オイルショック
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
ショックは、世界ではなく、腹に来た
それが始まりだった
きっかけは健康番組だ
「油は悪ではありません。良質なオイルを摂取しましょう」
ナレーションはやさしく言った
オリーブオイル
アマニ油
MCTオイル
「油はエネルギー源です」
その言葉が、なぜか胸に刺さった
三十八歳、独身、デスクワーク
運動不足
ストレス過多
エネルギーが欲しかった
彼はスーパーで油を買い込んだ
サラダに回しかける
味噌汁に垂らす
コーヒーに入れる
なんとなく体が“強くなった気”がした
最初の一週間は変化なし
二週間目、ズボンが少しきつい
三週間目、ベルトの穴がひとつ外側へ
「これは一時的なものだ」
彼は自分に言い聞かせた
油は悪ではない
油は味方だ
だが体重計は正直だった
+3キロ
+5キロ
+8キロ
腹は静かに、確実に拡張していく
ある朝、鏡の前で止まった
頬が丸い
顎が二重
腹は、まるで備蓄タンク
「……ショックだ」
それは石油危機ではなく、脂肪危機だった
彼は気づく
油そのものが悪かったのではない
“足りない何か”を油で埋めようとしたことが問題だったのだ
仕事の疲れ
孤独
誰にも褒められない日々
エネルギーが欲しかった
だから、摂取した
だが本当に欲しかったのは
油ではなかった
ある夜、彼はオリーブオイルの瓶を見つめながら笑った
「お前のせいじゃないな」
次の日、彼は早起きした
近所の公園を歩く
息が上がる
汗が出る
ベンチで休んでいると、子どもが言った
「おじさん、走らないの?」
「今は準備中だ」
子どもは笑う
「じゃあがんばれ!」
たったそれだけで、少し軽くなった
腹はまだ重い
体も重い
だが、心は少しだけ動いた
彼は油を捨てなかった
ただ、量を減らした
極端に走らない
極端にやめない
少しずつ
体重計はゆっくりと数字を戻し始める
腹はまだ完全ではない
だが彼は思う
ショックは悪くない
ショックがなければ
自分の状態に気づけなかった
世界のオイルショックは経済を揺らした
彼のオイルショックは
生活を揺らした
だが揺れたからこそ
立て直すことができる
腹をぽんと叩きながら、彼はつぶやく
「備蓄は、ほどほどにだな」
そして今日も歩く
今度はエネルギーを
摂取ではなく、循環させるために




