知っていると知らないの違い
「おねーちゃん!おねーちゃん!コッチコッチ!」
アタシは小さいオオカミ族の子供に案内されていた
「ココでね!みんな顔洗うんだよ!( ,,ÒωÓ,, )ドヤッ!」
と、メッチャドヤ顔してるちびっ子が案内してくれたのは川の横にある少し湯気が上がる所だった
「この辺りはお湯が湧く所がいっぱいあるのか?(。´・ω・)?」
と、ちびっ子に訊ねてみると
「うん!村の周りだけじゃなくてね!あの山の周りはいっぱいあるよ!(*´ヮ`)にぱー」
ちびっ子が指を指した先にあるのは確かに山
確かに山だ
………クリスカがいる山だ
だが、噴煙が上がったりはしていない
「因みに、この山が噴火した事とかはあるのかな(。´・ω・)?」
ちびっ子に訊ねてみると
「(。´・ω・)?ふんかってなに????」
そんな返事が返ってきた
………温泉がいたる所に湧いているのに噴火した事はない………
って事は「誰か」が抑えてるって事だよなぁ~
そんな事を考えながら、ちびっ子と一緒に顔を洗うのだった
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「ポメちょ!朝飯が出来たのぢゃよ♪( • ̀ω•́ )✧」
デデーン!!!
そこには物干し竿に手足を縛られた状態で焚き火の上で焼かれているクマがいた
「せめて捌けよ!( -ω-)ノ☆(*_ _)バシィッ」
思わずツッコミを入れてしまったが
「???捌くとは(。´・ω・)?我々はいつもこのようにして食べておるのぢゃが……」
そーいやオオカミだったーーーー!!!!
「1回そのクマ?火からおろしてくれるかな?」
大人のオオカミ族6人掛かりで火からクマをゴツゴツした岩場へと移してくれる
「捌くっていうのは、こうやるの!( • ̀ω•́ )✧」
右手の人差し指と中指を立て、その先に風の刃を作り出す
まずはクマの革を剝していく
背中は既にコゲているから使えないが、他はシッカリ洗って乾かせば敷物に出来るだろう
毛皮が無くなり、ただの肉塊になった獲物を見てオオカミ族は思わず咆哮をあげた
「か、皮を剥がすだけでこんなに臭くなくなるのか!?」
「そ~だよなぁ~………クマって風呂入らね~もんなぁ~(*´ω`)ウンウン」
なんか色々言ってるけど、とりあえずシカト♪
首を斬り落とし、身体の前側。内臓に傷がつかない程度の深さまで斬って開く
「くっさ!ヽ(`Д´#)ノ」
明らかに血抜きをしていなかった臭いがするが、オオカミ族は気にしていない
………今までこのまま食ってたのかよ(;´Д`)
今更血抜きは出来ない。仕方無いので近くにいる女性達に聞いてみる
「この近くで、食べられる匂いが強い草はあるかな?」
すると、
「アタシ知ってるよ!すぐに採ってくるね!」
そう言うと、10歳くらいの子供とその母親であろう人が走って行った
「よっし。なら大丈夫♪ヤロー共!手伝いな!」
「おー!」
ミシミシ
メシャメキ
バリバリ
ゴクン
そんな名前の無い怪物的な音を立ててクマの胸は開かれ、内臓ごとに捌いていく
内臓は網に入れた状態で川に浸けて血抜きを行い、明日には美味しくなるだろう
他の肉は小分けにして採って来て貰った匂いの強い草をシッカリと揉みこんでから各所の焚き火で焼いていく
そして
「もぐもぐ(( )'ω'( ))ゴックン」
「「「うめーーーーーーーーーーーーーー( 'ω')キャァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」」」
オオカミ族の叫びが響き渡る
「エグエグ(´;ω;`)ポメちょ~、こんなに美味しいクマ食べた事ないよぉ~(´;ω;`)」
涙を流しながら近寄ってきた女の子の頭を撫でながら言う
「知っていると知らないでは、こんなに違うんだよ♪色々教えてあげるからね(,,>᎑<,,)」
「うん!!!!(((o(*´>ω<`*)o)))♥」
コレからクリスカのとこに行かなきゃならないけど、暫くはこの村でお世話になるかな……♪
そんな事を考えながら、川に晒したクマの内臓の血の臭いにつられてやって来た肉食魚を突いては投げ、突いては投げしまくるポメちょなのでした