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押し切られた…?

今回も久しぶりの投稿です。

…本当にお待たせしてしまって、申し訳ありません。

次は、次こそは…!……頑張ります。

「……今、何と…?」


 私の聞き間違いであることを祈って、恐る恐る聞き返してみました。


「その…だから、俺も記憶喪失なんだ」

「……はい?」


 非常に残念なことに、私の耳がおかしいわけではなかったようです。


 記憶喪失って、あの記憶喪失ですよね。私が先程口にしたものと同じものですよね。

 もちろん、言葉の意味は理解しているつもりです。ですが、頭が如何にも追いつきません。…記憶喪失。記憶喪失、ですか。


「……えっ!?」


 今やっとしっかりと理解出来た気がします。つい驚きの声を上げてしまいました。


 (それにしても…これは、本当なのでしょうか…?)


 同時期にこんなにも近くに、記憶喪失の人が二人もいるものなのでしょうか。…まあ、私は嘘なのですが。


 少し疑問ではありましたが、自分が嘘を吐いているのに他の人を疑うのもどうかと思い、深く考えることはやめました。そもそも、アルジェント様が記憶喪失だと偽る理由など、思い当たりませんでしたから。


 私は気持ちを切り替えて、目下の目標であった婚約破棄に話を戻すことにしました。


「…そ、それで、婚約破棄を───」

「先程も言ったが、必要無いだろう」

「で、ですが…。記憶の無い私では、アルジェント様のご迷惑になってしまいます」

「俺も記憶喪失なのだから、お互い様だ。新たな婚約者を見つけるのも難しい。破棄する必要を感じない」


 (た、確かに…。そう言われてみれば、そうかもしれません)


 少し納得してしまいましたが、アルジェント様なら新たな婚約者、それも私よりも素敵な方が、すぐに見つけられるでしょう。私は…言われた通り難しい、でしょうけど。


 …って、納得しては駄目です。私は婚約破棄をする為に、記憶喪失のフリをしているんですから。


 …ですが、そうは言ってもどうしましょうか。しっかりアルジェント様に同意していただけるような説明をしなくては。


「───では、そういうことでいいな?…フローレンス?」

「…えっ、あ、はい!」

「それは良かった。では、これからも婚約は続けるということで」

「はい、婚約……え?」


 ……あれ?これは、どういう事になって……?

感想、評価を頂ければ幸いです。よろしくお願いします!

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