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海辺の廃ホテル

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

海沿いの丘に建つ白いホテルは、街の誇りだった

青い水平線を見渡すテラス、潮騒に包まれたチャペル

シャンデリアが輝く大広間

そこでは数えきれないほどの結婚式や宴が開かれ

人々の節目を祝福してきた

だが、不況の波はその輝きを奪った。観光客は減り

窓辺に灯る明かりは次第に消え、いつしか「廃ホテル」と呼ばれるようになった

「取り壊して駐車場にするしかない」

役場の一言に、街の老人たちは顔を曇らせた

「ここで式を挙げたんだ、あのチャペルで」

「子どもの入学祝いも、この広間でやった」

老人たちにとってホテルは単なる建物ではなく、人生の記憶そのものだった

それが瓦礫になることを思うと、胸が締めつけられるのだ

 

そんな時、一人の若者・マコトが声を上げた

「このホテルをカフェに変えましょう。思い出を壊すんじゃなくて、未来につなげるんです」

最初は無謀に聞こえたが、仲間が少しずつ集まり

取り壊しの準備が始まる前に改装が動き出した

剥がれ落ちた壁を塗り直し、海風に割れた窓を新しくし

古びた大広間には温かな照明を吊るした

作業の合間――ふと窓辺からギターの音が聞こえてきた

潮騒と混じりながら、軽快に転がるフレーズ

Larry Carlton《Room 335》を思わせる洗練されたリズムが

埃っぽい空気を吹き払うように広がった

誰かが古いアンプを繋ぎ、カセットを回していたのだ

すると自然に作業の手が弾み、ペンキを塗る腕はリズムを刻み

釘を打つ音までが音楽のビートと重なった

ホテルそのものが、まるで演奏に加わっているかのようだった。

 

リニューアルオープンの日

かつて結婚式を挙げた老人夫婦が訪れた

「ここで誓いを立てたんだよ。五十年前にね」

夫婦は新しいカフェの窓辺に座り、目を細めて海を見つめた

壁には古い写真と、新しく撮られたカラフルな写真が並べられている

過去と現在が隣り合うことで、むしろ互いの輝きが際立っていた

「壊さなくてよかった……」

老人の言葉に、マコトは安堵の笑みを浮かべた

 

夕暮れ

窓の外で水平線が茜色に染まり、カフェには笑い声が響く

学生がギターを爪弾き、子どもが廊下を駆け回り、老人はコーヒー片手に語り合う

その時――微かに聞こえてきた

あの《Room 335》のようなリズム

潮風に乗って、窓からふわりと流れ込み、場にいる全員の心を揺らした

その瞬間、誰もが感じた

ホテル自体が喜んでいる、と

取り壊される運命から救われ、再び人々の笑顔に包まれて

壁も、床も、窓も、音楽と共に息づいているようだった

古い光は消えても、新しい光は生まれる

そしてホテルは、その喜びをリズムに変え、未来へと響かせていた


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