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さて、どちらに行こうか

作者: 武田道子

さて、どちらに行こうか



さて、どちらに行こうか

されどあてもなく

以前は、道が自然に前の方に伸びているだけのように思っていた

今は、道は以前と同じように伸びてはいるものの

感覚として果てしもなく遠い道のようには感じられず

目の前に霞んでぼんやりと伸びているような道は

すぐ先の断崖絶壁であっても

驚きよりもむしろ頷けるような気がする

他人事だと思っていたことが

自身にも密接に関係していることに

目から鱗が落ちるように理解できるような年齢(とし)になった



良い年齢(とし)になった

見えなかったもの、故意に見なかったこと

気づかなかったこと、気づかないふりをしていたこと

感じなかったこと、感じられなかったこと

聞こえなかったこと、聞こうとしなかったこと

言えなかったこと、言わなくてよかったこと

心の扉を少しずつ開けて

つまらないことに心を揺さぶられることもなく

単純に自分が自分でいても良い年齢(とし)



どちらに行こうか?

足の向くまま

心が惹かれる方へ

流されることを恐れることもなく

流れていく心地よさを感じ

曇り空、雨空、晴天

穏やかな空ならば、どの空でもいい

移り変わっていく方向は

どれも今の私の最も自然な道なのであろう


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