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第9話: 『2年Aクラスvs2年Cクラス』④

 第9話です。




「──僕の勝ちですね」

「……っ!」


 ハウセが勝利宣言をした。

 ハウセの杖は、アイの首元にわずかに触れているかどうかの所で止まっていた。



「…………え……今……何が…………?」


 だが、審判は何が起こったのか分からず、暫く呆然としていた。


「……っ、し、勝者、ハウセ=グリンド!!!!」




          ***




「──さ、さあ、先ほどは予想外の結末となりましたが、これでついに第一試合が終了することになります!!!!ここまで両者二勝二敗!!この大将戦で全てが決することになります!!」



「──よぉ、退学の準備はできたか、イディア=エンブル」

「……そうね、正直不安ではあるわね」



「は!大したことねぇな!」

「……!?ぷっ、ははは!」


 フレディがそう言うと、突然、イディアは笑い出した。



「……あ゛?何笑ってんだ、てめぇ?」


 フレディは、イディアを睨みつける。

 だが、イディアは全く臆していない様子で答える。


「いや、()()()()()()()()A()()()()()()()()()()()()、正直どうすればいいのか不安なの」


「……………………は?」


「私は、勝つわよ。クラスメートのためにも。先生のためにも」

「……てめぇ……」



「──では、大将戦、開始です!!!!!!!」



─────────────────────

大将戦

『フレディ=ア=フォート』対『イディア=エンブル』


『フレディ=ア=フォート』

 金髪で深い青の瞳。

 フォート公爵家の長女。アイの実の姉。

 身長は168cm。ロングヘア―。服装は制服だが、所々アレンジが加えられている。

 種族は『人間』。

 不良のような性格。

 珍しい光属性の魔術師。

─────────────────────




          ***




「──ちっ、とっとと終わらせてやるよ!!!」

「……そうね」



「【光よ、わが身に宿れ」


 希少な光属性の魔術師であるフレディの魔法構築がイディアよりも先に完了する。

 魔法の構築速度がイディアの水属性よりも光属性の方が速いためだ。


「──『神、私に力を与えろ。魔法発動を宣言する】『聖なる身体強化』」

 フレディは、自身の身体能力を大幅にアップさせる『聖なる身体強化』を発動する。


「おら゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 そして、『聖なる』という言葉から明かに外れた大声をあげながら、イディアへと急接近する。



「──】『ウォーター・ホール』」



「……っ!?」

 だが、フレディの足が止まった。

 フレディが気づいたときには、既に彼女は水の壁のような物に囲まれていた。



「……ちっ、邪魔くせぇな……【光よ、この手に宿れ。神、私に力を与えろ。魔法発動を宣言する】『セイント・スラッシュ』!!!!!」

 フレディは、その水の壁を排除しようと、光属性の攻撃魔法『セイント・スラッシュ』を放つ。


「……なっ……!?」

 しかし、『セイント・スラッシュ』によって『ウォーター・ホール』が晴れたその瞬間、フレディは気づく。


「……くそがっ……!!【光よ───」


 フレディが防御魔法を使おうとしたころには、すでにイディアの魔法の構築が完了していた。


「──】『スーパー・ウォーター・ショット』!!!!!!」


 『スーパー・ウォーター・ショットは、強力な水属性の魔法で、威力は高いが範囲は狭く、構築にも時間がかかる。

 今回イディアは『ウォーター・ホール』を囮に使い、フレディが『ウォーター・ホール』を打ち消したその瞬間にその場を狙って魔法を発動したわけだ。



「ぐあ゛!?」

 『スーパー・ウォーター・ショット』の直撃により、フレディはかなりの勢いで吹き飛ばされる。


「────くそがぁぁぁぁ!!!!!」


 ──だが、フレディは根性で場外ギリギリの所で踏みとどまったのだ。



「……まじ?」


 その光景を見て、イディアは内心焦る。


(今の魔法の威力でダメだとなると……『あれ』を使うしかないわね)


「──いいわ、やってやるわよ!!!」


 イディアは、自身の持つ最上級の魔法を構築し始める。



「──ははっ!!!死ねや、イディアァァ!!!!『セイント・ブレード』!!!」


 フレディもまた、新たな強化魔法で自身を強化し、再びイディアを襲ってくる。その手には、魔法で作られた光る剣が握られている。



「【──】フレディ、私が勝つわ……!!『ウォーター・バーストショット』!!!!」


 そして、イディアは水属性の上位魔法『ウォーター・バーストショット』を発動させる。

 この魔法は、その名の通り、水の爆発を起こさせる魔法だ。


「──おら゛あ゛ぁぁぁぁぁ!!!!!!」


 フレディは、その爆発ごとイディアに接近する。


「…………っ!?……が……く……そ……が……ぁ……」


 流石にフレディの足が止まるが、それでもイディアの方へと向かおうとする。


(……本当に……なんでそこまで……?)


 その様子に、イディアは恐怖を覚える。


「……う゛っ……」


 しかし、イディアもすでに魔力切れで満身創痍だった。


「イディア…………ぐ……がばっ!?」


 フレディもやはりかなり無理をしたようだ。

 フレディは、口からかなりの量の血を吐く。


 そして、そのまま倒れる。



「……勝った……?」


 少しの沈黙。


 そして、ついに審判の声が挙がる。


「勝者、『イディア=エンブル』!!!……なんと、2年Cクラスの、勝利です!!!」


「──ち、ちょっと、大丈夫!?」


 血を吐いて倒れているフレディの元へ、イディアが駆け寄る。


「…………」


 フレディは意識を失っていた。



「……ポーラ先生!!早く……!!!」




          ***




 <二回戦勝敗>


─────────────────────

【第1試合】2年A対2年C【勝】2年C


【第2試合】1年A対3年A【勝】3年A


【第3試合】3年B対4年A【勝】4年A


【第4試合】5年A対S【勝】S

─────────────────────



 ―第9話 完―

 お読みいただきありがとうございます。


 これからしばらく頑張って毎日投稿していきたいと思います!

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