第4話
びっくりだ。
確かに、一般的なゲームなどのステータスとしては、キルアのステータスは強い。
いや、それもかなり。
いや、ゲーム別で強さとかは違うのであろうが、
少なくとも重課金レベルの強さだ。
『それ』が上から4番目なんだ。
しかも、聞いた話によると、A+は常人なら必ず上がれる程度らしい。
あんなステータスのやつがゴロゴロいるなんて…
「…ん」
でもやっぱりぼくのステータスはやっぱり強すぎる気がする。
「…ルさん」
なんかうるさいのがいるなぁ…
「ルルさんっ!きいていますか!」
「ひゃっ、ひゃいっ」
…変な声出た…
「今までの話聞いてましたか?」
「ご、ごめんなさい…まったく…」
「まったく、次はちゃんと聞いてくださいね…ですから、いまのあなたの強さをそのまま世に知らしめてしまいますとですね、戦争になる可能性があるんですよ。」
「せ、戦争?」
戦争にでもなれば、ぼくの異世界私物計画が、快適なものではなくなってしまう…
「それは嫌ですね…」
「でしょう。ですからこの先、力は極力隠してください。」
「わ、わかりました。」
さすがに、この忠告を無視するほどバカではない。
しかし、どうすればこの世界をぼくのものに出来るのだろうか…
方法としては二つ、選択肢があるんだ。
1、この圧倒的な力で武力行使。
2、自然な流れで手に入れる。
さてどうしたものか…
「そういえばルルさんよ」
「どうかしましたか?キルア。」
キルアが話しかけてきた!
その表情はまるで怯えた子犬!
恐怖丸わかり!
「あ、あの、キルア?とって食ったりするわけじゃないんですよ?さっきまでの自然体でいてくれる方が嬉しいです」
「そ、そうか。その、なんだ、名前のさ、『ヴァンピール』、って部分さ、」
それはぼくもきにしていました。
あからさまに吸血鬼!!
あの竜さん、使えないですね。
どこかの山の中…
「ふぇぇぇえっくしょぉぉおおん!!」
ギルド…
「では、名前を変えてみましょうか。」
変わったばかりの名前がまた変わるようです。
「ルル、というのは残しましょうか。」
「ギル長さんよ!どうせなら、ルルが決めた方がいいんじゃないか?」
「それもそうですね。ルルさん。何かありますか?」
…何かありますか?と言われてもなあ…
子供の名前ならまだしも自分の名前を決めるなんて初めてだ。
ゲームの主人公を決めるときさえ悩みすぎて、部屋を見回すレベルなのに…
は、なら…!
「ミズキ…」
「はい?」
「ミズキがいいです…」
そう。生まれ変わる前の名前。それがいい。
ただ、そうなると、ルル・ミズキってなると、なんかカッコ悪い。
「なら、こうしましょう。正式名称はルル・ヴァンピール。ですが表向きはミズキ、と。」
「偽名、というわけですか。」
「ええ。それなら、怪しまれもしないし、楽でいられるとおもいます。」
これは名案だ。
「なら、ミズキという名前でギルドカードをお作りしましょう。」
「ぎ、ギルドカード?」
というと某CA◯COMの、モンス◯ーハンターみたいな感じでHRとか…
「ギルドカードというのはですね、依頼を受けたり、報酬をもらうのはもちろんのこと、銀行も、買い物もできる代物なんです!」
あー、ポイントカードね。
チャージは報酬金ですよってことか。
「ありがとうございます。」
「いえいえ。後日取りにいらしてくださいね。」
この世界は謎ばかりだ。
「そういえばミズキさん。魔法などはご存知なのですか?」
「全然わからないです。」
あの膨大なMPがあるのに、魔法がいっこも使えないなんて…
なんとも宝の持ち腐れだ…
「なら、学校とかに通うのが一番いいかもですね。」
学校か…
ぼくも数日前まで生徒だったのにな…
「それは名案です!」
あ、名案なんだ。
確かに、学校に行けば、ある程度魔法の知識も備わるし、この世界のこともしれそうだ。
「ルルさん。文字は読めますか?」
「当たり前です。日本語大得意!英語はちょっと…」
「何を言ってるんですか?ガメル語ですよ」
ガメル語?ナニソレオイシイノ?
「なら、初等部からですね。」
「身長的にもその辺だな…」
あの、みなさん。
ぼく、小学生に戻るらしいです。
感想など、もらえると嬉しいです。
あ、もっと長くしろ…ですか…
頑張ります…