰えないヤツ……


確か、一度使って貰うのにたくさんお金がいるやつ………



「回復魔法!?Σ(゜゜)」


慌てて声の主の方を見ると、そこにいたのは


「おはよ♪ごめんね、やり過ぎちゃった(;´Д`)」


そこには、暖かそうな柔らかい茶髪に犬耳を生やした女の子がすまなそうな顔をしていた



「あ、そっか。アタシ、適性試験でアナタに………いきなり始めてごめんね。本当は、外に出てからやるのが決まりなのに………(´。・༝・。)」


そう謝ると



「ヾノ・ω・`)イヤイヤイヤ 僕も失礼な事を言っちゃったもん(´∀`;)それに………」


チラリとミラを叩き付けた場所に視線を向けると


そこには、飛び散った大量の血液を拭き取る作業をしている子供たち



その目には、既に光は無い


「………ね、アタシって………生きてる……?( •́ω•̀)??」


思わず尋ねると


「生きてるよ!大丈夫♪《ちゃんと戻ってきたから》(^^)」




…………………………



「1回死んでるやないかーい!!(╬⊙д⊙)」


て事は、アソコに散らばってるのって……………



「大丈夫♪後でスタッフが美味しく頂くからね♪(*´ヮ`)にぱー」



ゴボウしばき合い対決とかの残骸じゃねーよ!?Σ(・ω・ )


「でも~、勿体無いじゃないですか♪(^^)」


うん、頼むからリサイクルしないで燃やしてくれ(;´Д`)


残念そうな彼女には申し訳無いが、シッカリと燃やして貰った



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その日の夜、ミラに連れられて近くの水場に来ていた


「ココはね、お湯が湧いてるんだよ♪壁の外だと、ここくらいしかないの♪」


とても澄んだ1m程の幅の小川


だが、確かに湯気が上がっている


流れているお湯を桶ですくい、頭からかぶる


ブルブルと頭を振り、髪に付いていたであろう汚れを飛ばす


体も軽く流し


「コッチだよ♪」


そう言うと、ミラは少し上流の方へと歩いて行く



そこには落下してくるお湯の力で削られて出来たであろう、温泉の滝壺があった


なるほど、下流で汚れを落としてからココで温まるようにしているようだ


天然の湯船の中には、先に来ていた子供たちが何人かいる


「あー!グッチャグチャになったミラだ!www」



うん、その言い方を本人に対して言うのはやめて(´∀`;)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「で、君はほぼ死んでるアタシを回復魔法で治した、と?」



お湯に浸かりながらミラが尋ねる


「うん。どうしてこんな事出来るか、解らないんだけどね(;´Д`)アハハ」


自分の手を握ったり開かなかったりしながら応える少女


「うん。手、握りっぱなしじゃんwww」



少女の動きを見て的確なツッコミを入れる


「………きっと、記憶は無くしちゃったけど体が覚えてるんだろうね………。って事は、元々優しかったんだろうなぁ……」


ミラは両手を上に伸ばしながらそんな事を言う


「で、でも、僕はミラに酷いことを………(´๐_๐) シュン...」


しょぼくれてる僕にミラは



「ヾノ・ω・`)イヤイヤいきなり襲ったのアタシだし♪今生きてるからイイんじゃない?ꉂꉂ٩(ᵔᗜᵔ* )و」


アッケラカンとした感じでそんな事言う


「きっと、あの動きも体が勝手に動いちゃったんだよ♪襲ったアタシが悪いの(^^)だから、気にしないで♪」



そう言うと、ミラは温まり過ぎたのか1度湯船の縁に腰掛ける


「………あ~あ………優しい魔王様がいればな………」


その言葉を聞いた時、胸がチクリと傷んだ



「優しい………魔王様……………?」


ぐらぐらと頭の中が揺れる


「そう!優しい魔王様!すごーく昔にね、今の魔王様になる前に優しい魔王になろうとした人がいたんだって!(+,,ÒᄉÓ,,)=3」


優しい………魔王……………



「今の魔王様は…………優しくないの?」


そう聞くと


「………最低限の保証はしてくれてるよ………でも………戦が好きでね…………アタシのお父さんとお母さんも……………」




何かがフツフツと沸き上がって来る感覚



「あ!でもね、今は魔物達も大人しいから戦はないよ!だから安心してね!(꒪ˊ꒳ˋ꒪)♡ニパー」


………戦は……ないのか……………(*´ω`*)ホッ



「だからね、今は皆で畑を耕して、食べ物を作る事に専念してるの♪……今更だけど……少ししたら、君もお手伝いしてくれないかな?」


なんだ、そんな事か


「もちろん♪手伝わせてね(^^)狩りもやるよ♪」


今までやらせて貰えなかった事が出来る


そんなふうに感じた



…………ん?今までやらせて貰えなかったってなんだろう?( •́ω•̀)??



ま、いっか♪


「そろそろ上がろうか♪そうそう、帰り道なんだけど、獣が出るかも知れないから気をつけてね(^^)」



そーゆー事は先に言っとけ!(╬⊙д⊙)ボク、武器持ってきてないやんか!


と心の中で叫んだのだった

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