表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
175/310

木の実からの手紙

*この物語は作者が趣味で、適当に書いてるメモと朝一番の(強制)ラジオ体操中におもいついた内容と妄想を書き溜めたモノをス〇ゼロを飲みながら書いた”短編作品”です。支離滅裂・シナリオ崩壊等の描写がございますが、それでも見たい方は… 好きな飲み物(アルコール的な物は大歓迎)とすきな煙(火をつけるものならナカーマ)を嗅ぎながら…生暖かい目で見てください(小並感)

なお…極力R指定的な作品は掲載しないようにするのでぇ~よろしくお願いします(小並感)

おいらの名前かい?

──ナッツ、だよ。

木の実とか、堅果けんかなんて呼ばれることもあるけど、まぁまとめて「ナッツ」としてくれたらいい。

 

おいらはな、

太古の昔っから、人間のそばにいたんだ。

森の中でひっそりと育ち、

リスや鳥たちと戯れて、

そのうち人間に拾われて──食べられた。

 

それが、おいらの“はじまり”。

 

最初はね、正直ちょっと怖かったさ。

だって、おいらをかじった人間が、急に「これ、うめぇ!」って言いだしたんだ。

それからというもの、

焚き火で炙られたり、石で砕かれたり……

気がつきゃ、おいらの仲間たちは世界中の食卓に出るようになってた。

 

アーモンド、くるみ、カシューナッツ、マカダミア、ピスタチオ──

どれもこれも個性派揃いの、おいらの兄弟たちさ。

 

おいら? おいらは“地味な木の実”だけど、

地味でもいいじゃないか。

いつだって、栄養はぎゅっと詰まってるんだぜ。

 

昔は「非常食」って言われてな。

戦の最中、食料が足りない時でも、おいらだけは腐らなかった。

長持ちするし、ちょっとの量でエネルギーになる。

人間たちの苦しい時代に、おいらたちはそっと支えになってたんだ。

 

でも、時代が進むにつれて──

スーパーフード? 美容と健康?

いやいや、照れるじゃないか。

なぁに、流行なんて風みたいなもんさ。

けど、ありがたいよ。

おいらたちの価値を、また見つけてくれたんだもの。

 

そういえば、この前ある家族がピクニックに来てさ。

お母さんが子どもに言ってたんだよ。

「ナッツはね、たんぱく質も、脂質も、ビタミンもあるのよ」

って。ふふ、ちょっとドヤってたな。

 

でも一番嬉しかったのは、

その子が、おいらをポリポリ食べながらこう言ったこと。

「おいしいね。また食べたい」

 

……うん、それだけで十分さ。

おいらの役目は、誰かの“ちょっとの幸せ”になること。

高級なお菓子に混ざってもいい。

登山の携帯食になってもいい。

おやつとして、ぽいっと口に放り込まれてもいい。

 

どこでだって、おいらは“誰かの元気のもと”でありたい。

 

そう思いながら、今日もまた木の上で、

風に吹かれて、ゆらゆら揺れてるんだ。

 

さぁ、次はどんな旅になるのか──

誰かのポケットか、パンの中か、

それとも……大切な人へのプレゼントか。

 

おいらの名前は、ナッツ。

今までも、これからも、

人間たちの「うまいな」に寄り添って生きていくよ。

 

──木の実の、小さな決意を込めて。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ