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プロローグ:帰還

 1ヶ月ぶりの更新です。遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。(待っていた人がいるのかはさておき)




「……さてと、今日も授業を始めるとするか」


 セルフィシュとの戦いから1週間。俺は魔術学校に帰還した。

 色々とあったので、学校自体が休校になっていたのである。


「──はい、どうも皆さん、おはようございます…………?」


 俺は教室に入ると、何か違和感を覚えた。


(……?)


 何故か、全員静かだ。

 そして、俺の方を見ている。

 何というか、初めに来たときとすこし似ているかもしれない。


「何かありましたか?」

「…………」


 俺が尋ねるが、誰も答えない。


(……気になるが、まぁ、一旦授業を始めるか……)




          ***




 現在、魔術学校の2年Cクラスで、『ある噂』が流れていた。

 それは、担任の『ヨルカワ=オサム』が例の異世界の英雄なのではないか、という噂だ。


 何故、そのような噂が流れたのか。いたってシンプルだ。


 魔物の大群が街へと向かってきたその日、(おさむ)は急にどこかへ行ってしまった。そしてその後、魔物の大群が討伐されたタイミングで帰ってきたのだ。


 これで関係ないと思えない。

 少なくとも何か関わっているのは確かだった。


 そして、それに加えて王国最強の魔術師と呼ばれる『ズィガ』をあっさりと倒してしまった実力。


 もしかして、という気持ちは、ほとんどの生徒になった。



「──ねぇねぇ、どう思う?シンシアちゃん」


 女子生徒は、興味津々とばかりにシンシアに話しかける。


「え、えーと……有り得なくは……ないかな」


「ふむ……けど、なかなか難しいよねー。確かに、ヨルカワ先生が強いのは疑いようがないんだけどさ。魔物500体以上だったって話じゃん。私たち誰もそんなのと戦ったことないし……」


「そうですね……正直、魔物500体よりも、その魔物たちがかなりの高レベルの魔物だったという話の方が気になりました。上級の魔物500体……本当に、人間にそんなことができるのでしょうか……?」


 ちなみに、ギルドから(おさむ)に伝えられたのは『低〜中程度の魔物約500体』という情報だったのだが、実際のところは違う。


 まず、この『低〜中程度の魔物』というのは、実際には『上級の魔物』である。異世界の英雄の平均の基準だと低〜中程度というだけだ。


 また、魔物5()0()0()体というのも大きな(いや、大きすぎる)間違いである。


 実際に(おさむ)が戦った相手は魔物()1()0()0()0()0()()と、魔人1人であった。これは、単純に数が多すぎてしっかりとした数が分からなかったのだ。


 とは言え、例え上級の魔物500匹だとしても、一般人には想像もつかないわけで──



「……まぁ、結局のところ、良く分からないんだけど」




          ***




 ──さて、魔術戦大会まで残すところあと1週間だ。


「ふー……」


 俺は、いつも以上に気合を入れる。


「あ、ヨルカワ先生、こちらなんですけども、どうでしょう?」


「あ、確認します」


 魔術戦大会に向けて、教員同士での準備をしている。


(──大体の準備は終わってきた。……不安要素があるとすれば……)


 毎回と言って良いほど、何か問題が発生する。これは大きな大会であるから仕方がないと言えばそうなのだが、年にとっては生徒が『犯罪』に巻き込まれることもあるらしいのだ。


(自分の生徒だけではなく、どの生徒も安心して試合に望めるよう、しっかりと警備しておかなければ)


 ちなみに、俺は戦闘力があるということで、会場の警備の担当になっている。


「──何も起こらなければ良いんだが……」




          ***




 レスト王国、首都レメディ。

 その中でも治安が悪い地区の地下で、怪しげな会合が開かれていた。



「──それで、大丈夫そうなのか?」


「……ああ、準備は整っている、大丈夫のはずだ。……()()()()を除けばな」


 男が、全員に書類を配った。


「──正体不明の例の『異世界の英雄』についてだ。こちらで調査をしたが、正直、そんなものが本当にいるのか、俺は疑っている」


 そして、話を進める。


「上級の魔物500体を1人で討伐?正気とは思えない。いっそのことあの王国が都合の良い嘘をついていると思えるぜ」


 男はここで、一旦話を切る。


「……だが、どうやらその『異世界の英雄』は本当に存在するらしい。本部からのその資料の通りだ」



 全員、資料をじっくりと読む。



「──なるほど、本部の調べでは、確かに異世界から召喚された男が魔物を討伐するのを確認したらしいな。……これが本当だとすれば、やつはまだこの街にいるかもしれないが、本当に計画は上手くいくのか?資料ではまだ若い青年という話だが、それを利用するのか?」


「──いや、待て、そもそもその『異世界の英雄』が特定できていない以上、どうしようもないんじゃないのか?」


 そして、他の2人が男に尋ねた。



「いや、そうでもないぞ」


 それに対して、先程の男は言う。


「……これはあくまで本部が握ってる不確定な情報ではあるんだが──ついこの間、この街の魔術学校に、1人の男の新任教師が入ってきたらしい。……その男がな、魔術戦であの王国の天才魔術師『ズィガ=ア=レスト』をいとも簡単に倒してしまったというんだよ。しかも、まだ若いらしい」



「な……!?」


 ズィガを知るものは、当然驚きを隠せない。



「……まぁ、もうわかると思うが、おそらくその新任教師が例の『異世界の英雄』で間違いないだろうな」


「……おいおい、だとしたらマジでまずいんじゃねーのか!?そいつは魔術学校にいるってことなんだろ?」


「──ああ、そうだな。……だが、こちらにだって考えがある。異世界の英雄だろうが関係ないさ」


 男はニヤニヤと嗤う。


「本部から借りた『これ』があれば、な」





 ―プロローグ 完―

 お読みいただきありがとうございます。


 一応細かいプロットを全て描き終えているので、更新が止まることはないはずです。

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