第1話:開会式
第3章の第1話です。
「──はい、皆さん。ここまで本当にお疲れ様でした。この3日間は、一生懸命楽しんで下さい。試合に出ない人も、出番はあるんですから」
「「「はい!!」」」
平の呼びかけに笑顔で答える生徒たち。
(はぁ……ようやく始まるな。そう言えばAクラスと変な勝負をすることになっていたが、まぁ、今のCクラスの生徒なら何も問題はないだろう)
「──では、1時間後、スタジアムに集合して下さい」
***
多くの人間が、この『ハント王国国立魔術学校レスト王国校』のスタジアムへと、集まっていた。
観客席には、代表以外の生徒はもちろん、レスト王国や他国の王族や貴族、一般の観客まで様々な者たちがいる。
また、代表の生徒と教員はスタジアムのまさに真ん中で整列していた。
「──皆の者、静粛に」
そんな中、司会の男の声が、盛り上がりを見せるスタジアムに響き渡る。
「──これより、ハント王国国立魔術学校レスト王国校第35回魔術戦大会の開会式を開始する」
司会が開会式の開始を宣言すると、スタジアム全体から拍手が巻き起こった。
「──では、まず初めに校長より挨拶がございます」
そう言われて、スタジアムの入り口近くの台の上に、老人が上がる。
彼はこのハント王国国立魔術学校レスト王国校の校長、『レイト=タイド』である。
「──このレスト王国校の校長、『レイト=タイド』です。えー、この度は、お忙しい中お集まり頂きありがとうございます」
そして、台に上がるとすぐに校長のレイトが話始めた。
「今回、我が校が魔術戦大会を始めてから35年が経とうとしております。世界的な混乱が多い中、ハント王国が主体となって始めた『魔術学校』の中で2番目に古い我が校。これからもその伝統を重んじ、日々前進して参りたいと思います」
ここで、レイトは手を上へと掲げた。
「──これより、ハント王国国立魔術学校レスト王国校第35回魔術戦大会を開始させていただく。学生たちよ、己の魔法を信じて、戦うが良い!!!」
***
校長の話の後、観客に向けて細かいルール説明や、選手以外の生徒の活躍の場についての話があった。
それをまとめると、こんな感じだ。
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・全三日の日程で行われる。
・クラスごとに、学年関係なしにトーナメント方式で戦うことになる。なお、各クラスからは代表者5名が参加する。クラスは、1年から5年のAクラスからCクラス、そして別枠のSクラスがある。
・1日目:『開会式』、『第一回戦(全8回戦)』。
・2日目:『第二回戦』、『エキシビションマッチ(代表教員4名)』
・3日目:『第3回戦』、『決勝』、『全員参加型バトルロワイアル』、『閉会式』
・第1~3回戦と決勝は、通常の魔術戦のルールで行う。魔法攻撃のみ可能。ただし自身に強化魔法をかけることや、魔法をかけた剣や弓を使うことは可能。
・エキシビションマッチは、代表の教員4人によるトーナメント。ルールはなし。ただし、魔法を1回以上使わなければいけない。
・全員参加型バトルロワイアルは、全校生徒をまず学年に分け、学年全員でバトルロワイヤルを行う。相手を殺してしまうような攻撃は絶対にあってはならない。それ以外にルールはない。
・優秀な成績を収めた生徒、優勝クラスなどに、閉会式時にそれぞれ賞が与えられる。
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また、最後にレスト王国の王様の挨拶があった。
「──────では、諸君、健闘を祈る」
笑顔で、王様は最後にそう言った。
(……さて、俺も頑張るとするか)
ちなみに、俺は何故かエキシビションマッチの代表に選ばれてしまった。俺は警備担当なので、その時だけは別の教員が俺の代わりに配属される。
それ以外の時間は、俺と数人の教員がスタジアム周辺の警備にあたることになる。
***
代表の生徒たちは、それぞれスタジアムから退場する。
そして、教員の俺も同様に退場する。
試合が近い生徒は、スタジアムの待合室へと向かった。
第1回戦の第1試合は、早くも例の2年Aクラスが出場する。そして、俺たち2年Cクラスは第2試合だ。AクラスもCクラスも待合室へと向かう。
もし両クラスとも勝った場合、AクラスとCクラスは第2回戦で激突することになる。
「──ふふ、明日が楽しみですね」
どこからか、そんな声が聞こえた気がした。
―第1話 完―
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