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不殺の賢者〜高校生は不殺主義で異世界を生きる〜  作者: 水坂鍵
第2章:魔の襲来と魔術学校
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番外編5:馬車での道のり

 番外編です。(番外編多くてすみません)





 俺がハント王国の王都からレメディに着くまで、馬車で3日かかった。


 その馬車の中では、王城で話す時間がなくて話せなかった話を、通信魔法で王女様が話してくれた。

 その話の中では、この世界における教員としてのあり方、教員としての態度等、様々なことを学んだ。


 中でも印象に残っているのは、この世界において『生徒は教員に基本絶対服従』という暗黙のルールがあることだろう。

 どういうことかと言えば、この世界では『立場』が上の者には逆らってはいけないというような風習があるらしく、『自身よりも立場が上である教員の言うことは絶対に聞かなければならない』ということである。


 このことから分かるように、要するに『自身よりも立場が上である者の言うことは聞く』ということなので、もし生徒の中に『王族』のような『教員』よりも立場が上の存在がいる場合、『教員』は基本『王族』の言うことを聞かなければならないのだ。


 また、『王族』以外にも、自分よりも位が上の『貴族』なども同様である(この世界において、『教員』は普通『貴族』がなる職業であり、一般人はなることができない)。


 そして、ついでに言っておくと、この世界における教師は基本誰にでも敬語でしゃべるんだとか。

 また、怒っているときなど、明確に態度を変えるときは敬語をやめる人が多いらしい。



 ……とまぁ、色々と説明されたわけだが。

 正直に言って面倒だと思った。

 何というか、ひと昔前の学校に行くみたいだ。



 また、馬車に乗る際に各学校の教員用の服が渡され、これについてもも王女様からありがたい説明があった。

 俺が勤務することになる『レスト王国校』の教員用の制服は、かなり豪華な作りで、黒をベースに細かな所までしっかり作られていた。




           *




 馬車に揺られる3日目は、各自完全な自由時間だったわけだが、あまり心が落ち着かない俺は自分の描く理想の教師像について考えてみていた。


「…………正直、俺なんかに務まるとは思えないんだが」


 そんなことを考えていると、少し気が滅入りそうになったので、馬の休憩中に少し馬車の外に出た。


「……ん?」


 そして、異変に気付いた。


「……やけに皆緊張しているな」


 皆というのは、俺の護衛としてついてきてくれた冒険者たちだ。

 ……正直に言って、特別高いステータスを持つ異世界の英雄が負けるような相手だったら、護衛を付けてもあまり意味がないような気がするんだが……まぁ、一応ということらしい。



「……何でそんなに深刻な顔をしてるんですか?」


 俺は、護衛の1人に聞いた。



「……、ふえっ!?」


 俺に後ろから話しかけられたせいなのか、護衛の1人であるAランクの冒険者は驚いて変な声をだしていた。


「……えーと……何かあったんですか?」


「あっ、えーと……、これはですね!、この辺り最近物騒でして、ヨルカワ様に何かあったら大変なので!!」


 物騒……?



「盗賊でも出るんですか?」

「え、ええ……、ここ数週間で何人も被害を受けているらしいんです。」


 ……なるほど、だから皆あんなに緊張してたのか。


「……でも、俺は多分大丈夫なので、そんなに気張らないでください」

 そう言って、俺は戻ろうとした。



 その時。


「っ……!?、敵襲だぁー!!!!」


 そんな声が後ろの馬車の方から聞こえた。



「……どんなタイミングだ」


 俺は、フラグを強引にでも回収する自身の運に呆れつつ、そのまま戦闘態勢を取った。


「……死人が出るといけないからな」


 現時点では、俺は死者を復活させることはできない。

 だから、命には敏感になる。

 俺は、叫び声が上がった方に向かった。




           *




「……ひひひっ!お前ら殺されたくなかったら、おとなしく金目の物全部よこしやがれ!!服もだ、とっとと脱げ!!!!!!!!!!」


 叫び声が上がった場所に着くと、狙っているのかと思ってしまうくらいのテンプレ盗賊がいた。

 ……いや、盗賊なんて結局みんなそんなものか。



「……あ゛っ?なんだてめぇ?やんのか?」

「……悪いがお前らに関わっている暇などない。ヨルカワ様の敵になるものは排除する!!」


 護衛の一人が盗賊に近づいた。


「……ふっ!!」


 そして、護衛の一人(確かAランク冒険者だったはずだ)は、盗賊を自身の剣で切りつける。



 しかし……


「なっ!?」


 盗賊はいとも簡単にAランク冒険者の攻撃を()()()()()()ではじいた。


「はっ、こんなもんかよぉ?」


 そして盗賊は、そのままカウンターを仕掛けようとする。


 だが、その攻撃が届くことはなかった。


「……!?」


 (おさむ)が割って入ったのだ。


「……悪いが、前科があるようだから見逃すことはしない。『束縛』『スーパーダーク』」


「ぐっ!?あ゛!?!?」


「あと、隠れているやつもだ」


 草むらに隠れていた仲間もまとめて片付けた。




           *




 結局、盗賊たちは王国騎士団に引き渡されることになった。

 丁度近辺に支部があって助かった。



「……またレベルが上がったな……何というか、あまり達成感がないな……」



 ――――――――――――――――――――――


 レベルが上がりました。


 盗賊×10人を無力化


 レベル1321→1621


 ――――――――――――――――――――――


 そして、その後。

 俺はついにレメディに到着したのだった。



 -番外編5 完ー

 お読みいただきありがとうございます。


 番外編が多くてすみません。次回からは本編です。


 ブックマーク、ポイント評価など、ありがとうございます!

 

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