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プロローグ
別段珍しい死でもなかった。
ニュースで毎日のように流れているような、ごくありふれた死。男の死因は魔導式駆動車のスリップ事故である。
冬の寒い朝に路面が凍結してる中チェーンも着けずに走行していた大型魔導トラックに引かれた、ただそれだけであった。
しかし、ただ一つだけ違うことがあった。
――――魂の行き場である。
本来ならば魂は黄泉の国へと送られると言われているが、男の魂は何か不思議な強いエネルギーによって時空を超え、1人の女性のお腹の中…に生まれようとしている新たなる器へと誘われた。
男の名は秋葉拓人、もう一つ人生での名はクリス・ルバーノ。
これは一人のなんの変哲もない男による物語である―――
初めての投稿ですのでこれからよろしくお願いします。