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遠き春へ

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

窓の外で、にわか雨が降っていた

淡い光が病室の白い壁を濡らす

彼女は目を閉じる

沈丁花(じんちょうげ)の香りがした気がした

ここにあるはずはないのに

春が近づくと、いつも彼と歩いた道に咲いていた花

「いい匂いだね」と彼が笑った声が

今も胸の奥に残っている

あふれる涙は、もう大きな声にはならない

蕾のように

ただ静かに膨らんで

ひとつ、ひとつ、香る

彼女は、彼に心を預けたままだった

返事は、まだもらっていない

あのとき

「また春になったら」と言ったまま

時間だけが過ぎていった

病室の時計は、規則正しく刻む

けれど彼女の中の時間は

あの春で止まっている

どれほど月日が流れても

心は待っている

返事を

声を

ぬくもりを

それは空を越えて

やがて迎えに来るのだろうか

彼女は思う

もし来ないとしても

想いは消えない

春よ、遠き春よ

まぶたを閉じると

彼の声がする

「大丈夫だよ」

あのときと同じ

少し照れた優しい声

彼女はそっと微笑む

夢よ、浅き夢よ

私はここにいます

君を想いながら

ひとり歩いています

歩けなくなった今も

心だけは、あの道を歩いている

流るる雨のごとく

流るる花のごとく

時間は止められない

だが想いは、流れきらない

彼女は枕元の小さなノートを開く

震える指で、最後の言葉を書く

――ありがとう

――あなたに出会えて、幸せでした

大きな告白ではない

ただ、静かな確信

愛をくれたこと

夢をくれたこと

それで十分だった

春よ、まだ見ぬ春よ

もし彼がまた立ち止まることがあったなら

その肩を、どうか抱いてあげてほしい

私の代わりに

窓の外、雨がやむ

薄い光が差し込む

彼女は深く息を吸う

沈丁花の香りが、確かにした

「届くよね」

小さくつぶやく

それは明日を越えて

いつかきっと届く

彼のもとへ

遠き春へ

彼女のまぶたが、ゆっくり閉じる

その表情は

春の陽だまりのように

穏やかだった

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