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青炎紀  作者: 二十二郎
〈1〉破魔之役:紅玉の従者
29/54

28 老臣

(ぐぬぬ...うるっさいな...。)


夜通しの飛行になるということで、アールン達五人は明日に備えて寝ることにした。

しかし、備え付けのランタン照明の消された”浮艇”の中で、アールンは眠れぬ夜を過ごしていた。


寒さは、大したことはない。

浮艇の壁面には最新の断熱構造、更には暖房設備まで完備しているらしく、かなりの高度にいるはずなのに部屋の中は春の日のように暖かかった。


だが、問題はそこではない。

音だ。

野宿の時に聞こえる風や鳥獣の鳴き声には慣れているものの、浮艇の恒常的な音や振動はそれとも異なり、彼はすっかり覚醒し、暗所に目が慣れてしまったことでもう眠りに落ちることなど困難となってしまったのだ。


(あー...無理。)


ついに彼は諦めて身体を起こした。

しかし、起きたら起きたでこれからの懸案が頭に浮かんできてしまい、どうも休まらない。


彼の両脇では、ラディンとヤートルが穏やかな寝息を立てている。彼らはこの騒音が平気なのだろうか?


(あ...あれは...ソーラか。)


そこで彼は、浮艇の畳敷きの部屋の反対側にある女性陣の寝場所の中で、ソーラが一人身体を起こし、ガラスの小窓から外を眺めているのに気付いた。

彼女もまた、眠れないのだろうか。


(やっぱり、綺麗は綺麗だよなぁ...。)


窓の外からは月明かりが差し込み、それが彼女の顔を細部まで照らし出していた。

周囲の暗さも相まって白く整った顔が闇に浮かび上がっているようで、その雰囲気は彼が初めて彼女を見た時に抱いた印象に似ていた。


ソーラは彼の視線に気づき、ふっと微笑んだ。


「...あんたも眠れないのか?」

「はい...床から伝わってくる揺れがどうも...。」


彼女の側まで移動し、その隣で寝ているアルアータを起こすまいと静かに腰を下ろした。


「ほら、見て下さい、雪ですよ。」

「うん...?」


ガラス窓の外では、無数の白い塵のようなものが、前方から後方へ向けて矢のように飛び去っていっていた。


「戦の季節ですね。」

「まあ、そうだが...。もっとこう...あるだろう...。」


晩秋から冬にかけては、ときに戦の季節と形容されることがある。

農閑期により募兵が捗り、収穫後なので兵糧が潤沢であるためだ。



冬の詩の表現としても度々使われるというのを、彼は”山颪の館”でアルアータから聞いていた。

出征を間近に控えた軍の奮う姿、或いは寒さと戦禍に苦しむ農民たちの悲哀として。

アールンとしては後者により共感できるため、あまり好まない主題であった。


ソーラはその言葉を何気なく口に出したのだろうが、図らずもこれからの苦難の道程を予言しているようで、2人は暫し黙りこくってしまった。


「こうしていると、あのエーダの夜を思い出しますね。」

「ん...ああ、あんたがベソかいてた時か。」

「...。」

「いててて!ごめんって。」


馬鹿にするように言うアールンの膝を、ソーラは無言でつねった。


「はあ...。そうだ、アールンさんも眠れないんですよね?」

「ああ、そうだけど。」

「じゃあ、あの時のお礼...というかお返し、今してもいいですか?」

「お返し?...まさか。」


何かを察したアールンに対し、ソーラはぽんぽんと正座した自身の膝を叩いた。


「遠慮しとくよ。」

「え、何故?」

「いや、だって...。」


アールンは周りを見回した。

ここには、あの時とは違いすぐ近くに”他の人間”もいるのだ。仮に膝枕で眠りに落ちたなら、夜が明けてから何を言われるか分かったものではない。


「じゃあ、一瞬、一瞬なら大丈夫ですよ。」

「むむ...なんでそこまで...。」


とは言え、据えられるどころか熱心に勧められているその膳を徒に固辞するのは、男の恥も甚だしいというものだ。

アールンは音を立てないように慎重に横になり、そこから頭を彼女の膝にゆっくりと乗せた。


太腿の柔らかさが彼の頭の接面からダイレクトに伝わり、他方の側面には彼女の髪の毛が触れ、どちらもかなり扇情的である。

鉄の理性で感情を押さえつけながら暫く不動のままでいると、不意に彼の耳にソーラの手が触れ、思わず彼はビクッと震えた。


「...なんだよ。」

「いえ...何だか可愛いなと思って。」


そう言いながら頭を撫で続けるソーラに、我慢の限界が見えたアールンは急いで頭を上げた。


「これ以上は...危ない。」

「そうですか?」

「さっき”一瞬”って言ってただろ。もう十分だから、その...ありがとうな。」


すると、ソーラはふんと鼻を鳴らし、再びガラス窓を眺めはじめた。


全く、箱入り娘というのはこれだから。酒場の丁稚の女の子の方がまだマシな貞操観念持ってるぞ。

今までの旅でなまじ角が取れたためか、今の彼女は男というものに対してあまりに鈍感且つ不注意であるように感じられる。

そうした方面の意識については一度徹底的に見直さなければ、いずれとんでもない事件に繋がってしまうかもしれない。そのような事態は、なんとしても防がねば。


改めてラディンとヤートルの間に横になりながら、柔らかな感触の残る頭でそう決意を新たにするアールンであった。




ガラス窓の向こうに、抜けるような青空の下、陽光に照らされて所々煌めく建物群が見える。

極度に密集したそれらを、太く巨大な塔状の建造物が一定間隔で取り囲んでいた。


「あれは”採取塔”といって、このハニスカの盆地に流れ込む霊気を取り込む施設だよ。」


彼らが乗る浮艇は夜通しの飛行の果てに、”ハニスカ大採取場”の上空に辿り着いた。


その名の通り、ここはもとは王国時代の工業施設であり、基本的に人が住む街として設計されてはいない。それでも、その施設の隙間隙間に小さな家屋を建て、或いは使われなくなった作業員宿舎、守衛詰所、倉庫などに住み着いて、今では10万弱の人口を擁する一大都市となっているという。


(何と言うか、逞しいな。)


眼科の雑多な町並みを見ていると、浮艇はゆっくりと高度を下げ、町並みの中に幾つか浮かぶ島のような大厦の一つに降り立った。


「さあ、ここが政務部の本部だよ。」


ラディンはそう言いつつ、浮艇から降りていった。アールン達もそれに続く。


「うおっ!?」


浮艇から出るや、彼の顔はむわっとした湿気に包まれた。温度もかなり高い。


「暑いな。」

「ここは南からの温風がカイラン山脈とオード山地に当たって滞留するから、北よりもかなり暑いと思うよ。湿気は、霊気集中点だからこうなってるんだろうね。」


明るい日差しに目を細めつつ、アールンが着陸場所の周囲を見回していると、その一角、階下への階段と思われる出入り口から、黒く薄い袖付き羽織を纏った2つの人影が出てきたのに気がついた。


(あれは...誰だ?一人は、女の人で、もう一人はかなりの年配だ...。)


黒衣の人物の内の女性の方は、アールン達の姿を認めるやいなやこちらの方へ向けて走りはじめ、ラディンに抱きついた。


「おうおう!生きてたか〜!」

「ちょっと...皆も見てるから止めてよ...。」


ラディンと似たような茶髪の女性がラディンに頬を擦り付けているのを、他の四人は呆気にとられて見ていた。


「えーと、ラディン?この人は...?」

「あ、君は弟の友達?どうも〜、エーラ=ネイレードだよ。この子の姉で〜す。」

「ちょっエーラ姉!この人が...!ムググ...。」

「ん〜何?聞こえな〜い。」


ふざけ気味にそう言いながら、エーラと名乗った女性は実弟であるラディンの頭を自らのそれなり、否かなり立派な胸部に埋めた。


(何でもありかよ、とんでもねえな。)


「こらこら、エーラ。そういうのはここでする事ではないぞ?」

「分かりましたよ〜。ちぇ、姉弟の感動の再会なのに。」


四人がその状況に絶句していると、もう一人の黒衣、杖をついた坊主頭の老人が、それを穏やかだが確固たる口調で制止した。


「お初にお目に掛かる。私めはゲルト=ウルムと申します。嘗ては王都アズロムラーンで”ソユンタルケーディ(一等大学士)”と”ターフタンマルーディ(王子小師)”を兼ねておりました。今ではこのハニスカの...”政務部”の長を務めております。」

「どうも、アールン=エルドーレンです。」


その名乗りに、エーラは「え!?」と声を上げ、ラディンに脇を突かれていた。どうやら彼がアールンその人だとは分かっていなかったらしい。


ゲルトと名乗った腰の曲がった老人はゆっくりとアールンの方を見上げ、じっとその顔を観察し、不意に口を開いた。


「...お顔立ちは、御父上よりも御母上によく似ておられますな。髪色も、嘗て王城で拝見した王妃様が思い出されます。」

「そうか...?」

「ええ。さあさあ、どうぞこちらへ。」




一般兵員用の浮艇に乗せてきていたクルキャスとネルトレイフをハニスカ側に預けてから、彼らは大厦の中に入っていった。


屋内の廊下は床まで白い石造りで、何となく殺風景であった。


長い廊下を抜けると、そこは複数の角柱が天井を支える大空間であった。

大部屋の中では、ゲルトやエーラと同じように黒い袖付き羽織を纏った者達が歩き回ったり、可動式の針のついた奇妙な定規や管が纏わりついた機械、または文字や線がびっしりと入った紙の山の前で、あーでもないこーでもないと言い合っていた。


「ここの人達は、皆...黒衣を纏ってるんだな。制服か?」


アールンは先を歩くエーラとゲルトにそう尋ねた。


「ああ...これは霊学者の伝統の衣装なんですよ。」

「霊学者...霊気を扱う者の起源は、葬送者にあるのです。これはその名残...まあ、今は喪装というよりも、服についた実体霊気を落としやすくするのが主たる目的ですがな。」

「へえ...。」


すると、霊学者達はこちらに気づいたようで、小走りで近づいてきた。


「総長殿!回生弁の採取量調整機構がどうしても上手くいかないのですが、部のお仕事が終わってからでいいので見てもらえませんか?」

「待て待て、無線配霊の防散処理の新理論にご意見を頂くのが先だ!」

「エーラさん!低出力浮揚機械の活用でちょっとお話が...。」

「あ!おいラディン!!例の実地調査どうだったよ!?ちゃんと化物補足できたのか?」

「そうだ!ラディンあんたティナちゃんと喋れたよな!?新世代の統合制御体系(システム)の開発の進捗聞いてきてくれねえ!?」


訳のわからない言葉の弾幕に、アールン達は面食らって思わず後ずさった。

男女入り混じっているが、皆アールンやソーラとそう大差ない年頃である。


「これこれ、今は例の御方が来ているんだ。落ち着きなさい。」


ゲルトに諭されると、青年たちはアールンの方を見た。彼らはそもそも彼が来ることすら知らされていないのではないか?


彼らはアールン達を少し不安げな表情で見つめた。

目上の筈のゲルトに対する自然体な接し方、先にラディンから聞いたハニスカの成り立ちから察するに、ここは貴賤の別など然程気にされていない社会なのだろう。

そんな彼らにとってアールンは、突然外界からやってきた王族、もしかすると圧政者のように映っているのかもしれない。


(ここは、気軽な感じに行ったほうがいいな。)

「や...やあ。俺はアールンっていうんだ。一応王子っていう肩書はあるけど、失礼とかはマジで全然気にしないから、皆も気楽に接してくれると、嬉しい。だから、その...宜しく!」


もとよりそこまで外向的ではないアールンによる精一杯の挨拶に、霊学者達は一瞬気まずい戸惑いの表情を見せたが、すぐに安堵の表情に移り変わった。

どうやら苦手意識は払拭できたらしい。


「ほら、あんたらも...。」

「は、はい、ソーラ、ソーラ=ベルハールです!えーっと...”紅玉の従者”です...。」


ソーラも緊張気味にそう言って、右手の紋章を皆に見せた。


「おお、すげえ...。」

「どっかの伝承で見たまんまだ...。」


それに対し、一部の者達からは感心の声が上がった。


「ささ、私達はこれから大事な話があるからね。君等”専任”の出番は無いから、さっさと自分の研究に戻りな〜。」

「いや...エーラ先輩も専任じゃないですか!」

「私はこの弟の姉って立場だから良いの!」


そう言ってラディンの肩を掴み、エーラは無理やり先に進んでいった。


「あーあ、先輩の弟好きも健在だねぇ。」

「調査に出てる間に少しはマシになったかと思ったけど。」


研究者達がそう話しているのを背中で聞きながら、アールン達もその後に続いた。




彼らは、ハニスカの街を望む高階の座敷に通された。

木枠の嵌った窓の外には、中央に向かって低くなっていく雑多な建物の集合体が見える。


その座敷の大座卓を囲んで腰を下ろした後、ゲルトは開口一番こう尋ねてきた。


「して、殿下。御母上はお元気でしょうか?」


その問いにアールンと、同じく事の顛末を知るソーラが息を呑んだ。


ここまで的確に彼の地雷を踏み抜く発言も、中々あるまい。

おそらく目の前の老人には悪意の欠片もないのだろう。アールンは少し返答に難儀した後、こう答えた。


「...数ヶ月前に、亡くなった。」


ゲルトは見開かれた目で彼を見つめた。


「そんな...。」

「母さんは、生涯俺達の正体を隠していた。身分を打ち明ければもっとマシな暮らしが出来ただろうに、何故かそれをせず市井に下り、朝から晩まで日銭を稼ぐことに奔走し、俺がやっと成人したかと思えば今度はその苦労がたたったのか病に伏しちまった。」

「何と...おいたわしい...。」


老人はうなだれ、涙をこぼした。


「その時は、俺もまだ自分が王子だなんて知らなかったから、庶子の礼で母さんを葬った後、生まれ育ったガーテローの街を出てきたんだ。」

「ガーテロー...!?そのように遠くまで...。」


ゲルトだけでなく、ソーラはもとより初めてこの話を聞くラディンやヤートル、アルアータ、更には着陸場であんなに明るく振る舞っていたエーラさえも、痛々しげにアールンを見つめていた。


アールンはひとつ息を吐いて、言葉を継いだ。


「でも、母さんは懸命に日々を生きてた。それこそ宮中に居たなんて感じさせないくらい、厳しい市井を上手く泳ぎきったんだ。そして、俺もその生活が苦難ばかりだったとは思わない。...あんた達が母さんや俺の境遇を憐れむ気持ちも分かるが、そのことだけは理解しててくれ。」

「...出過ぎた真似を致しましたな、お許しを。」

「まあ、事が一通り終わった暁には、一度ガーテローに墓参行啓(王子の外出)したいところだが。それをするためにも先ずはこのハニスカの諸問題をなんとかしなきゃな。」

「ええ、仰る通りです。」


アールンはゲルトの目をしっかりと見据え、そう結論づけた。

老臣も頷き、そこから一同はこれからの具体的な動きについての会議に移っていった。






「あの...ウルム卿は”魔王”という存在について、何かご存知ですか?」


話さなければならないことも大方片付いた所で、ソーラがふとそのようなことを言った。


「”魔王”...?いえ、寡聞にして。しかし、字面から推測すると、我々が便宜上”魔主(ウーグ・シャール)”と呼ぶものに近いかもしれませんな。」

「魔主...?」


今度は、アールンが疑問の鸚鵡返しをする番であった。


「はい。あくまで仮説の話ですが。防衛部からの報告の数々を勘案してみると、どうも魔物一匹一匹の動きは混沌としているが全体としては組織だった活動をしているらしい...ということが読み取れるのです。つまり、その上には何らかの統一的な意思が働いていると思われる、その『意思』を、我々と防衛部は便宜的に『魔の主』と呼称しているのです。」

「あー...?」

「如何されました?」


アールンとソーラ、ラディン、ヤートル、アルアータが少し迷うような表情で顔を見合わせているのに、ゲルトとエーラはいまいち話の要領を得ず眉を顰めた。


「あのだな、実は、ここに来る間にその”魔王”、奴は”荒野の魔王”と名乗っていたが、そいつと接触したんだ。」

「何ですと!?」

「俺達があんたに霊信を掛けた基地を覚えてるか。あそこで指揮官ローイを殺し、”第六軍団”を壊滅させたのは俺達じゃない。」

「其の者が...?」

「ああ。単騎、曲がった双剣を用いて、何十人もの霊気銃を装備した兵士達を圧倒していた。現実離れした強さだった。そしてそれが去り際に、”魔王”と名乗ったんだ。」


アールンの言葉に、ゲルトは首を傾げた。


「はて...単騎ですか。魔物を操っているという訳ではなかったのですか?」

「いや...そんなことはなかった。」


そう。不可解なことは多い。まず何よりも、”魔王”と名乗っているなら魔物を使役して襲いかかってきても良いはずだ。

それに、”山颪の館”で戦ったムルヤ夫妻や、解放戦でサールドを異形に変えた術師たち、もっと言えばチロン峠の戦いの後の落ち武者狩りの刺客など、魔を使う者はこれまでも数多く居た。

そうであるのに、魔の「王」を名乗る者が魔の力を寸分も行使しなかったというのは、些か不思議な話だ。


「これまでも、魔物や『魔』そのものを操ってると思われる人間とはそれなりに戦ってきた。だから、魔物が操れるものであるっていうあんた達の仮説は大方合ってると思う。だが、”魔王”はその手の力を使ってはいなかったな。まあ...”レンルーン(鉄壁)”には使うまでも無かったってだけかもしれないけど。」

「もう一つ良いかい?」


そこで、今まで静かだったヤートルが口を開いた。


「何だ?」

「いや、不可解なことはもう一つあるよね。何で第六軍団をやったみたいに僕らを殺さなかったんだろう...っていう。」

「そうですな。考えてみればそれも甚だ疑問にございます。”魔主”、或いは”魔王”が魔物を使役して”大災禍”を引き起こしたとしたら、その滅ぼすべき第一の敵は殿下をはじめとするエルドーレン朝の血胤のはず。それなのに、第六軍団を圧倒してみせた其の者が刃を殿下に向けなかったのは...一体何故でしょう?」

「むむむ...。」


寧ろ、”荒野の魔王”は進んであの時の絶体絶命のアールン達を助けたようにさえ思えた。


『急がずとも、いずれ分かるだろう。』


その理由を尋ね、かの者に返された言葉。

その言葉は、今でもアールンの脳裏に引っ掛かっている。


「...まあ、とにかく今は、”魔王”という存在が実在するってことを念頭に置いておくぐらいしか出来ないだろうな。」

「ええ。」


一先ずゲルトにはそう返しつつ、彼はひとつ伸びをした。


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