今夜はお地蔵さんナイト
*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)
なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)
──夏の夜、風鈴が涼やかに鳴るころ。
どこかの境内にぽっかりと現れる、不思議な縁日会場。
提灯の光が、竹林の影を揺らし、盆踊りのような音がどこからともなく聞こえてくる。
そこは、全国各地の“お地蔵さん”が年に一度、こっそり集まる秘密の場所──。
「よう来たな、壬生の兄さん! 今年も元気そうやなぁ!」
「おう、八尾の。こっちは相変わらず子どもらの踊りに囲まれとるで。足のしびれが癖になっとるわい」
笑い声と共に、石でできたお地蔵さんたちが、わらわらと集まってくる。
京都・壬生の地蔵さんは、優しい目をしてニッコリ。
大阪・八尾の地蔵さんは、ちょっと陽気でおしゃべり好き。
そこへ、ふらりと東京・巣鴨から「とげぬき地蔵」さんがやって来た。
「こんばんは〜、今年も“とげ”抜いてきましたよ〜。今日は腰の痛み三件、恋の痛みひとつ!」
「おぉ、それはそれは! 恋のとげはなかなか手強いでぇ」
「まぁ、わしらは聞くだけしかできんけどな」
にこにこ、くすくす。
石でできてるのに、どこか柔らかい、そんな笑い声が夜風に溶けていく。
少し遅れて、奈良からおっとりと現れたのは、東大寺の地蔵さん。
「……今年も修学旅行生のお願い、ようさん聞きましたわ……『テストに合格しますように』とか『推しが結婚しませんように』とか……」
「時代やなぁ〜! 推しって、何や?」
「アイドルのことやで、若いもんの言葉や」
「ふむ……拝んどけばええかのう……」
その隣で、ぽつんと佇むちいさなお地蔵さん。
田んぼのあぜ道にひっそり立ってる、名前も知られぬ田舎のお地蔵さん。
「……わたしのところは、もう人通りが減ってしもて……今年はおばあちゃんが一人だけ、スイカくれました」
「それで十分やでぇ。スイカ、うまかったやろ?」
「はい。甘くて、ちょっと涙出ました……」
壬生の兄さんが、そっと頭をなでる。
「大事にされてる証拠や。わしらの仕事は“おること”やさかいな」
やがて夜空にぽうっと浮かぶ月。
みんな静かにそれを見上げる。
どこかの子どもが、夜更けに泣いてる。
誰かがベンチでひとり、悩み事を抱えてる。
あるいは、道端にポツンと立つ自分を見て、手を合わせてくれた誰かがいる。
「……行かんと、あきませんな」
「せやな」
「朝になるで」
「ほな、また来年や!」
石の体が、またそれぞれの土地へと、ふわりふわりと帰っていく。
姿は見えずとも、道ばたや寺の片隅で、また静かに“そこにいる”。
──今夜も、誰かの心の痛みを、
そっと受け止めながら。




