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シヨク子爵領と魔法使い

ゴヨク領を平定し、仲間を手に入れた俺は

一路シヨク子爵領へと入った。


『トラジ、まだまだ甘いぞ』


「くっそー!今日もダメか!」


二人になった俺たちの行軍スピードはやや遅くなり

ゴヨク領都を出てから3日が経ち、ようやく

次の目的地、シヨク子爵領に入った。

ちなみに今は朝の訓練後の会話だ。


『(おい、シヨク子爵領では、復讐して

  くれるんだろうな?)』


『ハイハイ、心配するなよ。』


『(返事が適当なんだよ!シヨク子爵には

  魔法でセクハラを受けていた、セクハラが

  できないように、魔法をどうにかしてくれ)』


『セクハラって、それは嫌だな。わかった

 魔法をそんな事に使うとは許せん。』


頭の中での元マシュー、トラジとの会話を

楽しみながら進むと、池のほとりで

何やら魔法の練習をしている、女の子がいた。


「どうして出来ないのかしら!これが出来れば

 お兄ちゃんを助けられるのに!!」


気になったら声をかける習性でもあるのか

トラジがいきなり声をかけた。


「どうしたんだ?なんか困り事か?」


トラジのいきなりの声に驚いた女の子だったが

「うまく魔法が発動出来ないのよ」


女の子の返しに

「魔法の事なら、師匠に聞けば良い!

 ね?師匠?」


『俺にわかる事ならな』


女の子は今の状況を説明してくれた。

兄がいるそうなのだが、子爵の館に捕えられており

何とか救いたい。しかし魔法使いの子爵に

対抗する術を持たない女の子は、魔法を跳ね返す

マジックバリアと魔法の行使をキャンセルする

サイレントという二つの魔法を習得中とのことだ。


「私にできるかしら?」


うーん、鑑定。これもセクハラだな。


名前:ヨピアン

戦闘力:7/7(MAX120)

魔力:15/15(MAX27,500)


『余裕で出来るな、1週間時間をくれ』


ヨピアンは驚いて

「そんな短い期間で何とかなるの?」


『少し厳しく行くが、大丈夫だ』


「じゃあお願いします!私はヨピアン。」


『マシューだ、よろしく』


「俺はトラジ!よろしく!」


そして特訓開始から一週間が経過


「本当に信じられないわ、私がこんなに強く

 なるなんて」


『じゃあ鑑定するぞ』


「ええ、いいわ」


『トラジも一緒に』


「はいっす」


ついでに自分も鑑定!


名前:マシュー

戦闘力105/105(MAX)

魔力320,000/320,000(MAX1,025,000)


名前:トラジ

戦闘力12,700/12,700(MAX25,000)

魔力100/100(MAX)


名前:ヨピアン

戦闘力120/120(MAX)

魔力10,300/10,300(MAX27,500)


『という感じだ』


「師匠やっぱ、化け物っすね。」

「本当に、桁が違いすぎるわ」


『それで?子爵家の館に行くのか?』


ヨピアンはうなづいたが

「子爵家の館にはゴーレムが二体いるのよ

 それがまた強くて、人間ではまず勝てない

 はずなんだけど、二人ならなんとかなりそうね」


「じゃあ俺と師匠がゴーレムを倒して

 ヨピアンがシヨク子爵本人を倒す感じですね」


『そうだな』


『(復讐、、わすれるなよ)』


なんか頭の中で囁かれたが、まあ良いだろう。


子爵の館に着いた。この後どうしようと考えてたら


「たのもー!」

ヨピアンが叫んでいた。


『おい、トラジと同じ事をしてるぞ』


「そうなの?今から戦うんだから、こっちの方が

 効率的よ」


『そんなもんか?』


話をしていると、奥からゴーレム二体を引き連れた

やたらセクシーな女が出て来た。


「何かしら?人の家の前で叫んでくれて?」


「出たわね!ガーネット=シヨク子爵!」

そう言ったヨピアンの言葉にびっくりだ


『女性子爵だったのか』


『(だから、セクハラされたと言っただろ)』


『いや、男同士でそういう趣味の奴なのかなと』

頭の中でそんな会話をしていると、ゴーレムと

戦う流れになっていた。


どれどれ鑑定


名前:ガーネット=シヨク

戦闘力14/14(MAX98)

魔力12,500/12,500(MAX)


ゴーレム

戦闘力2,700/2,700(MAX)

魔力0/0(MAX)


ゴーレムは二体とも同じか、このレベルなら

トラジだけで十分だが、さてどうしたものか


「俺が両方相手してやる!」

トラジが声を張り上げる


「ふふふ、後悔しないことね」

ガーネットは不敵に微笑む


トラジとゴーレムの戦いが始まって

すぐ違和感が出て来た。


「何だこいつら、倒しても、破壊しても

 すぐ再生しやがる!」


何度もゴーレムを倒すが全く倒れる気配がない


「そろそろね、まさかここまでゴーレムを

 損傷させるとは思わなかったわ。

 でもここまでよ」


二体のゴーレムが合体した。

嫌な予感がする、鑑定!


ハイゴーレム

戦闘力50,000/72,900(MAX)

魔力0/0(MAX)


『トラジ、交代だ』


「え?でも」

とか言いながら、何かを感じ取ったのだろう

素直に交代に応じた。


ゴーレムは巨体に似つかわしくない速度で

攻撃を仕掛けて来たが、防御。防御。防御。


「信じられないわ!なぜハイゴーレムの

 攻撃を受けて立っていられるの!?」


『すぐに蹴りをつける!インフェルノ!』


灼熱の業火がゴーレムを飲み込み、消滅した。


「な、、なんて事!?ハイゴーレムが!」

ショックを受けているガーネットを尻目に


「さあ!次はあなたの番よ!」

ヨピアンが宣戦布告する


「許さない、あなたから地獄を見せてあげる!」


ヨピアンとガーネットの戦いが始まった。


魔法の応戦で、ほとんど互角。

中長距離の攻撃でかなり激しい。

最初に見た魔力ではガーネット有利だったが

どういうわけかヨピアンが推し始めた。


『そうか、ハイゴーレムの進化に魔力を使ったな?』


少しずつ、ガーネットの魔法が中級、初級へと

そして手数が減っていく。


ヨピアンは初級魔法を上手く制御して

持続的に戦っている。

こういった所も現状を作り出しているのかも

しれない。


そして

「これで最後よ!サイレント!マジックバリア!」

ヨピアンがガーネットに放った二つの魔法は

ガーネットに直撃し、見事にガーネットの魔法を

封じた。


「はぁはぁ、わ、私の負けよ。好きになさい」

ガーネットが敗北宣言。


「お兄ちゃんを返して!」


その後地下牢へ案内され、無事に捕まっていた

男達を解放した。


元々外面は良く、領地の運営も問題無かった為

そのまま領主としていてもらう事になった。


『じゃあ、シヨク子爵、ランドバーグに手を貸す

 もうみだりに男を誘惑しないという事でいいな』


「ええ、私は負けたのだから会心するわ。」


「マシューさん!私は着いて行ってもいいですか?」

ヨピアンは決心したように聞いてくる。


『その気があるなら、来い。』


こうして二つ目の領をも落として

仲間も3人に増やし、一路王都を目指すのだった


『(今回も俺の復讐は無かったなおい!)』



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