私の中
シャーロット 特殊魔法
●闇のムチ(敵全体に地面から闇のムチが伸びて拘束し、締め付ける。体力を徐々に奪い取る)
魔力7精神力5消費 光の剣で解除可。
ピンヒールは背の高い彼にちょっとでも近づきたくて辛くても履いた。コルセットは彼が見惚れないかと頑張ってきつきつに締めた。でも彼は「無理をしないで下さい」と心配するだけだった。そんなことよりも私に綺麗だと囁いて欲しかった。
婚約者?そんなもの知らない。そいつはエミリーという庶民の女に興味深々だ。何が光の聖女様だ。人の婚約者と閨をともにしても良いだって?ふざけないで頂きたい。4人のうち1人を選ぶのですって!私はムカついて、同じ境遇の女性3人と共にエミリーを懲らしめてやった。
ところが、エミリーは挫けない。むしろ周りを味方につけ、私の仲間であった女性3人も味方にして、私を公衆の面前で断罪した。なんていやらしい女なのだろう。
私は17歳の誕生日にスキル欄を覗いて驚いた。そこには新しいスキルが表示された。<暗黒の乙女>どう見ても良いスキルではないな。私は両親にも告げずに彼だけにこそっと教えた。すると彼は悲しそうに私を哀れんだ。
それがなんだ<聖剣の乙女>のエミリーは周りにちやほやされ、<暗黒の乙女>の私は婚約者から婚約破棄を宣言され、彼から見放された。
私は自分が哀れに思えた。絶望した。悲しかった。すると女神が私に「世界から逃げたいですか?」と私に問う。私にだけに聞こえたその声に私は「はい」と答えた。
それから、死後の世界に飛ばされて、あの仙人に会うんだ。
最初は「はあ? まだその身体生きてるだろ戻れ!」と突き返された。絶対に戻りたくなかった私は「絶対に戻りません」と抵抗した。
「たくわかったわ!女神から話は伺った。そんなに別の世界に行きたいのか?」
「はい。行きたいです!」
「どうも雑な感じがする。まあよいか。悩むのはおぬしだ。行ってこい!」
そしてまた浮遊感に襲われ、別の世界に訪れた。
日本に飛ばされた私。17歳の私は 高校生だった。両親もいた親戚もいた。あれは作られた記憶だった。過去の出来事をさもやったよと記憶が捏造された。以前の世界の記憶は全くなかった。
現実世界の私はイレギュラーな人間だったようだ。あるはずないのにいる人。そう思うと世界から見捨てられた気分になる。
もう終わったらことは良しとして、私のキャラクター名が判明した。
シャーロット・ファン・エルマー
それが私の名前だ。悪役令嬢だった。
公爵家の娘で王太子アーダルベルトと婚約したキャラクター。王太子には全く興味がない。ダークのみ愛している。彼ほど私優しく支えてくれる人がいない。下民が住む町で拾ったことを今だに感謝しているだけでは?と冷静になった。
これからどうなるんだろう。
<アルカナストーリー〜愚者の微笑み〜>
断罪イベントでエミリーはいじめられた証拠を沢山集めて、私を断罪した。そうなると、私の精神力を0にでき、体力を半減できる。
このせいで不利の戦闘を強いらた。
そして4人の攻略キャラとエミリーとの戦闘は隠れキャラの攻略が始まった証拠だ。執事はいつもシャーロットと一緒に戦い。負け。執事を魔王に仕立てて、エミリーと4人のうちの1人に倒されるのが、通常のハッピーエンド。隠れキャラとのエンドでは、4人の攻略キャラとエミリーと断罪イベントで戦闘になり、勝つと隠れキャラが加わる。
勇者や魔王にするには実はとんでもない条件がある。閨を共にした者に光の聖剣、暗黒の剣が装備できる。
ーーあのピンク女今ごろお楽しみちゅうかな!?
ーーイライラしてきたぞ!
過去と今の自分が混ざる中、目覚める時がきた。
タロットカード 技
●占い(0〜4ゲージ敵の体力をランダムで減らす。低確率で戦闘不能にさせるか自滅する)
精神力5魔力3消費