異次元箱(アイテムボックス)
すいません!遅れました
誤字・脱字があるかも
・・・武器人種は?
炎が率直に思った。兄が自分は普通の人種じゃない事で頭が一杯一杯でやっと落ち着けたと思った矢先にこれだ。
「炎、どした?」
「・・・ぇ?」
正直に話したい。でも、それで大好きな兄が軽蔑してきたらどうしよう。
もう、抱き着かせてくれないかもしれない。
頭を撫でてくれないかもしれない。
・・・五年前みたいに話しかけてもらえないかもしれない。
「どっか、具合でも悪いのか?」
「え⁈そうなの炎ちゃん?」
「それなら早く休んだ方がよろしいですね、今すぐ部屋の用意を・・・」
シウマが部屋を出て行こうとすると炎が慌てた声で叫ぶ。
「だ、大丈夫!・・・ちょ・・・っと、目の前に出て、来た、ステータスに驚いた、だけだか、ら・・・」
「本当に大丈夫?辛いなら言ってね炎ちゃん」
「・・・ん、ありがとう、柚子・・・」
何とか誤魔化せた・・・と、炎は思うが
「炎、本当にどした?俺達には言えない事か?」
「・・・ん、んーん、・・・ほんとに、驚いた、だけ、だから・・・」
「嘘つけ、何年お前の兄ちゃんしてると思ってんだ。誤魔化せると思ったら大間違いだぞ」
そう言って紅葉は炎の頭を優しく撫でる。
炎にはそれで十分だった。
「・・・くぅにぃ」
「何だ?」
「ぇ、えんも、普通の人間じゃ、ないって、言ったら、どう、する・・・?」
炎の発言に驚く紅葉達だが、紅葉は
「炎、俺が竜人種って知った時、どう思った?」
「・・・くぅにぃは、くぅにぃ、・・・えんの、たった一人の、大好きな、お兄ちゃん・・・」
そう言って、炎は紅葉のお腹に抱きつく
「なら、俺も同じだ。炎が普通の人間じゃなくても、俺からしたら炎は炎だ。俺のたった一人の可愛い妹だよ」
「・・・ん」
何も心配する事はなかったんだ。
自分の大好きな兄は種族なんかで軽蔑なんかしない。
自分は何で兄を信じれなかったんだろう・・・
そう考えるだけで炎は涙をポロポロ零す
「・・・くぅにぃ、ごめんなさぃ・・・」
「いや、泣くなって!兄ちゃん気にしてないから、な?」
そう言いながら紅葉は炎の涙を拭う。
「で、普通の人間じゃないってどういう事だ?」
「ん、実は・・・」
炎は自分の種族の事を紅葉達に説明した。すると、今まで黙って見ていた大王が
「そりゃあそうじゃろうな、母親のホムラが武器人種だからの」
「・・・焔さんが?」
「うむ、お主ら何も聞いてないのか?」
「あぁ、焔さんに昔の事とか聞いても教えてくれなかったしな」
「・・・おじいちゃん、武器人種って・・・何?」
「⁉︎、エンよ、い、今おじいちゃんって・・・!」
「ジジイ、そういう反応別にいいから、さっさと武器人種について教えろ」
「・・・クレハよ、お主も可愛いく『おじいちゃん♪』って呼んでも良いじゃろに、せっかく男と思えない女みたいな顔つきなのにのぉ」
ピキィッ!
場の空気が凍りついたような気がする。
「あーあ知らね」
「今のは、ね・・・」
「大王さん・・・今までありがとう」
「・・・・・・(紅葉からそろりそろりと幼馴染み達の場所へ逃げてくる炎)」
「え、何が?」
春馬達の言っている事が分からなかった大王だが、その目線へと振り返ると。
「・・・・・・・・・(ピキピキ)」
青筋をめっちゃ立ててる紅葉君
「何も知らない大王さんの為に説明すると。紅葉の奴、昔から女みたいな容姿を指摘されるとブチ切れます。決して触れない事、以上」
「あ、あはは・・・紅葉君、昔から女の子みたいって言われると凄く怒るよね・・・」
「そこがくぅの可愛い所」
「・・・でも、指摘する勇気は、無い・・・」
大王が言い訳を考えようとするが
もう・・・遅い
「・・・・・・・・・」
「ま、待つのじゃクレハ、わ、ワシも知らなかった事じゃし」
「・・・・・・・・・」
「そ、そうじゃ!武器人種の説明をしなくても良いのかの⁈早く聞きたがってたじゃろ⁈」
「・・・ちッ、今回だけは見逃してやるよクソジジイ。だか、次は無いと思え」
大王は誓った・・・もぅ、紅葉の容姿に触れるのはやめよう・・・と
「ぶ、武器人種という種族はの、その種族しか
使えないユニークスキルを持っている。その名を『契約魔法・武器化』と言う」
「契約魔法・武器化・・・?、武器化って事は武器人種は武器になっちまうわけか?」
「うむ、実際にホムラはスカーレットと契約し、武器の姿でスカーレット達と共に戦っていたからの」
「・・・かか様が・・・」
「と、なぁジジイ、ユニークスキルって何だ?俺にもあるんだけどさ」
「ユニークスキルは個人や種族にだけが会得出来るスキルでの、場合によっては生まれつき持つのもある。その場合は種族に多いって感じじゃな」
「個人のスキル・・・か」
紅葉は小声でステータスを出すと、自分のユニークスキルを確認する。
「(絶倫竜の詳細がみたい・・・)」
「どうしたクレハ?」
「いや、スキルの詳細とかは見れないのかなぁって思ってさ」
「見れるぞ?見たいスキルを長く押してみるんじゃ」
「え?・・・あ、触れるのね、これ」
大王に言われた通りに絶倫竜を長押しをする紅葉、そこにはこう書かれていた
『絶倫竜:底なしの精力を持った竜人専用ユニークスキル』
「・・・・・・・・・」
紅葉は何も見なかった事にした。
「今の大王さんの言う通りにすれば、俺達もスキルの詳細を見れるのか?」
「うむ、誰が見れないとか聞いた事も無いからの」
「よし、それなら」
春馬は一番気になっていた異次元箱を長押しする。
『異次元箱:持ち物を異次元にしまい込むスキル、数は個人の魔力に 差が有り。息のある生物はしまえない』
「・・・紅葉!」
「んだよ、いきなりデカイ声出して」
「スキルの中に四◯元ポケットが有るぞ!」
「何⁈ど、どれだ⁉︎」
春馬は紅葉達に異次元箱の事を教える。
「うぅわホントだ」
「す、凄い・・・私、こういうのって漫画やアニメだけの物だと思ってたよ」
「実際に目の当たりにすると、やっぱり驚く」
「・・・れっつ、ぐーたら生活、へ・・・」
「でも、これってどうやって使えばいいんだ?」
「それは、ステータスを出す時と同じですよ。異次元箱と思いながら読めばいいだけです」
「へぇ・・・便利だなぁ・・・」
そして、シウマに言われた通りに異次元箱を出す五人
「ステータスとは違うのが出てきたな、やっぱり空か来たばかりだしな」
「こっちも空だよ」
「右に同じく」
「左に、同じく」
「紅葉は?」
「何か入ってるんだけど・・・」
春馬、柚子、摘姫、炎の四人の異次元箱の中は確かに何も書いてない、空の状態だった。
しかし、紅葉の異次元箱の中に一つだけあった
『異次元箱』
契約石:戦乙女
・・・四月はいっぱいゲーム出たね、ワガママなあれやらなまなあれやらって・・・
ごめんなさい、只の言い訳です・・・orz




