18 賊の都
平原、丘陵、幾筋もの小河川を全速力で越えていくうちに、馬上のアールンに吹き付ける風が徐々に暖かくなっていった。
南に近づいているのは確かなのだが、ナーレンダムを飛び出してから既に3日以上が経過している今、果たして目標とする5日の内にデイルダムの街に辿り着けるかは、大いに疑問符が付く状況であった。
(早く…早く…!)
出発の前日に”ハリージェ”内の食材との交換で仕入れておいた大量のアフトーク(携帯用の干した黍団子)を疾走する馬上で齧りながら、彼は歯を食いしばり、丘間を縫うように曲がりくねりながら地平線まで続く街道を睨んだ。手綱を握る手が風に乾き、血が滲む。
彼はふと、後ろを振り返った。
そこには、三つ編みのおさげを強風に靡かせながら、栗毛の馬に乗って必死に追い縋る少女の姿があった。
カイラン山脈の下山道のときとは違い、メウナは昼夜ぶっ通しの強行軍を行うアールンに文句一つ言わず、焦燥に満ちた瞳の彼に黙々と着いてくるのみであった。
当初、アールンは彼女の同行を認めるつもりはなかった。
賊の一大拠点であるデイルダムの街、言わば敵の根拠地のど真ん中に乗り込み、彼らの「お宝」を奪うのが今回の目標なのだ。その危険性は言うまでもなく、そんな局面に彼女を連れていくことはとてもできない。
しかし、アールンがそれを彼女に伝えても、彼女の意思は大岩の如くビクともしなかった。
『私だって自分の身は自分で守れるよ!それに、人手は多いに越したことは無いでしょ?』
『お願い、足手まといにはならないから!』
『そもそも馬は二頭居るんだから、あの子たちをアールン一人で連れていくよりも、二人でそれぞれに乗った方が早いと思う…そうだよね?どう?』
彼女の両親にも助けを求めたが、どうやら先立って彼女による根回しが行われていたらしく、二人とも「彼女の意思を尊重する。」の一点張りであった。
そういう訳で決まった彼女の同行であるが、それでもアールンはある条件を付けていた。
それは「もしもアールンが何らかの理由で危機に陥ったときには、必ず彼を捨てて安全な場所まで退避すること。」
他でもない彼女に言うのは酷でもあろうが、それが彼にとって譲れない絶対条件であった。
行く手に立ち塞がる魔物や盗賊を振り切りながら、二人はうだるような暑さの中、大平原を南へ、そして青き山々の間を西へと駆けていき、想定よりも一日早くデイルダムの街に到着した。
山々と入り江の隙間に広がるこの港街には、公然と賭場や娼館、麻薬窟、高利貸し、労働用から私的奉仕、愛玩用に至るまでの人身売買の店などなどが、詐欺まがいの怪しい看板を堂々と掛けて立ち並び、まさにこの世の「影」の部分の見本市のような様相を呈している。
虚ろな目をした薬物中毒者や焦燥に駆られた様子の債務者、荒くれなどでごった返した通りには、吐瀉物や香水、煙草などが混ざり合い、厳しい暑さによって増幅された悪臭が充満し、息が詰まるようであった。
「ねえ、ここの人たち…。」
不安げなメウナの呟きに、アールンは黙って頷き、腰の剣の柄に手を掛けた。
先程から、周囲から妙な視線を感じる。よそ者に対する奇異の念だけではない。値踏みするような、或いは隙を窺うような、粘り気を含んだ視線であった。
「警戒を怠るなよ。通行人とはできる限りぶつからないように。」
「うん。」
最善を尽くすため、彼らは街に入る前に貴重品のほぼすべて――アールンの”護国の剣の柄”、そしてメウナが持っている二つ目の”魔除けの宝具”を除くそれらを左手の”ハリージェ”に収納し、囮用に数枚のワレン銀を入れた麻袋を幾つか用意して、それぞれの懐に入れていた。
その上で、髪や顔、服に砂埃や泥を塗って出来る限り恰好を見ずぼらしくし、今の二人の見た目はさながら貧しい浮浪者のようであった。
しかし泥にも濃淡があるように、この街の住民たちと二人には一朝一夕には越えられぬ高い壁がある。彼らには、二人がこの街に不慣れであることは疾うに見破られているようであった。
財があるようには見えなくても、土地勘の無い異邦人というのはそれだけで立派な狙い目である。既に合計三つの銀貨袋が彼らの懐から消失し、異なる人間から怪しい話を五回も持ちかけられた。
(裏の世界に踏み込むなら、先ずは有力者に挨拶に行くのが定石だろう。例の”大会”のことも聞きたいしな。ただ…。)
そもそも二人には街の顔役との面識もなければ、繋いでくれそうな人脈もない。道行く人に訊いてもあしらわれるか、良くて括弧付きの情報が返ってくるだけだろう。無暗に飛びついて良いものではない。
(或いはチンピラ相手に喧嘩でも吹っ掛けて目立ってみるか…?いや、危なすぎる。むむ…どうしたものか。)
「ねえ、アー、ん゛ん゛ッ、ルーウィン?聞いてる??」
そこで、彼の背中をたたくメウナの声で、彼は沈思の沼から引き上げられた。
「…!」
気付けば、二人はガラの悪そうな一団に囲まれていた。
一様に剣呑な目をアールン達に向けているが、多くの男たちが痩せぎすで身なりも粗末である所を見るに、どこかの有力者の舎弟や食客という訳でもなさそうだ。
「何か用か?」
警戒しつつ問いかけてみると、集団の中から髪を肩辺りまで伸ばした男が進み出てきた。
その姿を見て、アールンの背後にいたメウナが軽く息を呑んだ。
「特には無いね。だが、旧知の顔を見かけたもので。」
男はそんな彼女を指し、冗談交じりにそう言った。
アールンはそれには構わず男にこう返した。
「成程、だが…あんたはこんな風にお仲間と囲まなきゃ、怖くて”久し振り”も言えねえのか?」
「ハン、随分と良く喋るお口だことで。」
「勿体ぶらずに要件を言えよ。こっちも暇じゃないんだ。」
すると、男は軽い足取りで二人に近づき、わざとらしい上目遣いを投げかけてきた。
「まあ、色々あるけど…取り敢えず、有り金全部出して貰おうか?」
「そんな…!?」
財産の大半は左手の革手袋の中だが、それすら奪われる可能性も大いにある。
断じて受け入れられない命令だが、とはいえ平静を失っては相手の思う壺だ。
混乱して声を上げたメウナを片手で遮り、アールンは声色一つ変えず男を見下ろした。
「嫌だと言ったら?」
「周りが見えないのかい?」
「ふむ…。一応、理由を聞いておこうか。」
「う~ん、ここらの決まり、かな。ま、ここだけに限った話じゃないが、上納金は部外者の義務だから。」
「”上納金”ねえ…。随分と厳しいお取り立てだ。昔の悪徳税吏も真っ青だな。」
「はいはい、分かったらさっさと出すもん出しな~?」
「ったくしゃあねえな。ほらよ。」
そう言って、彼は懐に控えていた幾つかの囮銭袋を男に投げ渡した。
シャラシャラという音を立てる麻袋の口紐を解いて中身を確認した後、男と取り巻きたちはまたも二人に貪欲な視線を向けてきた。
「それで?まさかこれだけってことは無いだろう?」
「いやいや、この身なりを見てみろよ。金持ちに見えるか?」
「まあ”有り金”とは言ったが、あれはそう、”言葉の綾”ってやつだ。服とか剣も、質に入れりゃあ立派な金になる。この場で動けなくして人市に連れてかないだけ、俺たちの慈悲ってもんを感じてほしいもんだよ。」
なるほど、これはカツアゲというよりも追剥ぎの類のようだ。
通りの貧民達や、他でもない囲みのゴロツキ共が皆ほぼ半裸なのも、過去にこの手の輩に襲われた為であろう。この街では、まともな着物を揃える財を築くことも一筋縄では行かなそうだ。
アールンは一つ息を吐き、瞬時に腰の剣を抜き放って男の首に突き付けた。
突然の暴挙に、周囲に居た男の仲間達がどよめきつつも、懐や腰、背中から短刀や棍棒、鉄棒などの鈍器を取り出す。
それとほぼ同時にメウナも短剣を抜き、二人は背中合わせで警戒態勢を取った。
「動くな。」
「チッ…この人数とやり合う気かよ。タダじゃ済まねえぞ…!」
「さあ、どうかな。」
一触即発の危機。ざわめきは瞬く間に通り一帯に広がり、怖いもの見たさに集まってきた群衆たちがゴロツキ達の包囲の外にもう一重の囲みを形成した。
(先ずは目の前のこいつの首を掻き切る。そしたら右隣のデカいのを…!)
アールンは額に汗をにじませながら前方を睨み、悲鳴が聞こえてきそうな程の高速で頭を回転させた。
緊張が最高潮に達しようとしたとき、頭上から声がした。
「皆、そこまで。」
声の元を見上げてみると、道に面した石造りの建物の屋上の縁付近に、背の高い人影が居た。
夏の高い太陽を背にしているために顔は暗くてよく見えないが、声の感じからすると壮年ぐらいの女性のようだ。
「隙ありィ!!」
女性に気を取られたアールンが前方への注意を疎かにしたのに、男がすかさず短剣を抜いて斬り掛かってきた。
そして、伸びてきた凶手は幾筋もの不可視の斬撃に切り裂かれた。男の腕全体に網目状に入った傷から血が噴き出す少し前、アールンは頬に仄かな風を感じ、見ると先程遥か屋根の上に居た筈の女が、短剣を落として傷だらけの腕を抱える男の隣にいつの間にか現れていた。
紫がかった髪の女は小綺麗な薄手の錦の着物を纏い、佩玉や金の簪など多くの装身具を身に纏っているという、この野卑にして猥雑な通りには全くそぐわない恰好であった。
その手には、刃先だけが深紅に染まった細身の曲刀が握られていた。
「ッ!?」
「そこまでと、言ったはずだが。」
「ぐああああッッ!!?フッ、フウッ!ぐう…。」
「テメェ、何モンだ!!」
「俺たちのシノギを邪魔するたぁ、いい度胸じゃねえか!!」
苦悶の声を上げて地面に倒れ伏した男の取り巻きたちが、後退りつつも口々に非難した。
それに対し、女は呆れたようにため息をついてから、曲刀に付着した血を拭いつつこう答えた。
「私の名前を知らないと来たか。まあ、新顔へのカツアゲを”シノギ”なんて嘯くような小物なら、無理もないな。」
「ンだと…!?」
「ま、私が誰かは些細な問題だ。…私はジャナールの”イレシャーディ”。流石のお前らもその名前ぐらいは知ってるだろう?」
「げっ…嘘だろ…!?」
「嘘なもんか。あんまりおイタが過ぎると、あの方の顔にも泥を塗ることになりかねないぞ?」
「くっ…お前ら!!撤退だ撤退!」
女の言葉にゴロツキ達は目の色を変え、倒れ伏す男を放置して、潮が引くように我先にと群衆の中に紛れて逃げていった。
「行っちまった…。」
「お前らも災難だったな。暫くこの界隈には近づかない方がいい。」
女の忠告をよそに、メウナが血を流しながら伏せる男に駆け寄った。
「ロアンさん…!どうして…!」
返事はない。既に出血多量で事切れているようだ。ロアンという名前にはアールンも聞き覚えがあった。確か、彼らより前にナーレンダムを出て行った者達の一人のはずだ。
「この男はお前の顔見知りか。」
女の問いに、メウナは静かに頷いた。
「それはすまなかったな。急を要したとはいえ、知っていれば殺しはしなかったものを。」
「…。」
「その、あんたは何者なんだ?”預かり人”とか言ってたが…。」
微妙な雰囲気を打開しようとしたアールンの問いに、女は頭を掻いて左右を見回しつつこう返した。
「今は一応見回り中なんだ。お話なら歩きながらでいいか?」
「分かった。…あんたは大丈夫か。」
未だロアンの骸の傍にいるメウナにそう声を掛けると、彼女はまたも無言で頷いて立ち上がった。そして、骸を抱え上げて通りの端に寄せた後、アールン達の方に戻ってきた。
そして三人は雑踏を歩き出した。
何処までも続くように思われた通りは唐突に終わりを告げ、三人は数多の桟橋が入り江に突き出している港湾部に出た。
磯の香を纏う強い風が、彼の汗ばんだ首筋を爽やかに撫でた。
「それで、私の話だったな。私のことは…ヨラとでも呼べ。」
ヨラと名乗った女戦士は立ち止まり、遠い目をして波の打ち寄せる港の水面を見遣った。
「ヨラか…それで、”預かり人”というのは?」
「読んで字の如く、私はここらを仕切っているジャナールという男の”所有物”ということだ。」
「所有…?」
「ああ、ごくありふれた話だ。お前らや私が剣を携えるのと同じように、あの方は私を買い、私を使って秩序を維持している。無論あの方の”剣”は私だけではないがな。」
「でも、それって奴隷って事じゃ…。」
「確かに、無給の所有物という点では、我々は奴隷とそう変わらないだろう。だが、そこまで悲惨な境遇じゃない。剣だって手入れを怠れば錆も付くし刃毀れもする。我々とてそれは同じだ。」
ヨラはそこまで言って言葉を切り、再び歩き出した。
「最高の成果を出すために、あの方は私の豊かな生活を保証してくれるし、ケツモチにもなってくれる。確かに職を選ぶ自由は無いが…山の猟師が嘆くのは狩りの不出来であって、彼らが海に出られない事ではないだろう? その程度のものだ。」
「むう…。」
何か引っかかるが、高尚な議論をするためにここに居る訳ではないので、彼はその疑問を一先ず脇に置いた。
「ジャナールってのが、この街の顔役なのか。」
「ああ。」
「そいつはどんな奴なんだ?」
「何だ。ここには探りを入れに来たのか?」
警戒と冗談とが半々の口調で返してきたヨラに、アールンは焦って首を横に振った。
恐らくこの女は”超集中”型の憑き人だ。軽率に事を構えていい相手ではない。
「安心しろ、冗談だ。だが…今の所は、な。」
「っ…。」
これから何かやらかすなら、その限りではなくなるという事か。
「それで…あの方についてか。何が聞きたい?容姿?性格?或いは身を立てた方法でも?」
そう幾つも訊いては更に怪しまれるかもしれない。見てくれや質はまたの機会でも分かるだろうから、ここは…。
「立身出世の話が気になるな。」
「ふむ、まあそこまで劇的な話ではないが、あの方はこの街で盗鋳…偽金作りをシノギにしてのし上がった人物だ。」
「偽金…なるほど、中原にしては珍しくワール金やワレン銀が流通してるのはそういう事だったのか。だが…街一番の大物にしちゃあ、意外にせせこましい方法なんだな。」
「はあ…これだから素人は。」
率直な感想を述べたアールンに対し、ヨラは呆れたように溜息を吐いた。
「一口に”盗鋳”といっても、マトモに利益を出すには官営鉱山で掘った原料を横流しする山師に、鋳造作業を担う工人、それらを官吏共に見つからないように輸送する運び屋まで、色々な人間を纏めなければならないんだ。」
彼女は指で一、二、三と数えながら、調子を付けて列挙していった。
「加えて、法律や朝廷の事情に詳しい人間との伝手を持ち、水のように変わる国法や恩赦の出やすい時期なんかも把握しておかないと、一度捕まったらそこでお終いだ。楽な仕事なものか。」
「はあ…そうまでして私鋳をしたいかね…。」
盗鋳を取り締まる体制側の人間という立場を抜きにしても、彼は理解に苦しんだ。
そこまでの繋がりを持っているのなら、せめて装身具でも作って売ればいいだろうに。
「もっとも、今は偽金よりも賭場や闘技場の経営が収益の主軸のようだがな。当の朝廷がアズロムラーンを枕に消滅してしまったのだから、私鋳も何もないし利潤を生みようがないだろう?」
「た、確かに…。そうだ、闘技場といえば…。」
「何だ?」
「俺たちは、そこでもうすぐ開かれるっていう”闘技大会”のために来たんだ。出来ればそれについても教えてくれると助かるんだが…。」
彼の言葉にヨラは少し興味を削がれたのか、目の光を僅かに失った。
「…成程。最近はその手合いをよく見る。お前も大方、”集団戦”の優勝賞品になってるあの女の子が目当てなんだろう?」
「ッ…! ああ、そうだ。」
「はあ…しかし、お前も欲張りなんだな。既にそこの子が居るというのに。」
「黙れ。あんたには関係無えだろ。」
唐突に怒気を含みだしたアールンの口調に、流石のヨラも驚きに目を瞠った。
「おいおい、急にマジになるな。ふむ…お前が本気なのは十分伝わったが、一応聞いておこう。出場の申し込みはしたか?」
「…まだだ。」
「当ててやろう。”知らない”だろう?」
アールンが渋々頷くと、ヨラは呆れ顔でため息をついた。
「はあ。申し込みは今日が期限だ。幸運だな。この仕事がひと段落したら連れて行ってやろう。」
「…助かる。でも、何故そこまでしてくれるんだ?」
「勘違いするなよ。血を流す人間が一人でも多ければ、それだけ興業が弾み金が回る。そのためには僅かな機会でも逃す手は無いというだけだ。」
「…もしかして、”大会”を運営してんのって、そのジャナールって奴なのか?」
「何を今更。あの女の子も、どうせあの方が一頻り楽しんだ後の”お古”だろうから、あんまり期待しない方がいいぞ。」
「ちょっと待て。『楽しむ』ってどういう事だ。」
それは純粋な疑問というよりは、彼の中で予想された答えが間違っていることを確認したいが為の問いであった。
しかし、ヨラはその期待を見事に裏切った。
「お前、意外と純粋なんだな。闘技場の前に娼館にでも行って勉強してきたらどうだ。」
「ッ…! そのジャナールって奴は何処だ。」
歯を食いしばり、彼はその問いを絞りだした。
怒りと焦燥、後悔、胸糞悪さの感情が代わる代わる彼の中に立ち現れては、今すぐ走り出せと怒鳴り声を上げている。
それに対し、ヨラは無言のまま目にも止まらぬ速さで曲刀を抜き放ち、彼の首筋の至近距離に突き付けた。
「私が何でも教えると思ったら大間違いだ。お前がそのつもりなら、容赦はしない。」
「くっ…!」
「もっとよく状況を見極めろ。ここで私と斬り合い、他の護衛達の守りを突破してまであの方を殺りにいくか、”大会”に出て正当な手段で彼女を手に入れるか。確実な方はどちらだ?」
「…クソ。分かった。」
「物わかりの良い奴は嫌いじゃない。では、見回りの続きをするとしよう。」
そう言って、ヨラは呆然と佇むアールンを置いて悠然と歩き出した。
その後ろから、メウナは心配そうに彼の背中を見つめていた。




