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父親がいないということは、子供に何をもたらすか。

 死から4カ月が経過した。

父の社宅に住んでいた一家は、会社から退去を命じられた。社員のための社宅なのだから、社員が不在となれば、社宅にいる理由はない。ごく当たり前の世間の常識が、母子2人には冷たい風となった。

 「父が勤務していた会社の関連会社で働けば、社宅の住居を継続できる」。

こんな条件も、7歳の子供を抱えては難しく、結局、社宅を出ることになった。四畳半と六畳

で風呂なし。社宅から徒歩3分と近く、小学校も変わることはなかった。というより、変わらないように引っ越しをしてくれたのだと思う。

 生活は一変というレベルではない。枯れはてたという言葉がしっくりとくる。

 そんな時、父の親友が線香をあげにきた。以前、何回か会ったことがある。職場の仲間だったような気がする。後ろに、もう一人40歳位の男・ひろしが一人いた。生前に、父と親しかったという。

 ひろしと、母子はその後も幾度か食事に行くようになる。

「次の父親は、この人か」。

 ため息、落胆にも近く、そして、どす黒い何かが胸をしめつけた。




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