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元魔王候補ポメちょは優しいけどキレると危険!  作者: 山下ケイト
ゼロ章 過去
4/22

ま、いっか!

「アタシの名前、なんだっけ?(*‘ㅁ‘ *)?」


「はい?」


「うん、だから、アタシの名前なんだっけ?(*‘ㅁ‘ *)?」



目の前にいる亜人の女の子。

おそらく獣人の犬族だとは思う



うん、とりあえず裸なのはダメだから、アタシは上着を脱いでその子に着せてあげる



「えっと………どこから来たの?お父さんとお母さんは?」


そう尋ねると



「………お父さん?………お母さん……?って何?(*‘ㅁ‘ *)?」







おおう!Σ٩(⊙д⊙)۶


そのレベルの記憶喪失って初めて聞いたわ(;´Д`)



「名前も、どこから来たのかも分からないんだね?」



女の子はコクリと頷いた



「………そっか…………じゃ、とりあえずアタシと一緒に村まで行こう!大丈夫!村の皆、とっても優しいから!(^^)」


そう言って獣人の女の子の手を取り、一緒に歩き出すのだった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


僕は誰だっけ…………?


えっと………何か護ろうとして………………



いや、壊そうとしたんだっけ………………?



えっと~………なんか黒いのがいたんだよ~………



で、えっと~えっと~(;´Д`)



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「着いたよ!」


考え事をしていたボクは、その声に驚いて思わずΣ(๑ °꒳° ๑)ビクッᵎᵎっとしてしまう



「ココがアタシの住んでる村。………《ステゴマ》の村だよ」



目の前には巨大な城壁。堅牢な扉。扉の前には川が流れ、跳ね橋を降ろさなければ壁の中には入れないであろう要塞があった



「………村?メッチャ立派な壁があるのに………?(*‘ㅁ‘ *)?」



誰もが抱くであろう疑問が口から溢れる


「そっちじゃないよ♪アタシが住んでるのはこっち♪」



そう言うと、ミラはアタシの手を引く


「こっちこっち♪」



手を引かれるがままに後を着いて行くと、掘っ立て小屋と呼んで間違いない建物がいくつか建っている場所に辿り着く



「ココが、《ステゴマ》だよ♪」



そこにいたのは数人の大人と、大勢の薄汚れた子供たち


見た目から察するに、孤児院的な所なのだろう



「みんな!森の中で震えてた子を見つけたの!だから連れて来たんだけど、色々混乱してるみたいで名前も思い出せないみたいなの!優しくしてあげてね!(*´ヮ`)にぱー」



ミラは満面の笑みでその場の皆へとボクを紹介してくれる



「はーい!(^^)」


大きな声で子供たちが返事をし、ボクの手を掴んで遊び場へと連れて行ってくれた


ボクはもみくちゃにされながら、子供たちの名前を覚えようと必死だった


まぁ、大人達の


「……また増えるのか………」



「これ以上は食べるものが…………」



とかの声は聴こえてたりもするんだけどね


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「はい!朝ご飯だよ!(^^)」


ミラがそう言って差し出してくれたのは、焼いてから何日も経ってカッチカチになったひと欠片のパンと野菜の端っこがかろうじて見える透明なスープだった


「あ!野菜が入ってる!少しでも元気になるよ~に、こっちは君のね!(^^)」


そう言うと、ほんの少しだけ野菜が入っているスープをボクへと差し出してくれる



「で、でも………」


流石に気が引けてしまい、断ろうとするが



「キミはどこから来たかも、自分の名前もわからないの!だから食べるの!(+,,ÒᄉÓ,,)=3」



と、押し切られてしまった


………ボクはどこから来た誰なんだろう…………?



カチカチのパンをスープに浸し、柔らかくなるのを待ちながらそんな事を考えたのだった



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「適性試験?(。´・ω・)?」



朝起きると、ミラに大人達の集まる場所に連れて来られ、適性試験なるものを受けるように言われた



「ココでは、子供たちにも得意な事に応じて色々と働いて貰っているんだ。……城壁の外だから、十分な支援を受けられるワケではなくて………:(っ`ω´c):ムムムムムゥ」



「つまり、どーせなら食い物を《狩れる》人材だったらイイなぁ♪って事でよろすぃ?(。• . •。)?」



そう言うと、なんとなく壁際に置かれていた木の棒を手に取る



「で、試験内容は?(。´・ω・)?」



ひゅん!ひゅん!っと木の枝を振りながら尋ねると



「………このステゴマ最強のミラと戦って欲しい。ミラたっての希望でな」




そこまで言うと、ミラが


「え!ホントにイイの!?⸜(*ˊᗜˋ*)⸝ワーイ絶対強いと思うんだよね!この娘!(*´ヮ`)にぱー♪ねね!どの武器使う!?(,,ơ дơ)✧」




そう言うとミラは奥の部屋から色んな種類の武器を抱えて来た



「アタシはね~、いつもコレ!」


てってれ~


ミラが掴んでいるのは短剣だ


「小回り効くからね~♪キミはどうするの?(*‘ㅁ‘ *)?」



ひゅん!ひゅん!と手にした木の棒を振る


「ボクはこれで(^^)♪」



ざわ………ざわざわ……………ざわざわざわざわ…………………





「……………舐めてんの?」




ミラのさっきまでの優しい目つきが変わり



辺りの空気が凍りつく音が聞こえるようだ


「舐めてなんかいないよ♪コレが凄くシックリ来るんだよ♪この子なら《君を殺さなくて済む》って教えてくれてるんだ(*´꒳`*)ニパッ」



「……!!!舐めやがって!!(╬⊙_⊙)」



ミシリとミラの足元の床が鳴いた


次の瞬間にはボクの眼前に短剣を振り降ろすミラの姿があった



でも、見えなかったワケじゃない


振り降ろされた短剣の横っ腹に木の棒を叩きつけ、へし折ってから左手で彼女の首を掴み振り払うようにして床にめり込ませる



「……が!?」


周囲の大人達、ミラ自身でさえ何が起きたのか分からなかったのだろう



…………ってあれ?(*‘ㅁ‘ *)?ボク、なんでこんな事出来るんだろ?




ミラは失神


周囲の大人達はポカーン(・o・)



んー



ま、いっか!(^^)

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