永遠のワルツ
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
静まり返った練習室
木の床は磨かれて艶を帯びているが、鏡に映る女性の瞳は虚ろだった
彼女の名は沙羅。かつて“奇跡のダンサー”と呼ばれたが、事故により記憶の多くを失った。
振付を見せられても、身体はぎこちなく動かない
名前を呼ばれても、その響きに馴染みがない
ただ、心の奥に微かなリズムだけが残っていた。
リハーサルを見守る青年がいた
彼は沙羅のかつてのパートナーであり、今も彼女を信じ続けている奏介だった
奏介は小さなラジオを取り出し、古いジャズのワルツを流した。
ゆったりとした三拍子の旋律
その瞬間、沙羅の指先がわずかに震え、足が床を刻み始めた
「覚えてるかい?」
奏介は声を抑えて問いかける
沙羅の目はまだ曇っていたが、身体は音に導かれるように回転し、床を踏む
まるで長い沈黙を破って、即興のソロが始まったかのようだった。
記憶は戻らない
けれど旋律が流れるたび、身体は確かに“踊り”を思い出す
舞う姿は、かつて観客を魅了した光そのものだった
「踊れる……私、踊れるのね」
彼女の声は震えていたが、次の瞬間、唇に微笑みが戻った
鏡の中で回る自分に、久しく見なかった笑顔を重ねる
奏介は涙をこらえた
「音楽が君を覚えていたんだ」
曲が終わると、沙羅は床に座り込み、胸に手を当てた
記憶はまだ霧の中にある。
だが確かに、旋律とともに身体が蘇った
「私、全部は思い出せない……でも、踊りだけは消えていなかった」
その言葉に、奏介は頷いた
音楽と舞踏
それは記憶を超えて結びついた二人だけの言葉
そしてそのワルツは、時間に奪われることのない永遠の証だった
沙羅は立ち上がり、もう一度回転した
三拍子の余韻に乗せて――夜の練習室に、永遠のワルツが静かに響いていた




