第5話 開戦
前回を12月2日に公開した後、12月5日に更新し、本文と後書きにパティ・ローズマリータイムに関する情報と挿絵を追加しています。
前回を5日までにお読み下さった皆様、大変申し訳ありません。
「フジノ? 勇者フジノ・ツキクサのことですか? まさか、彼女は現在24歳のはず」
「そうよねぇ、確かに昔のフジノにそっくりだけど」
ケイ副官とケール博士が疑問を口にする。
しかしパティは確信に満ちた声でフジノに尋ねた。
「フジノ、貴女……どうして私の前に現れたの? しかも、そんな姿で……!」
「別に来ようと思って来たわけじゃないんだけどね」
フジノが苦笑する。
「最近同じことばかり言ってる気がするけど……これも運命の悪戯ってやつかしら。歴史は繰り返す、は違うわね。私は同じでもそっちは随分と変わったみたいだし。それにしても、結局最後までアインスに勝てなかったあの根暗女がこんな所で長官だなんて。人間どうなるかわかったものじゃないわね」
「アインス?」
パティの表情が険しさを増す。
「まさかフジノ、まだあんな男のことを信じてるの? 私達のすべてを狂わせた最低な男のことを!」
瞬間、空気が震えた。
「アインスが……なんですって?」
フジノの顔から表情が消え、周囲に魔力が迸る。
「やめてフジノ! その人は味方でしょ!?」
叫ぶアイズに目もくれず、フジノが前に進み出る。
と、
「……クラウンか」
呟き、フジノは歩みを止めた。
バジルがフジノの背後に立ち、首筋に剣を突きつけている。両脇にはオードリーとグッドマンが控えており、いつでも攻撃できる態勢だ。
バジルの色違いの瞳が光った。
「さてどうする? 俺達3人を相手にするかい? 俺は構わないが、今この場で戦えばアイズ君達にも被害が出るよ」
「……ふん」
フジノを取り巻いていた魔力が鎮まる。
トトがそっとフジノの腕を取り、その手を両手で包み込む。フジノは顔を歪めると、トトの手を振り払って出ていった。
第5話 開戦
「……助かったわ、バジル」
パティは平静を取り戻したが、話は次の機会にということで支店長達に失礼を詫び、奥へと引っ込んだ。
「あの、私フジノさんのところに行ってきます」
皆にペコリと頭を下げ、フジノを追いかけていくトト。ケイもパティを追って会議室を出ていく。
残ったメンバーに、アイズは手短にフジノのことを話した。
「なるほどねぇ。それがハイムの狙うトトちゃんの力なんだ」
「長く生きていると、色々と変わったことがあるものですな」
落ち着いた様子のケール博士、コトブキの年配組。
支店長とネーナは驚いていたが、グッドマンは気づいていたらしい。そうか、とだけ言って黙り込んだ。
「貴方達も気づいてたんでしょ? オードリーさんとは同じ救助隊にいたんだし、バジルさんとは直接戦ってるんだから」
アイズの問いかけに、バジルは「おや」と肩をすくめて苦笑した。
「まいったね、スケアから聞いてたのかい? いけない奴だ」
「私は確信してたわけじゃないわ。多分そうなんじゃないかとは思ってたけど」とオードリー。「でもバジル、どうして黙ってたの? もしかして右目のことを恨んでる?」
「まさか。あれは戦争中の出来事だ。それに明らかに俺達の方が悪者だったしね。別に恨んではいないさ……ただ」
言葉を切り、パティが出て行った扉に目を向けるバジル。
「身体の傷はいずれ治る。仮に手足を失っても生きていける。しかし、心の傷というものは簡単には治らないものなのさ。人は心を失ったままでは生きていけない……特に女性というものはね」
「……ヤな男。パティさんを試したの?」
「あまり過去に囚われていてもらっては困るんだよ。長官としてね」
アイズの視線を平然と受け流し、バジルも部屋を出ていく。
「過去に捕らわれているのは、あいつも同じなんだけどね……」
オードリーは誰にも聞こえない声で呟いた。
やがてトトが戻ってきた。フジノはブリーカーボブスを離れ、南方回遊魚に戻って休んでいるらしい。
「まぁ、それなら問題ないか」
一息つくアイズ。
……と。
突然、トトが両耳を押さえて呟いた。
「……誰?」
途端、空中に浮遊する光の粒子が無数に出現し、ホタルのように宙を舞った。
誰も操作していないのに三次元ホログラム装置が作動し、中央の円卓上に一人の女性が映し出される。
淡い青色の髪。閉じられた瞳。優雅な民族衣装のような衣服。
「レム姉様……!」
ネーナが驚いて声を上げた。
/
「長官。気分はいかがですか?」
会議室から遠く離れ、幾つもの廊下と階段を通り抜けた先。
パティの私室前に佇み、ケイは扉をノックしていた。
「……私は……どう見える? ケイ」
中から弱々しい声がする。
返答があったことに安堵し、扉のノブを回そうとして、ケイはその場で思い止まった。
「……長官は、長官でしょう」
当たり前の返答をした挙句、どう続ければいいかわからず言葉に詰まる。
ケイは女性の扱いに慣れていなかった。パティが何を望んで質問してきたのかもよくわからない。
「ええと……メルクの長官で、今では大統領並の発言力があって、多くの人に尊敬されていて、全国の女性の憧れの的で……」
こういうことはバジルの専門じゃないだろうかと思いながら、ケイは言葉を探し続けた。
10年もの間パティと組んで仕事をしてきた彼にとって、彼女は常に優秀なパートナーであり有能な上官だった。こんな彼女と一対一で接するのは初めてだ。
「美人な上に頭の回転が早くて、でも結構親しみやすくて、アクセサリーはノーレイズで靴はセレイムで……あれ、何か違うな」
頭を抱えるケイ。
と、扉の向こうでパティがクスリと笑った。
「ありがとう、ケイ。十分よ」
扉が開き、パティが顔を出す。
「ごめんなさいね、ケイ。どうかしていたわ。まさか今になって、あのフジノに会うことになるなんて思ってもいなかったから……ううん、別にフジノだからいけなかったっていうんじゃない。もしもさっき会ったのが、普通に年を重ねて大人になったフジノだったなら、きっと冷静に対応できたわ。でも、あの頃と同じ姿で現れるなんて……それでね、つい昔の嫌なことを思い出したの」
努めて明るく振舞おうとするパティの目は少し赤くなっていたが、ケイは気づかないふりをすることにした。妻と離婚した経験から、感情的になった女性の恐ろしさは身に染みている。
「パティ、昔リードランスで何があったかは知らないよ。でも今の君は立派なメルクの長官だ。自信持てよ」
「ありがとう……ケイ」
パティがケイの胸にそっと顔を寄せる。
……と。
二人の周囲に光の粒子が現れ、瞬く間に廊下を満たした。
「パティ、これは……」
「……レムだわ」
顔を上げ、パティは呟いた。
/
ケール博士の案内で、アイズ達はレムの部屋を訪れた。開かれた扉の奥から、更に多くの粒子があふれ出てくる。
扉をくぐると、そこにはホログラムに映っていた女性──レムが光の粒子に包まれ、ベッドに腰掛けていた。レムの伸ばした腕から光の触手のようなものが何本も伸び、トトの身体を包み込む。
「……初めまして、レム姉様」
トトが挨拶すると、レムは目を閉じたまま微笑んだ。
そのまま言葉を交わすこともなく、二人とも動かなくなる。
「トト?」
「しーっ。お静かに。二人は会話中よ」
話しかけようとしたアイズをケール博士が止める。
話によると、レムは触手を通じて意思疎通ができるらしい。トトとレムが交信している間に、ケール博士がレムについて説明した。
プライス・ドールズNo.05『カルル』とNo.06『レム』の二人は、リードランス大戦の最中にフェルマータへと逃れ、当時最大手の化学・鉄鋼企業であったフロイドに身を置いていた。
ところが間もなく、後に史上最悪の事故と呼ばれることになるフロイド企業事故が発生。二人は共に巻き込まれ、カルルは消息不明となり、現場から唯一救出されたレムは全身を激しく損傷、視覚と聴覚を失っていた。
すぐにプライス博士やケール博士の手で修復が試みられたが、事故の影響は四肢や感覚器官に留まらず、脳にまで及んでいたらしい。視覚・聴覚ばかりか下半身の自由さえも戻ることはなく、現在に至るまで失われたままでいる。
不幸中の幸い、レムの能力は『解析』だった。対象に触れることで状態や内部構造を把握できるという、カルルの『分解』と共に用いることで大きな相乗効果を発揮する能力。この能力を用いれば、光と音の情報を解析し、脳に直接送り込むことで視覚と聴覚の欠落を補うことができる。
しかし能力を常時発動させ続けることは、肉体と精神に著しい負担を強いる。レムは研究所に閉じこもり、能力が必要な時以外、ただ安静にしているだけの生活を送るようになった。
そんな中、妙なことが起きた。レムの能力が急激に向上し始めたのだ。事故から一年も経たない内にプライス博士が設定した限界レベルを上回り、レムの解析能力は異質なものへと進化した。対象に触れなくとも、遠く離れた国の出来事も、人の心の中すらも解析できるようになってしまったのだ。
「これは仮説なんだけどね」
前置きして、ケール博士は持論を展開した。
「例えば水面の波紋を見ることで、魚の泳いでる場所とかコースとかが割り出せるわよね? それと同じように、この世界には目には見えず耳にも聞こえない、精神の海みたいなものが広がっていて、レムはその海に漂う波……いわゆる精神波を解析できるようになったんじゃないかと考えているの。実際、昔プライスちゃんがそういう通信技術を研究してたらしいわ」
「……よくわかりました。ありがとう、トト」
しばらくの後、トトとレムの交信が終了した。
レムの腕から生えていた光の触手が、数多の粒子となって霧散する。
「ネーナ、こっちに来て」
続いてレムに呼ばれ、ネーナは少し躊躇ったが、支店長に背中を押されてレムの前に進み出た。レムがネーナの手を直接手に取り、包み込む。
「おめでとう、ネーナ。貴女は自分の幸せをつかみ取ったのね」
「……レム姉様……!」
泣きながらレムに抱きつくネーナ。レムは慈愛に満ちた表情でネーナを抱き締めると、あやすように頭と背中を撫でた。
「素晴らしいお姉さんですね」
「良かったな、姉ちゃん」
「幸せな家族の図、といったところですな」
支店長、グッドマン、コトブキも嬉しそうに微笑む。
「おや、もう話は終わったのかな?」
やがてバジルが駆けつけ、
「そうみたいね」
続けてパティとケイも部屋に入ってきた。
「レム、一人で納得されても困るわ。情報は平等に公開してもらわないとね」
「ええ……わかっています、パティ」
レムが困ったように微笑む。
パティはネーナの様子を見ると、納得の表情で軽く手を振った後、傍らに佇むバジルに目をやった。
「バジル、さっきのは意地が悪かったわね。貴方はフェミニストだと思ってたけど」
「貴女は我々の長官ですから。そこには男性も女性も関係ないでしょう?」
パティが落ち着いていることがわかっているのだろう、バジルがおどけた口調で答える。パティは溜息混じりに苦笑した。
「まったく、部下が優秀すぎるっていうのも問題ね」
ネーナが落ち着いた後。
レムは皆の前で、山脈の村で起きた出来事について話した。
まるで自分自身が体験したかのように、しかも、アイズとトトが知らない物事の側面まで正確に。
常にアイズ達のそばにいて、複数の映写機で客観的に撮影していたかのような、隙のない語り。それはかつて、トトが黒十字戦艦の中で神官達に語りかけた時と、まったく同じ状況だった。
やがて、話はアイズ達の新たな旅路に及んだ。
「新型のクラウンが3人、か。どうする? バジル」
「どうもしないさ。敵であるならば容赦はしない、それだけだ」
オードリーの問いに何処となく不機嫌そうに答えるバジル。
「しかしそうなると、このすぐ近くにハイムの実働部隊がいるということになるな」
ケイが呟いた、その時。
ズドォォォォン!
轟音と共に、メルク移動要塞ブリーカーボブスが衝撃を受けて大きく揺れた。慌てて外部の映像をモニターに映すケール博士。そこには数隻の空中戦艦の姿があった。
「あれは……独立軍か!」
艦体に描かれた紋様を見定め、ケイが叫ぶ。
「ケール博士、緊急放送の用意を!」
すぐに用意されたマイクに向かって、パティは語気鋭く声を発した。
「全職員に告ぐ! これよりブリーカーボブスは戦闘形態へと移行、南部独立解放軍との戦闘に入る! すみやかに所定の位置につき、戦闘に備えよ!」
/
時間は少し戻り、ハイム戦艦内の格納庫。
「片付けちゃったのかい? あの温室」
「邪魔になってしまうでしょう? それに、分解するのは簡単だったから」
開戦を間近に控えて慌ただしさを増す艦内にあって、ノイエとアミは完璧に二人だけの世界を作っていた。
「薔薇……綺麗だったのに」
「それじゃ、この戦いが終わったら……また組み立てるわ」
「うん。頑張ってくるよ」
「…………」
「あらら~、どうしたのかな~? アート君は~」
『うん、きっとラブラブな病気なんだねっ』
「……何をしているんだ、お前は……」
アートが呆れた顔でグラフを見る。グラフは片手にウサギの人形をはめて一人芝居をしていた。
「本当だろ?」
「違う!」
アートは真っ赤になって怒鳴った。
「俺達はクラウンだ、ハイムの兵士だ! 兵士として指揮官がふがいないのが許せないだけだっ! 兵士というものは自己を捨て感情を殺してだな、いついかなる時でも任務に集中すべきなんだ! それが何だ、あんな女なんかに……!」
まくしたてるアートの台詞を聞き流し、グラフは平然と言った。
「あんまり熱くなるなよアート。一つのことに集中するのも悪かないが、たまには柔軟な目で自分や周囲を観察してみろよ。俺達を取り巻いている状況は、お前やノイエが考えているほど単純なもんじゃない。まぁ確かに“純粋”は強さの究極の形の一つではあるが……本当の“純粋”は、“無知”とか“バカ正直”とは別のもんだ」
『それじゃあ生き残れないわよ?』
ウサギの人形がぴょこぴょこと動く。
アートはグラフの手から乱暴に人形を蹴り落とすと、背を向けて立ち去った。
「貴様にハイムの兵士たる資格はない!」
「……貴方は兵士……偉大なるハイムの兵士です……か」
アートの背中を見送り、グラフは呟いた。
それは生まれて初めて聞かされた言葉。優しい女性の声で、何度も何度も耳にした台詞だった。
『お調子者のフリしてる割にはお節介なのね』
拾い上げたウサギの人形が再び喋る。
『熱くなるなって言っときながら、グラフも結構そーゆーとこあるんだから』
「言うなよ、落ち込んでんだから……なーんて、一人でやってても面白くないな。おっ、イイ女発見!」
グラフの言ったイイ女は、はちきれんばかりの成熟した肉体を窮屈そうな軍服で包み、格納庫の前を通り過ぎて艦内を歩いていた。
やがて艦のブリッジに到着すると、彼女は既に整列していた若い軍人達に向かって挨拶をした。
「初めまして、ハイム空軍小佐のハースィード・チェイスです。どうぞよろしく」
「ハーシード少佐ですね」
「いいえ、ハースィードです」
ハースィードが人差し指を唇に当てて発音をチェックする。しかしブリッジにいた軍人達は、発音よりも色っぽい唇と胸の谷間に注目していた。
「コホン、では……ハースィード小佐、この度はご協力いただきありがとうございます。このような立派な艦まで提供していただいて、何とお礼の言葉を申し上げればいいかわかりません。私は、南部独立解放軍の堤督を務めております、オリバーと申します」
オリバーと名乗った青年は、提督という肩書きに似合わず、実直で誠実そうな光を瞳に宿した若い青年だった。全身から色気を振りまくハースィードと間近に接しながら、ほとんど表情を変えずに手を差し出す。
ハースィードは妖艶な笑みを浮かべると、オリバーの手を握り、かたく握手を交わした。
「いいえ。我々ハイムの民は、元々大陸南部から派生してきた人種です。皆様方の独立運動を支援するのは当然のこと。この戦い、ハイムの精鋭部隊が全面的にバックアップいたします」
やがてハースィードが出ていくと、入れ替わるように雑用係の女の子が入ってきた。ハースィードがつけていたのか、ブリッジに漂う香水の残り香を書類の束でパタパタと散らしながら、まだボーッとしている軍人達に文句を言う。
「まったく、みんなデレデレしちゃって! 情けないったらないわよっ!」
軍人達は女の子の不機嫌そうな声で我に返り、いそいそと仕事に戻っていく。女の子は書類をオリバーに手渡すと、ジロッとオリバーを睨んで言った。
「お兄ちゃんもだよ!」
「こらカエデ、仕事中は『お兄ちゃん』じゃないだろ。『堤督』と呼びなさい」
「はいはい、てーとくさん!」
その時、ブリッジのモニターにブリーカーボブスの映像が出た。
「堤督、目標を捕捉しました!」
「戦闘準備! まずは長距離射撃で相手の出方を見る! カエデはあっち行ってろ!」
指揮するオリバーの隣で瞳を輝かせていたカエデは、各種救命用具とヘルメットをつけられてブリッジの外に放り出された。
「もう、お兄ちゃ……じゃなかった、てーとくったら!」
カエデは頬を膨らませて怒っていたが、すぐに気を取り直し、別の場所から外を見ようと走っていった。
【レム・ブロッサム】
プライス・ドールズNo.06。設定年齢23歳。
元は鮮やかな藍色の髪をしていたが、フロイド企業事故の後、ほとんど色が抜け落ちた。
触れることで対象の状態や内部構造を『解析』できる能力を持つが、現在はそのレベルが大幅に進化している。
【精神の海】
コープやシュレディンガーの住む領域である『精神の海』とは異なる意味で用いられており、むしろ『世界の精神』に近い。この世界に存在するものはすべて精神の海を泳ぐ魚のようなものであり、レムはその際に起きる波紋を解析できる。
これを利用した通信技術をプライス博士が研究していたのは、彼がコープの存在を知ってからのこと。やがて同時に進めていたドールズの研究が実を結び、ドールズ初の成功例とされるNo.04『レアード』が誕生した一方、件の通信技術については実用化困難として研究が凍結された。
この通信技術は完成すればどんなに離れた場所にも正確・確実かつ迅速に通信できるものとなるはずであり、当時プライス博士はこれを究極最後の通信システムであると考え、END-Cシステムと呼称していた。
【南部独立解放軍】
フェルマータ合衆国は南北で人種に明確な差があり、南部側の民族が独立を求め、ハイムからの支援を受けて軍を結成した。
しかしながら、これまで大きな衝突もなくやってきたのにどうして今更、というのが南北含めて大多数の一般民の気持ちである。
【オリバー堤督】
本名エルウッド・オリバー。
独立軍の若き英雄。24歳。
南部民族の独立を夢見る純朴な青年。