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あの日、少年マタヨシの夏  作者: HATAツトム
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0話 私は、思い出す

「マタヨシくんはサイコパスだ」


 そんな話を聞いたのは私が高校二年生になった最初の日だった。


 この奇怪な話を突然持ち出してきたのは……はて誰だっただろうか。今となってははっきりと覚えていない。 

 ただ、覚えているのはこんな話は日常の何気ない会話の、一つの拙い冗談でしかなかったこと。誰だってこんな話を本気になどしていなかったのだ。舞香も、絵美里も、そして私も。


 


 高校三年目の夏、私が一番愛していたのは、紛れもなくマタヨシくんだった。



 

頭の中でずっと溜めていたものを書いてみました。

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