ブラインドキャット・シャッフル
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
砂嵐に吹かれた荒野を抜け、少年は寂れた教会にたどり着いた
古びた扉を押し開けると、中には誰もいないはずの空間に
一匹の黒猫がちょこんと座っていた。
瞳は閉じられ、まるで見えていないようだったが、背筋は凛と伸び
どこか高貴な気配をまとっている。「……お前、ここで何をしているんだ?」
問いかけに答える代わりに
黒猫はひょいと舞台に置かれた古いアップライトピアノの上に飛び乗った
そして、その小さな足で鍵盤を踏む
カラン……ポロン……
不規則なはずの音が、不思議と心臓を打つリズムに変わっていく
低音は地を踏みしめるブーツの音、高音は風が窓を抜ける笛のよう
まるでブルースの即興演奏──シャッフルビート が生まれた
その時、背後から扉を蹴破る音
追手たちが銃を構え、少年を取り囲む
黒猫は動じず、ピアノの上をステップするように歩き回る
タン、タタタン──
鳴る音に合わせ、銃弾が的を外して壁に突き刺さる
次の瞬間、敵の足は勝手に踊り出し、銃を取り落とす者まで出てきた
誰もが猫の奏でる不可思議なブルースに翻弄され
やがて力尽きて床に転がった
嵐の後の静けさが訪れる
少年は荒い息を吐き、黒猫を見つめた
その時、閉じていたはずの猫の瞳がかすかに開き、青い光 が宿った
それは荒野の星明かりよりも冷たく、だがどこか温かな光だった
「……お前……目が見えていたのか?」
少年が呟くと、猫は口を開き、まるで人間のように囁いた
「お前も“青”を探しているのだろう」
少年の胸に、これまでの旅で耳にした「青」という言葉が甦る
月夜の少女、深夜列車の切符、壊れたギターの光、赤い靴の炎
そして酒場に残された青いグラス……。
すべてが、ひとつの旋律で繋がっている気がした
黒猫は再び目を閉じ、ピアノの上で丸くなる
鍵盤は静まり返り、教会には夜風の音だけが残った
少年はその場を立ち去りながら、耳の奥にまだ残るリズムを噛みしめる
Blind Cat Shuffle──それは次の道を指し示す、蒼き拍子だった




