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第3話:一回戦第2試合『1年Bクラスvs2年Cクラス』

 第3話です。遅れました。





「……よし、皆、頑張ろう!!」


「「「「おー!」」」」


 スタジアム地下の控室にて、2年Cクラスの代表5人がいつも以上に気合を入れていた。


 2年Aクラスと戦うためには、二回戦に勝ち進まなくてはならないからだ。


(……大丈夫……先生があれだけ鍛えてくれたんだから)



「──さて、お次は二回戦です!!!1年Bクラス対2年Cクラスの試合になります」



─────────────────────

<2年Cクラス>


先鋒:セイレ=アビュース


次鋒:アーロン=ウォーラー


中堅:シンシア=ハード


副将:ハウセ=グリンド


大将:イディア=エンブル


─────────────────────



「まずは先鋒戦!!────そして、2年Cクラスの代表は、なんと獣人族の少女です!!風当たりも強い世の中で、この魔術戦大会の代表に選ばれました!!!代表はセイレ=アビュースさん!!!!」


「……っ!」


 セイレの名前が呼ばれると、観客席から「がんばれ!!」という声が聞こえる。


 だがその一方で、「なんで獣人なんかを代表に」とか、「あの人もどきが……」などと、獣人差別的発言を大きな声で観客席や生徒席からしているものもいた。


 この国では、獣人は差別される対象だ。もっと言ってしまえば、『人類の領域』において、『獣人の領域(亜人の領域)』を主な生息地とする獣人は敵であるようなイメージがあるのである。


「はぁ……一回戦の相手が獣人とか……まじでついてない。ヒトモドキが……」


 それは、セイレの対戦相手も同様だった。


「……よろしくお願いいたします」


「……準備はオーケーですか?……では、第二試合、開始です!!!!!!!!」




          ***




「……じゃ、とりあえず消えなよ。……獣くさい……【水よ、この手に宿れ。神よ、我に力を与えよ。我、ここに魔法発動を宣言する】『ウォーターボール』」


 セイレの対戦相手の少年は、まさに「やれやれ」などと言いそうな態度で魔法の詠唱を行う。

 そして、2年Aクラスの生徒と比べると明らかに威力の弱い魔法をセイレに向かって放った。


「──【大地よ、この身に宿れ。大地の神よ、我に力を与えよ。我、ここに魔法発動を宣言する】『ロック・ウォール』!!」


 それに対してセイレは、『ロック・ウォール』を発動させる。それにより、スタジアムの床がみるみるうちにセイレの前で競り上がっていく。魔法の威力は、セイレの勝ちだ。


「なっ……!?」


 Bクラスの少年が放った『ウォーター・ボール』は、セイレの『ロック・ウォール』によってあっけなく防がれてしまった。


「……くそっ、たかが獣ごときに……【水よ、この手に宿れ。神よ、我に力を与えよ。我、ここに魔法発動を宣言する】『ウォーター・スラッシュ』!!!」


 少年は少し慌てながらセイレへと再び攻撃をしかける。

 少年が放った魔法『ウォーター・スラッシュ』は、『ウォーター・ボール』に比べて小さな魔法だが、代わりにスピードと、威力が高い魔法である。


 ──だが。


「なっ……嘘だろ?これでもだめなのか!?」

「……」


 セイレの『ロック・ウォール』は、少年の魔法をいとも簡単に防いだのだ。


「【大地よ、この身に宿れ」


 そして、セイレはその間、魔法の構築を行っていた。

 魔法の発動のためには、まずイメージにより、魔法の構築を行う。この構築は、複雑な魔法ほど難しい。

 そして、詠唱によって神へと魔法発動を伝え、魔法が発動するという流れだ。


 今回セイレが使おうとしている魔法は、非常に構築が大変であるため、時間がかかるのである。


「──神よ、我に力を与えよ。我、ここに魔法発動を宣言する】『ロック・バレット』!!」


「ん?……っ!?」


 セイレは、ありったけの魔力をつぎ込んだ魔法を男子生徒にお見舞いする。


 この『ロック・バレット』は、簡単に言えば様々な形の石の弾丸を相手へと放つ技だ。

 この魔法は使い方を間違えれば相手を殺せる威力であるため、セイレは殺さない程度の威力を出す練習を(おさむ)としたのだった。


「っ!?嘘だろ!?僕がケモノごときに……あ゛ぁぁぁぉぁ……!?」


 男子生徒は場外へとはじき出された。


「──勝者、『セイレ=アビュース』!!!」



「やりましたね、セイレさん!!」


 試合が終わるとすぐに、セイレのもとへシンシアとイディアがやってきた。


「やったじゃん、セイレ!!!」


「──っ!?」


 イディアは、セイレを抱きしめる。

 

「いいぞー、セイレさんー!!」


「頑張ったな!!」


 そして、観客席からはクラスメートたちの歓声も上がっていた。


 セイレは、イディアの腕力で息苦しそうにしながらも、顔は笑顔になっていたのだった。




          ***


 


 ──続く次鋒戦。


 2年Cクラスの代表は、遅刻で泣きそうになっていたあのアーロンだ。


「……ふぅ……!!」

「頑張れよー!!」


 大将であるイディアが緊張しているアーロンをバシッと叩く。


「……はい!!」


「──では、これより第1回戦第1試合、次鋒戦を行いたいと思います!!!……始め!!!」



「……【大地よ、この身に宿れ。神よ、我に力を与えよ。我、ここに魔法発動を宣言する】」


 審判の合図と共に、アーロンは素早く詠唱を完了させる。


「えっ、ちょっと待って!?」

「『ロック・プリズン』!!!」


 アーロンは、土属性の魔法『ロック・プリズン』を発動した。この魔法は対象を岩の檻に閉じ込める。


「……!?」

「──僕の勝ちですね」


 そしてアーロンは自身の杖を、檻に閉じ込められた相手の選手に向けた。



「──勝者、アーロン=ウォーラ―!!!!!」





          ***




「──では、行ってきます」

「頑張れー!!」


 そして中堅。2年Cクラスの代表はシンシアだ。



「……本当に戦えるの?Cクラスのやつなんかがさ?僕、本当に強いよ?」


 シンシアの相手の男子生徒は、完全にシンシアをなめ切っているかのような態度をとる。


「……確かにCクラスは成績順でいくと最下位のクラスではありますが、問題はありません」

「ちっ……」


 しかし、シンシアは挑発に乗らないようだ。



「──中堅戦、始め!!!!!」


「さぁ、せいぜいあが」


「『ファイア・ストーム』!!」


「が?……えっ、ちょ……ぐぁぁぁぁ!!?」



「勝者──シンシア=ハード!!!!!」



「……クラスメートのことを馬鹿にするなんて、許しませんから。」


(……これで、Aクラスと戦えます。頑張ります、先生)


 

 ―第3話 完―

 お読みいただきありがとうございます。


 pv、ブックマーク、ポイント評価等、ありがとうございます!!

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