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不殺の賢者〜高校生は不殺主義で異世界を生きる〜  作者: 水坂鍵
第2章:魔の襲来と魔術学校
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番外編3:1学期期末テスト②

 番外編の3です。




 一学期期末テスト。


 俺は、このテストで立山に五教科以上点数で負けた場合、『バイト禁止』という恐ろしい条件で勝負を挑まれた。


 俺は、自分や秋のお小遣いなどをバイト代から出している。

 『バイト禁止』になんてなってしまった日には、俺も秋もお小遣いなしどころの話ではない。


 だから今回、俺は珍しく本気を出すことにした。




           *




 ──期末テストからちょうど二週間後。


「さあてぇ、今日はテストを返すぞ~」


 数学科の内藤先生が、にやにやしながらそう宣言した。


 俺は珍しく緊張していた。お金が絡むとここまで人は変わってしまうものなのか。



「夜川~」


 先生に呼ばれたので、答案をもらいに行く。


(……点数は…………まあ、予想通りか)


 クラスで俺は出席番号最後だ。

 俺が席に戻ると、先生が総評を語った。



「さて、今回のテストだが、例年に比べるとかなり難しかった。平均点は前に比べるとかなり低い。……とは言え、今回のテストは大学入試に対応しているものだ。今回はその難しさを理解することが重要なテストだった」


 先生は語る。


(今回のテスト、難しかったのか。よく分からなかったということは、俺も必死で勉強したということか)



「よーし、じゃあ早速発表しておこう。まず、クラス一位は……なんと100点だ!!」


 あたりがざわついた。


「では、肝心の一位だが──




           *




 その日の放課後。



「さてと、委員長。『約束』は守ってもらうぞ。」



――――――――――――――――――――――――


 第2学年・1学期期末テスト


 名前:夜川 平(よるかわ おさむ)


 総合順位:351人中1位


――――――――――――――――――――――――


――――――――――――――――――――――――


 名前:立山 未来(たちやま みく)


 総合順位:351人中3位


――――――――――――――――――――――――



「賭けはどうやら俺の勝ちみたいだからな」

「…………っ!!」


 俺が勝利宣言をすると、委員長は見るからに悔しがっていた。


「……正直、まさか私だけじゃなくて秀坂(ゆきさか)君にまで勝つとは……思わなかったわ……」


 そして、苦し紛れにそう言った。



「ああ、学級委員長の秀坂(ゆきさか)か。あいつが今までずっと一位だったみたいだな」


「……秀坂(ゆきさか)君は天才よ。運動、学問、芸術……あらゆる面において抜きん出ているわ……。全国模試で一位を取ったという噂すらあるわ。正直、この学校ごときに彼を上回る生徒がいるとは思わなかった……」


「そうか」


「……悔しいけど、負けを認めるわ。『バイト禁止』はなし、そして学校が正式に貴方の諸経費を全て負担すると約束したわ」


「それは助かる」



「……それでなんだけど、少し個人的な用を言っても良いかしら?」

「……何だ?」

「今度勉強教えてくれないかしら?中田君は夜川君に勉強を教えてもらっているからいつも赤点回避できてると聞いたのだけれど」


「……確かに翔に勉強を教えてるのは俺だが、別に委員長に教えることなんて何もないからな、多分」

「いえ、秀坂君に勝った貴方ならきっと何か違う視点から物事を見ているはず、是非勉強を教えてもらいたいわ」

「そうか……なら、今度な」


 俺は半分押し切られる形で約束をした。



「楽しみにしているわ!!」


 そして、押し切った委員長は笑顔で去っていったのだった。




           *




 真っ暗な部屋の中で、男が呟く。


「夜川殺す夜川殺す夜川殺す夜川殺す夜川殺す夜川殺す夜川ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!()()俺から奪いやがってぇぇ!!!!!!!」


 男は、(おさむ)への憎悪を募らせていたのだった。




 ー番外編3 完ー

 お読みいただきありがとうございます。


 今週は思ったよりもスケジュールが合いそうなので、もしかすると土曜日あたりにまた更新するかもしれません。宜しくお願いします。


 ポイント評価で1をつけられることがないよう、精一杯努力してまいります!(実はつけてもらえるだけでありがたいんですがね……)

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