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第10話:エキシビションマッチ①

 第10話です。




「──さて、ついに第二回戦が終了しました。なんと今年はCクラスが史上初めて第二回戦を突破するなど、波乱の展開となってまいりました」


 二日目。

 第二回戦の全試合が終了した。

 

 そんな中、学生は()()スタジアムの観客席に集まっている。


「──それでは皆さん、今年もついに『この時間』がやってきました」

「……っ」


 生徒たちが息をのむ。


「──エリート中のエリート、選抜教員による『エキシビションマッチ』の、開幕です!!!!」




          ***




「……俺は警備の方が向いてると思うんだが」


 俺こと夜川平(よるかわおさむ)は、今日のこの時間だけは警備としてではなく、生徒たちに夢と希望、そして熱を与えるべくエキシビションマッチの代表として魔術学校にいる。


(まぁ、良いか……そういえば俺の対戦相手は誰だ?)


 今回のエキシビションマッチは、選抜教員4人によるトーナメント形式だ。

 各教員が、自身の魔法力を披露し、生徒たちを勇気づけ応援すること、そして魔法の研究をさせることが目的である。


(俺の相手は、4年Aクラスの先生か。いや……というか、俺以外Aクラスの先生しかいないのか)


 初戦の相手は4年Aクラスの先生のようだ。

 ちなみにその他の先生は5年Aクラスの先生とSクラスの先生だ(Sクラスの先生は例の校長『レイト=タイド』である)。


「……披露、か……どうするか……」




          ***




「──皆さん、お待たせいたしました!!!ついに、毎年恒例エキシビションマッチのお時間です!!!まずは一回戦第一試合!!!4年Aクラス担任『アクア=ゼービラ』対、2年Cクラス担任『オサム=ヨルカワ』です!!!」


 司会がそう解説すると、一般客全体にどよめきが生じた。

 この学校では成績が上のクラスに優秀な教員を配置するため、Cクラスの担任が代表になることなど、まずないからである


「そしてなんと、今回の試合、両者ともかなり若い教員同士なのですが、ヨルカワ先生に至っては、ついこの前にこの魔術学校に来たばかりの新人です!!!」

 また、今回来たばかりの新人というのもあって、さらに困惑する観客もいる。



「……」

 ただ、(おさむ)とズィガの試合を知っている生徒たちは別だ。

 これからの試合に非常に注目していた。



「よろしくお願いしますわ、ヨルカワ先生」

「ええ、こちらこそ。よろしくお願いいたします、アクア先生」


 アクアは水色に金色が混ざった髪に金色の瞳の、(おさむ)と同い年の女性である。

 ただ、服装や雰囲気はかなり大人びた印象である。

 また、かなり優秀な魔術師で、数年前に若くしてこの魔術学校の教員になった。



「……王国最強の魔術師を倒したというその実力、見せてもらいますわ」


「試合、開始ぃぃー!!!!」



「……っ」

「いきますよ!【水よ、この手に宿れ。──」

「……」

「──】『ウォーター・フルバースト』!!」

「……!」


(……水属性の爆発系魔法か。なら……)


「『ホーリー・バリア』」



「……なっ!?いつの間に!?」


 俺が光属性の魔法『ホーリー・バリア』を発動すると、アクア先生の『ウォーター・フルバースト』がそのバリアに吸い込まれる。


 今回俺は、普通の『ホーリー・バリア』ではなく、見た目重視の魔法構築を目指した。

 何層にも光り輝くそのバリアは、かなり綺麗に見えるのではないだろうか。



「──さて、どんどんいきますよ。『ホーリー・ダーク・レーザー』」


 さらに俺は、『ダーク』を少しいじった『ホーリー・ダーク・レーザー』を放つ。

 もちろん、見栄えがするように、何本ものレーザーを交差させ、行き来させる。

 闇と光が混ざり合ったその線の綺麗さは、俺にしては頑張ったのではないだろうか。


 ただ、攻撃としてはあまり効率的ではないのは残念なのだが。



「──っ!?【水よ──」

 アクア先生が魔法を構築している間にも、俺の『ダーク・レーザー』がだんだんとアクア先生へと迫っていく。


(……流石に詠唱ありとなしだと向こうが完全に不利になってしまうな。どうしたものか)


「──】『ウォーター・ウォール』!!!」


「……それじゃあ止まらないな」


「……!?いやっ!?」


 俺のレーザーが『ウォーター・ウォール』を簡単に貫通する。


(……もう少し見た目が華やかにならないだろうか……というか、俺の魔法属性は闇、光、回復だからな……なかなか難しい。色合いは火や水の方が良いからな)



「……ま、参り、ましたわ」

「──勝者、『オサム=ヨルカワ』!!!!」



 ―第10話 完―

 お読みいただきありがとうございます。


 これから毎日投稿すると言っておいて一日空いてしまいました。すみません。

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