プロローグ2
お待たせしました!
朝飯を食べ終え、俺達は庭に有るポケ○ンみたいなバトルフィールドに来ていた。真ん中に白線が有り、クラス対抗でのドッジボールが出来そうだ。
「よし、それじゃあ始めるか!、今日の朝練は組み手をしてもらう!」
げぇ・・・
「おいおい親父!、一番キツイじゃねーか!」
「甘いトレーニングばっかりだと身体が鈍るじゃねーか、たまにはキツイトレーニングもしねぇと。つーわけで紅葉、お前の相手は紅だ。しっかりと鍛えられな!」
「嘘ッ!、よりにもよって母さんとかよ!。嫌だぁぁ・・・、焔さんが良い・・・」
「紅葉・・・、焔がお前に甘いのを分かっていて言ってやがるな・・・」
「・・・そ、そんな事ないぜ、・・・焔さんはちゃんと僕を鍛えてくれるし、ね?、焔さん」
紅葉は焔に期待の眼差しを向けるが
「有難いお言葉ですが、私より紅様の方が断然鍛えられます。それに、私は紅様より炎と摘姫の相手を任されております」
「・・・・・・つーことは」
「貴方の相手は私よ紅葉、しっかりとママが鍛えて上げるわ・・・そうしっかりとねぇ(ニッコリ)」
紅は確実にワラッていた。ただし、ワラッていたのは口元だけ、目はまるで獲物を見つけた猛獣ようだった・・・
「・・・なんだろう、何故か今までの思い出がフラッシュバックしてきた。そうか、これが走馬灯かぁ・・・、ははは・・・」
「・・・くぅにぃ、ドンマイ・・・」
「くぅ、必ず無事でいてね」
紅葉は紅に首根っこを掴まれバトルフィールドに連れてかれる。和葉達は隅に有る観客席みたいなベンチに座る。
「じゃあ、紅葉対紅の組み手を始めようか、時間は10分で」
「・・・りょーかーい、はぁ・・・」
「あら?、なんだかやるきが無いわね?」
「別に・・・」
「紅葉がやる気を出さないなら・・・、私はヤル気を出しちゃおっかなぁ・・・(ニッコリ)」
「なんだかやる気出てきたなぁ!、俺頑張るよ!」
ちくしょぉ・・・、親父の野郎はこの事を分かっていやがったな、だってこっちをチラ見しながらニヤついてやがるもん。
紅葉は相手(紅)に集中し、構えをとる。紅も紅葉と同じ構えをとる
「では・・・始め!」
「じゃ、行くわよ紅葉!」
と言う掛け声と共に踏んでいた大地を蹴るように駆け、人間で本当に出せるのか?と思う速さで紅葉の懐に飛び込もうとする。
(ちょっ⁉︎マジでか!母さんめ初っ端からとばしてくるな⁉︎)
これまた、普通の人では出来ない反応で体の前に腕をXさせ防御に入ろうとする紅葉・・・だが
「遅い!」
「⁉︎」(しまっ⁉︎)
小柄な体格からでる速さで先に懐に飛び込まれ・・・そして
「絆深流格闘術・拳型一式『疾風拳』ッ!」
ダンッ!「ぐっ⁉︎」
絆深流格闘術なら基本中の基本の技を腹部に受け、そして
「絆深流格闘術・脚型一式『乱脚』ッ!」
ドゴッ!「ぐふっ⁉︎」
紅に乱脚・・・回し蹴りを決められ。あっという間にトドメを刺された。
「はい、勝者紅〜」
和葉の気の抜けた声で二人の組み手が終わった
「イッエ〜イ♪勝っちゃった♪」
普通に見れば小学生が勝って喜んでるように見えるのだが実際は実の息子に容赦無くトドメをさした。
三十路の主婦である
「ちょっ、母さん!いきなり本気で来るとか聞いてないぞ!」
負けた事に悔しい紅葉が文句を言うのだが
「そりゃあそうよ、だって本気じゃないんだもん」
「くっ!」
『母は強し』という言葉を改めて実感した紅葉だったのだが、まだ紅葉は気づいて無かった。
己の強さが人間の限界を超えている事に
「さて、焔も炎と摘姫のトレーニング頼むぞ」
「はい、では炎、摘姫、準備を」
「・・・はい、かか様・・・」
「はい」
焔はベンチに掛けてあった模造刀を手に取り、紅葉達と入れ替えでバトルフィールドに入る。 炎と摘姫もベンチの上に置いてあった互いの模造小太刀を手に取りバトルフィールドに入る
「炎、摘姫、構えを・・・、和葉の合図で・・・一気に決めます」
「・・・ゃばい、かか様・・・本気」
「多分、くぅ達の組み手を見て、熱が入ったのかも・・・」
焔は自分が使う抜刀術の構えをとる。炎と摘姫も小太刀型の構えをとる
「では・・・始め!」
焔は宣言通り和葉の合図で構えを取りながら走り出す
「「・・・ッ!?」」
二人は直感で感じたんだろう・・・避けなきゃヤバい、と
「「・・・ッ!!」」
二人は左右に飛ぶ、そして
「絆深流抜刀術・一ノ型『一文字』ッ!」
いつの間にか、さっき二人の居た場所に焔が現れ、空気が一閃されたように感じる。
「・・・あ、危なぃ、当たって、たら・・・」
「間違いなく終わってた・・・」
炎と摘姫は青ざめるが、焔はまた構えを取り直し・・・そして
「まずは・・・炎よ!」
「・・・ッ!、うs」
炎が発言する前に焔は最初に走り出した時より速く走り、一瞬で炎の目前へ!
「終わりです!」
「・・・ぁ」
焔に武器を弾かれ、これで炎は戦闘不可。焔は残りの摘姫に標的を決める。摘姫は
「リタイア」
と言い、武器を地面に落とし両手を上げる
「そこまで!」
焔による二人のトレーニングも終了する。
「さぁ、今日の朝練も終わりだ!、紅葉達はさっさとシャワー浴びて学校に行けよー」
「・・・はぁ、今日は朝からキツイなぁ」
「・・・しょうが、ない、・・・炎達、学生・・・」
「早く準備しよ?くぅ」
紅葉達はシャワーを浴びに屋敷に戻る、和葉達大人組は
「さぁて、俺ももう一眠りするかなぁ〜」
「何言ってるのカズ?」
「早く貴方も準備をしてください、和葉」
「は?、準備」
準備・・・?、今日何かあったっけ?
和葉がそう考えていると
「決まってるわよ、朝練よ朝練!」
「・・・わっつ?」
「惚けても無駄ですよ和葉、貴方は最近運動不足気味です。子供達に偉そうに言えませんよ」
「・・・・・・」
「そういうことよカズ、さぁ、準備して?」
「あははははははは!」
もう・・・笑う事しか出来なかった・・・
紅葉は『アアアアァァアあぁぁあ!!!』という悲鳴が聞こえた気がしたが、気のせいにした・・・
はい!以上が第2話になります!
手直し前よりだいぶ戦闘シーンを変えました!
次回も一週間以内に出したいです!