第五周波数のおじいさん
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
町の外れ、電柱が交差するところに、
電磁波のおじいさんが住んでいる。
本名はない。だれも聞いたことがない。
ただ彼は、自分のことを**「第五周波数」**と名乗っている。
「わしの脳みそはAMだが、魂はFMなんじゃよォォ~~~ん!」
ある日、子どもたちが言った。
「おじいさん、テレビ映らなくなるんだけど!」
「当然じゃ!おまえらがデジタルを信じたから、アナログが泣いとるんじゃい!」
おじいさんはタンスにアンテナを立てていた。
風呂桶にはWi-Fiが浮かんでいて、炊飯器がBluetoothで鳴く。
「この先、信号機は“感情”で変わる時代じゃ」
「どんな色になるの?」
「わしが怒ったら紫、わしが笑ったらオペラ歌手が出てくる」
だれも理解していないが、誰も止められない。
だっておじいさんが怒ると、天気がバグるからだ。
ある日は曇り、晴れ、雪、ナポリタン。
べつの日は、朝焼けがドット絵になり、犬が周波数で鳴いた。
「わしの孫は電波時計じゃった。秒針が話し相手よ」
電磁波おじいさんはいつも何かを受信している。
遠くの星の笑い声。冷蔵庫の反逆のサイン。
そしてときどき、未来からのクレームも受け取る。
「2059年から苦情が来たわ。ワシがここで屁ぇこいたせいで、未来の蝶が消えたそうな」
夜になると、おじいさんの髭が光る。
蛍光グリーンでピリピリと。
街灯がその色に染まり、ネズミがFAXになる。
でもある日、誰かが聞いた。
「どうしてそんなにおかしいの?」
おじいさんは真顔で言った。
「おかしいのは世界の方じゃ。ワシは昔から、こうだったんじゃ」
その夜、電柱が一本、空へ飛んでいった。
つられて雲が踊り、スマホが詩を読み始めた。
おじいさんはベランダでアンテナ帽子をかぶって笑った。
「今日の放送はここまでじゃ。明日は宇宙の電波、ついに無音じゃぞ。おやすみなさい、第六周波数たちよ」
風が吹き、ノイズが鳴る。
だれにも意味はわからないけど、なんだかとても、生きていた。