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行くぞ鳥人レース_1

 僕で見抜きしようとしていたサクヤはワシワシさんの登場によってなんとか落ち着かされた。

 サクヤは納得いってない目でじっと僕を見てくる、サッサとワシワシさんを追い出せって顔だ。この目線に答えたら負けだ。必死に目をそらす。

 そんな様子にも関係なく、ワシワシさんは震えた声で話を続ける。。

 

「そ…それで、族長に大見え切ったって本当か?い…いや…冗談だよな、言ってたら今ここいないもんな…いや~すまんな変なこと聞いて」

「ええと…たぶんそれやっちゃいましたね、あはは…」


 そんな、ワシワシさんの動揺に僕は乾いた笑いで返すことしかできない。

 ワシワシさんは目を見開いている。

 

「はぁ!?それでどうなったんだ?殺されなかったか!?いや…誰が君の身代わりなったんだ!?」

「何もありませんでしたよ…ただ、サクヤを『鳥人レース』に出すとか言ってましたけど」


 そういうと、ワシワシさんは頭を抱え悩みだした。

 『鳥人レース』って何なのか知らなかったけど、そんなに危ないものなのか…

 

「それで『鳥人レース』って何なんですか?てっきり運動会みたいなものって思ってたんですけど…」

「ああ…そうか、確かに運動会みたいなものだよ、でもな問題は誰が言ったかだ…族長が出ろって言ったんだろ……、それはな…出て優勝しろってことだ」


 真面目な顔をしてワシワシさんが続ける。

 

「族長はな次期族長を任命して、鳥人レースで優勝させるんだ。歴代の族長はそうやって紡いできた…それにな!族長は2週間前に生意気なAランク女冒険者を半殺しにした…そんな気性の荒さだ…ここで優勝以外しようものならどうなるか私でもわからない」


 そういって、ワシワシさんは体を震わせ始めた。

 そうか…それで…。絶対に優勝しなければならないのか…。いやでも…と思わないでもない。

 

「でも、サクヤなら…無理な話じゃないでしょ!!ワシワシさんも言ってましたよね!サクヤは立派な戦士だったよって!!」


「確かにそうだ。お嬢は優勝できるポテンシャルを持っている…しかしな…勝負は一週間後だぞ!怪我はどうするんだ!!」


 確かに、あと一週間で怪我を直して…飛べるようにして、以前よりも早くなって。かなり、きつい話なのはハーピィでない僕でも分かる。

 そんな状況に追い打ちをかけるようにワシワシさんが言葉を続ける。

 

「それにな…前回優勝者の<<クラモト>>も今年出場するつもりらしい…あいつには怪我する前のお嬢様でも勝てるかどうか…」


 絶望的な状況に僕もワシワシさんも黙り込む。

 勝ちようが無いんじゃないかって…そんな悪魔の自分が囁きかけてくる。

 

 そんな中サクヤが口を開く。

 

「ねえ、鳥人レースとかいいからワシワシ出て言ってくれない。さっきの続きしないといけないの!ほら、お母様との対談という困難を乗り越えた二人は愛し合って…みたいのあるじゃない」


 呆れるほどサクヤはいつも通りだった。

 

「いや…だからね…いくら対談を乗り越えたって言っても、鳥人レースが残ってるでしょ…」

「え?それって、鳥人レース優勝したらえっちしてくれるってこと!?」

「はぁ!?」


 サクヤは突拍子もない要求をぶつけてくる。

 ワシワシさんも呆れた顔で動向を見守っている。

 

「そりゃそうよね!!優勝するからにはそれなりのご褒美がないとね!!」

「はぁ!?ええと…」

「それなら、楽勝よ!クラモトの一人や二人私がぼこぼこにしてやるわ!!アル!あんた緊縛プレイや言葉攻めの練習しときなさいよ!!」


 サ…サクヤ…これを狙ってたな…。ず、ずるいやつだ…。

 それにワシワシさんも何とかしてくれ顔で僕を見てくる。

 

 それなら、ここはうやむやにしてサクヤに頑張ってもらって、あとでしらばっくれよう。

 

「そ、そう、サクヤ!頑張ってね!!」


 こうして僕たちの鳥人レースへの道は始まった。

書き溜めてあるあべこべ物をもう一本放出することにしました。

『異世界に転生…と思ったら日本!?いや、日本にしては肉食系女子が多すぎる!!』という題名です。

読んでいただけたら幸いです。向こうはこちらに支障が出ない程度で書いていこうと思います!

あと、今日の分は量が少ないから、明日は2本投稿することにします。

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