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第24話:閉会式

2週間半ぶりの更新になります。第24話です。



 決勝戦。

 激戦を繰り広げた2年CクラスとSクラスの戦いは、両者1勝1敗1引き分けで、同率優勝となった。


 この結果は、魔術大会が開催されてから初めてのことだった。また、Sクラスという制度がこの学校にできてから、Sクラス以外が優勝クラスになることも同様である。



「──さて皆さん。今大会もいよいよ最後となりました。この後は生徒の皆さんお待ちかねの『全員参加型バトルロワイアル』になります!」


 司会の女性がそう言うと、会場は歓声に包まれた。


 『全員参加型バトルロワイアル』とは、学年ごとに生徒全員が5分間乱闘を行うものである。

 相手を殺してしまわなければ、あとは全て自由である。物理攻撃も可能となる。


「さあ、選手に選ばれなかった人も、ここで活躍することができます!!!最高の戦いを見せて下さい!!」




           ***




 ────閉会式。

 4日間という短い間の出来事であっても、人々の脳裏には熱い戦いの記憶が鮮明に刻まれていた。

 

 また、特に今年は一波乱あった大会であった。

 テロリストの侵入。

 生徒たちの、会場をも巻き込む激闘。

 新たな教員の活躍。

 様々なことが、このたった4日間のあいだに起こった。


「えー、ではこれより、ハント王国国立魔術学校レスト王国校第回魔術戦大会の閉会式を、行いたいと思います」


 大会もこれで今年は終わりとなる。


 実力を出し切り、結果を残せた生徒。

 結果は残せなかったが、満足できた生徒。

 反対に、満足できなかった生徒。

 選手に次こそは選ばれる、という覚悟を決める生徒。

 そして、生徒の親たち。

 観客席で応援していた一般の観客。


 この大会の終わりを実感していた。



「まず、校長より、今大会の総評です」


 司会の合図で、中央へと校長が姿を現す。



「──さて皆さん。ハント王国国立魔術学校レスト王国校第35回魔術戦大会。今大会は、いかがでしたでしょうか?今年は、例年とは一味違う大会だったと私は考えております。2日目にテロリストが侵入し、会場が大騒ぎになったのも、まだ2日前とは思えない。それくらい、今年の大会は『濃かった』。これより、特に優秀な結果を残した生徒、教職員、クラスに賞が与えられることになります。では、最後まで、この大会をお楽しみください。ハント王国国立魔術学校レスト王国校、レイト=タイド」


 そう言って、レイトは退場した。





           ***




 ──授賞式。


 この魔術戦大会の賞は、『生徒賞』『優秀クラス賞』『優勝クラス賞』『教員賞』『特別賞』である。




「──生徒賞、2年Cクラスイディア=エンブル、ハウセ=グリンド及び、Sクラスズィガ=ア=レスト!!」


 生徒賞には、主に決勝戦などで活躍した三人が選ばれた。

 イディアは大将として優勝クラスを率いたことが大きく評価され、ハウセやズィガは、会場を破壊するほどの洗練された魔法を駆使したことが評価された。


「……」

「……」

 ズィガとハウセは、互いに見つめあう。

 その瞳の奥には、さらなる高みを目指す炎が芽生えていた。


「……うぅ……」

 また、イディアは今までの努力が報われたことを泣きそうになりながら喜んだ。




「──優勝クラス賞、同率で2年Cクラス及びSクラス!!!」


 2年Cクラスが決勝まで駒を進めたこと自体前代未聞なのだが、ましては歴代でもかなりの強さだというSクラスと同率優勝したという衝撃は、この後レスト王国に広まることになる。




「──また、優秀クラス賞、2年Cクラス!!」


 優秀クラス賞には2年Cクラスが選出された。

 Cクラスとしては初の同率優勝が大きく評価された。


「「「おーーー!!」」」

「「「やったぁ!!!」」」


 2年Cクラスの名前が出ると、会場の一角が歓喜に包まれる。

 選手だけではなく、クラスメートも声を出して喜んだ。




「──教員賞、2年Cクラス担任講師オサム=ヨルカワ!!」

「……」


 また、教員賞には、今大会を襲ったテロリストの撃退だけではなく、エキシビションマッチで生徒たちをふるい建てたことが評価された(おさむ)が選ばれた。また、Cクラスをここまで育て上げたこともその理由である。




「──最後に、特別賞、2年Cクラスセイレ=アビューズ!!」

「えっ……私……です……か!?」


 そして最後に毎回の大会で『特別な』活躍をした者に送られる特別賞には、セイレが選ばれた。


 選ばれた理由はシンプルだ。

 獣人という、この国で低い立場においても、優勝クラスで選手として活躍しただけではなく、会場にいる人間をテロリストから守るために戦い、人々の心を変えたことだ。


「ほら、行って行って!!」

「は、はい……!」

 セイレはイディアたちに後ろを押され、表彰台へと向かう。


「貴女の行動は、これからのこの学校をより良くしてくれることでしょう」


 レイトはそう言うと、セイレに表彰状を手渡した。




「──ではこれにて、ハント王国国立魔術学校レスト王国校第35回魔術戦大会を、閉会とする!!!!」


 会場は拍手に包まれ、大会はゆっくりとその幕を下ろした。



 -第24話 完-  

お読みいただきありがとうございます。

2週間半空きましたが、活動報告でも言った通り、ここから一気に投稿したいと思います。

第3章は残り2話ほどで完結し、その後新章を始めたいと思います。

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