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海へひらく扉

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

私は東京の港である

まだ港と呼ばれる前から

この水辺に立ち

町の息づかいを聞いてきた

遠い昔

この海には帆船が浮かんでいた

風を受け

白い帆をふくらませ

米や塩や魚や薪を運ぶ船たちが

静かに水面を渡っていた

川から町へ

町から海へ

人の暮らしは

水の道に支えられていた

私は見ていた

荷を降ろす男たちの声

朝焼けに光る櫓のしぶき

魚の匂いをまとった小舟

町へ向かって歩いていく人々の背中

やがて時代が変わった

海の向こうから

黒い煙を吐く鉄の船がやってきた

帆ではなく

風でもなく

腹の奥に火を抱き

水をかき分けて進む船だった

私は驚いた

海はもう

風を待つだけの場所ではなくなったのだと知った

鉄の船は

遠い世界の音を連れてきた

知らない言葉

知らない品

知らない考え

この国は

少しずつ海の向こうへ目を向けていった

港は

ただ荷物を運ぶ場所ではなくなった

世界を迎え

世界へ送り出す

大きな扉になっていった

人々は岸を築いた

埠頭を伸ばし

倉庫を建て

大きな船を迎えるために

海へ向かって町の腕を広げた

私はそのたびに思った

ああ

この町は変わろうとしている

海の向こうと結ばれることで

もっと大きく

もっと遠くへ歩こうとしている

けれど

海が運ぶものは

希望だけではなかった

やがて空が暗くなった

遠い戦の影が

この港にも落ちた

空から火が降った

多くの爆弾が落ち

町は焼け

水面は赤く揺れた

倉庫は崩れ

岸壁は傷つき

煙が海の上を低く流れた

私は叫びたかった

ここは人の暮らしを運ぶ場所だ

子どもの明日を乗せる場所だ

母の祈りを

父の働く手を

町の朝を支える場所だ

けれど火は

そんな声を聞かなかった

戦が終わると

私はしばらく

自分の港でありながら

自分のものではなくなった

海の向こうから来た国の旗が揺れ

見知らぬ言葉が岸壁を渡り

私の水辺は

静かに押さえられていた

船は来た

けれど

それはかつてのような

町のための船ばかりではなかった

私は待った

焦げた石の奥で

錆びた鉄の下で

もう一度

この町の人々が帰ってくる日を待った

そして

少しずつ人々は戻ってきた

壊れた岸を直し

倉庫を建て直し

機械に油を差し

朝の水面に声を戻していった

荷が動きはじめた

船が入り

船が出た

町はまた

海へ向かって呼吸を始めた

私は思った

港とは

ただ船を泊める場所ではない

傷ついた町が

もう一度立ち上がるための場所なのだ

やがて時代は速くなった

大きな箱が船に積まれ

世界中の品が

整然と並んで海を渡るようになった

食卓に並ぶもの

店に届くもの

工場で使われるもの

誰かの仕事を支えるもの

その多くが

私の胸を通っていった

白い帆を見送ったこの水辺は

いま

巨大な鉄の船を抱いている

手漕ぎの小舟を知る私が

空に届くような船を迎えている

時代は変わった

町も変わった

人の暮らしも

世界との距離も変わった

けれど

変わらないものがある

海はいつも

誰かを連れてくる

そして

誰かを送り出す

別れを抱き

希望を抱き

涙を抱き

新しい朝を抱いて

船は水面を進んでいく

私は東京の港である

帆船の時代を見た

鉄の船に驚いた

火の雨に焼かれた町を見た

奪われた水辺の沈黙を知った

そして

それでも立ち上がった人々の手を見てきた

今日も船が来る

今日も風が吹く

水面には

古い小舟の影と

新しい船の影が重なっている

私はそのすべてを抱きしめる

この町が

海の向こうへ心を開くために

この国が

世界と手を結ぶために

私は今日も

波の音を聞きながら

静かに扉を開けている


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― 新着の感想 ―
本当に、太平洋戦争でダウンフォール作戦が敢行されなくて よかったと心から思いますよ
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