そんなに食べてないかな♪
「さてと。行くか。メンバーはアンタらだけでイイのか?」
この場にいるのはランデス族の七賢狼の内の3人
最長老であるフェリル
育成役であるグルー
1番若手であるフウガだ
「かまわぬのぢゃ。残りの4人は村の守りがあるでの」
そりゃそーか
この村の周りはオオカミ族よりも体の大きい獣が多い
もしもの時に力を持つ七賢狼が誰もいないのでは話にならないだろう
「りょーかいなのぢゃ♪しゅっぱーつ♪」
そんな軽いノリで進み始めるポメちょでした
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「して、ポメちょ殿。クリスカ様はどちらに?」
山登りをしながらフェリルが聞いて来た
「今までは壁の裏っかわに居たんだよ~。でも、皆に襲われた時に何故か山の中に逃げたみたいなんだよねぇ~σ( ̄▽ ̄;)」
(。´・ω・)?
「山の“中”なのぢゃ?」
フェリルは小首を傾げる
「そう。中なんだよねぇ(;^ω^)この火山、中に何かいたりする?」
歩きながら肩越しにフェリルへ視線を向けるポメちょ
しかし
「この山には中に入る洞窟など無いのぢゃよ。いたとしてもミミズやモグラ程度ではないのかの?(。´・ω・)」
だよねぇ~
シッカリと木が生い茂っている山だ
溶岩が流れ出て石しか無い場所も見当たらない
野生の動物が暮らしやすい場所なのだ
「でも、クリスカの気配は山の中なんだよなぁ~(;´Д`)とりあえずてっぺんまで行こう!そんなに高く無いし♪」
そのポメちょのセリフを聞いて全員が呆れる
「どこが高く無いんじゃε=ε=ε=ヾ(。`Д´。)ノコラー!!!」
目の前にそびえるのはとりあえず断崖絶壁600メートルから始まる山
確かに断崖絶壁を登ってしまえばシッカリと元気な木や草が生えているのは分かる
だが、そこは到達出来る者がいないから出来た植物と動物の楽園である
頂上に辿り着いた事のある者がいるのかすら分からない
「1回、ぐるーっと回って登れるとこがあるか探そう♪」
そう言うと、断崖絶壁に沿って時計回りに探索を始めるのでした
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「登るとこ無いなぁ~?」
2時間ほど歩いたが、登れそうな所は見当たらない
「ソレはそうぢゃろうポメちょ殿。妾とて今まで探索していないワケでは無いのぢゃよ?(;´Д`)」
そりゃそーだわな
「1回休憩しよう♪そこに川もあるし♪でわ……」
そう言うと地面に手を着くポメちょ
「加工!追加!」
ゴン!と言う音が聞こえたかと思うと10メートル四方の地面が平らになり、柔らかい芝生が生え休憩するのに最適な場所が出来上がる
「だから意味分かんねー事すんなーーーーーーーーーー!!!!!!ヽ(`Д´#)ノ」
と、その場にいるフェリル、ランガ、グルーがハモるのだった
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「( ̄3 ̄)=3 げぷぅ」
と、ゲップが出るほど食ったワケではないが、なんとなく出してみたポメちょ
「ははは♪なかなかに小食なのだな、ポメちょ殿はw」
そう言ったのはランガだ
「流石にお腹いっぱいではないよ♪でも、やっておけばなんかソレっぽく感じられるからさ(,,>᎑<,,)」
そのポメちょの笑顔を見て、3人は複雑な気持ちになる
「………ポメちょ殿は………お腹いっぱい食べた事があるのですか?」
白髪、白ひげ、白眉毛のグルーが聞いて来る
「……今朝のクマの料理、とても美味しかった。でも、貴女は村の者に配るばかりであまり食べていなかったと思うのです………」
フェリルとランガはΣ(๑°ㅁ°๑)ハッ!っとしてポメちょの方を見る
「うん。そんなに食べてないかな♪どーせならもっと美味しく出来たやつをみんなと一緒に食べたいじゃん?wそれと………」
何かを言おうとして首を振る
「さ!そろそろ行こうか!(,,>᎑<,,)」
その休憩場所は数百年後
「聖地」と呼ばれるのだった