第4話:大会初日の夜
1週間ぶりの更新です。第4話です。
「──さて、皆さん、おつかれ様でした!!!これで一回戦を終了させてもらいます!!結果のまとめはこちらになります!!!!!」
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〈一回戦勝敗〉
【第1試合】2年A対2年B【勝】2年A
【第2試合】1年B対2年C【勝】2年C
【第3試合】1年C対1年A【勝】1年A
【第4試合】3年A対4年B【勝】3年A
【第5試合】3年B対4年C【勝】3年B
【第6試合】3年C対4年A【勝】4年A
【第7試合】5年A対5年B【勝】5年A
【第8回戦】5年C対Sクラス【勝】Sクラス
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大会初日が終了した。
時刻は午後6時。既に辺りは闇に覆われている。
終了の合図があった後、大会出場メンバー5人は控え室からそれぞれの寮へと戻っていく。
メンバーの女子3人は、観客席にいたクラスメートと少し話した後に、作戦会議的な意味も含めて並んで寮への道を歩いていた。
「──それにしても、強引に勝負に持ち込むだけあって、やはり2年Aクラスの実力はかなりのものでしたね。」
シンシアは、今日の全クラスの試合を振り返り、真剣な表情で話す。
「そうねー、まぁ今年の2年Aクラスは例年よりも結構強いって聞いてたしね。正直相手のBクラスが可哀想なくらいの実力差があったことは確かよね。先鋒の子なんて大怪我してたし。」
イディアもシンシアと同様、真剣な表情だ。
「はい……同じ2年なのに……」
セイレも同じだ。
「──ただ、一つ気になったことがあります」
「ん?」
「…………いえ、やっぱり良いです。ただの妄想の範疇ですから。2人が特に気になっていないのなら、問題ないかと」
「んー?めっちゃ気になるんだけど!!教えてよぉ?」
「……少し、違和感があったことですか?」
そんな中、セイレが発言した。
「セイレさん……」
「2年Aクラスの試合のとき、何かはわからないけど、なんというか、何か、変というか……違和感みたいなのがあったような……」
「違和感?」
イディアは首を傾げる。
「はい、本当に些細なことなんですが、2年Aクラスの代表の魔法に何か違和感を感じたんです。本当なら必要なことが抜けているような……」
***
???にて。
「──さて、1日目は上手く行ったようで何よりだ」
数人が集まって会話をしていた。
「明日はあれの日だな。まぁ、『殿下』から貰ったそれさえありゃあ楽勝だけどよ!!」
「……はぁ……そんなんだからダメなんだよ、お前」
女が、男を睨みつけた。
「……ひっ」
男は萎縮してしまう。
「相手は『あいつ』の指導を受けてんだよ……『殿下』が最も恐れている『あいつ』のな」
***
城の中の最も広い部屋の一つで、男女2人がグラスを片手に食事をしていた。
「──で、その人たちって勝てそうなの?」
男が、食べ物を食べながら女に話しかける。
「まったく、お行儀がわるいですよ?」
女は、微笑みながら注意する。
「……うう……分かったよ。……で、どうなの?」
男は食事を止める。
「──そうですねぇ……まぁ、十中八九……『負け』と言ったところでしょうか?」
女は、笑顔のまま返した。
「……どういうこと?それじゃあ、何のために勝負を?姉さんの考えてることは難しすぎるよ……」
「ふふふ、そうですねぇ……」
女は、男から視線を移す。
「……これからのため、ですかねぇー?」
***
「──はぁ……」
俺は夜道を歩いている。
「……思っていたよりも大変だったな」
大会初日が終わった。
俺はスタジアムの入り口付近で警備を行なっていたため、中の詳しい様子は分からなかったが、後で生徒から2年Cクラスが2回戦に勝ち上がったことを教えてもらった。
(……さて、これからは特に予定はないし、食事は食堂で……いや、待て、まだ空いているのだろうか?かなり遅くなったからな……確か空いていたはずだが……)
「────」
「……ん?」
俺は、後ろから何やら声が聞こえた気がしたので振り返った。
「──かわ……先……生……ヨルカワ先生!!」
俺が振り返ると、女性が後ろから走ってくるのが見えた。
「……ポーラ先生?どうかなさいましたか?」
女性は、2年Bクラスの担任のポーラ先生だった。
彼女は、俺に追いつくと、何故か涙を流しながら地面に崩れ落ちる。
「……ヨルカワ……先生……私……の生徒を……助けてください!!!」
―第4話 完―
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