プロローグ1
さぁ!始まりますよ!(手直し版!)
少年は夢を見ていた。
懐かしい・・・でも何も覚えが無い夢を少年は毎日のように見ていた。
そして、その夢には毎回ぼんやりした風景と一人の少女がいた。
その少女は毎回その夢で同じ事を言う『ぜ・・い!もど・・きて・ね!お・いち・・との・く・くだ・・ね!』と何を言っているのかは分からないでも、少年は毎回同じ事を叫ぶ『絶対!絶対だから泣かないで!』と。
これは少年の記憶が見せた夢なのか、はたまた少年の妄想から出来た夢なのか・・・さてどちらでしょうか?。
おっと、どうやらお話の時間が終わりに近づくようだ。
私からは以上だ、でもまだ帰っちゃダメだよ。
これから物語が始まるのだから、ふふっ
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ジリリ!(カチャ)
朝の要とも言う目覚まし時計が鳴り始め僅か二秒で小さな手によって止められた。
一室の中隣に寝ている人を起こさないようにゆっくりと上半身を起こし『〜〜〜〜ん』と伸びをし、隣に寝ている人・・・・絆深紅葉に顔を向け、そして
「・・・おはよ、・・・くぅにぃ♪ん、ちゅ♡」
キスをした
「んん⁉︎」
「・・・おはよ、・・・くぅにぃ、目、覚めた?・・・」
「目、覚めた?じゃない!キスする必要が有るか⁉︎」
「・・・うん♪、・・・だって、・・・こうしないとくぅにぃ起きないでしょ?・・・」
「起きるっつーに」
「・・・ホント?」じぃ〜〜
「うっ」
今ジト目で俺を見ているこいつの名前は絆深炎、燃えるような真っ赤な髪を腰まで伸ばしている六歳離れた俺の妹だ。
妹と言っても腹違いが付く、俺の親父が母さんお付きの人に手を出しできちゃった子だ。
でも母さんもその人も誰も咎めはしなかったどころか泣いて大はしゃぎした。
この燃えるような真っ赤な髪色はその人譲りだ。
「・・・ん?何見てるの?・・・」
「別に?」
「・・・そ?早く着替えないと摘姫が(コンコン)『くぅ、起きてる?』・・・来たみたい」
「みたいだな」
『くぅ、まだ寝てる?』
「いや、起きてる、今から着替えるから先にリビングに行っといてー」
『手伝う?着替え』
「い、いらな「・・・いらないから、先に行ってて、摘姫・・・」い・・・」
『そう・・・だったらまた後で』
「あ、あぁ」
今起こしに来た娘は七澪摘姫、雪のような白い肌に対して夜色な髪を肩まで伸ばしたヘアスタイルをしている。
苗字が違うけど俺の家族だ、三年前ふとした出来事で俺の家に養子でやってきた。
本人はちょっと戸惑っていたが今ではすっかり慣れ俺ん家の家族だ。
「・・・くぅにぃ?早く着替えよ?・・・」
「おう」
と言い着替え始める紅葉だった。
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着替えを終えた紅葉と炎の二人はリビングへと向かった。
その途中
「しっかしなぁ、どうして無駄に広いんだぁ?この家は」
「・・・お父さんが、お仕事をがんばってるから・・・?」
「そうは言っても親父の職業って作家だぜ、しかもラノベ作家」
そう俺達の父親は作家である。しかもラノベ作家、これが世間で言うオタクから・・・いや、世間から凄い人気で『二次元やライトノベルが分からない、興味が無い方々が一斉に興味を持ち始めました!』などとあの有名な朝のニュース番組目◯ましテレビでも出された。
「・・・お父さん、スゴイ人気だよね・・・」
「いくら人気だからって、こんな何処かの大富豪や石油王が住んでそうな家・いや、屋敷を立てるなんて無理じゃね、しかも住んでるのは俺達合わせてもたったの六人だ、どう考えてもおかしいだろ?」
「・・・もしかして、お父さんが石油王だったり・・・?」
「流石にそれは無いだろ、俺もよく知らないけど石油王なんてあちらこちらに引っ張りだこだろ、ウチの親父を見てみろ、一日中家の中に引きこもっているダメな大人の絵図だろ?」
「・・・でも、ちゃんとお仕事している・・・」
「そこだけ何だよなぁ、見習えるのは」
「・・・うん」
「「はぁ」」
二人して残念なため息をつくのであった。
二人がリビングに入ると「ん?やっと来たかお二人さん、いつもより遅いんじゃないか?」と男声にしては少々高い声が聞こえてくる。
「うっせ、引きこもり親父」
「引きこもってねーよ、ちゃーんと外に出てるから」
「外は外でも庭だろが、それと朝会ったら最初に言うことは”おはよう”だろが」
「はぁ?それはおm「おはよう」えって俺が喋ってる途中に言うなよ⁉︎」
やれやれ、朝からうるさいこのおっさんは、絆深和葉、俺の引きこもり親父である。
黒髪をちょっと伸ばし後ろで纏めている。世間からはイケメン作家と騒がれてファンも多いようだ・・・引きこもりのクセに。
でも何でもやりこなす所が正直凄い、本人曰く『学生時代、暇だったからやってたら身に付いた』と言う何ともまぁムカつく理由である。
ちなみにこの人の両親・・・つまり俺の爺ちゃん婆ちゃんにあたる人達は今も健在と言うか未だに衰える気配が無い、全く凄い人達だ
「何だよ、人の顔をジロジロと」
「鼻毛が出てるぞ」
「え?マジで?」
「嘘だけど?」
「だよなぁ〜朝起きたらちゃんと抜いたもんなぁ」
「出てたのかよ・・・」
「・・・お父さん、おはよ・・・」
「おぉ!我が愛しき娘、炎よ!おはよう♪パパがお目覚めのちゅーしようか?」
「・・・いらない、くぅにぃにして貰ったから♪・・・」
「なん・・・だと・・・」
そして和葉は、さっさと席に着いてしまった紅葉に向かい
「く〜れ〜は〜よくも俺の可愛い炎に手をd「どいて、お義父さん」ぐはっ」
が、いきなり出て来た摘姫によって排除されるのだった
「そんな・・・摘姫、お前まで、お前まで紅葉なのか・・・」
などと言い絶賛orz中である。
「ん?どした摘姫?」
「くぅ、炎にだけお目覚めのちゅーするの?」
「え?」「むっ」
何を言われたのか半分ぐらい分からなかった紅葉と内容とその続きを察した炎が反応する。
「えっと、摘姫さんや何を言っているのですかい?」
「だから、私にもお目覚めのk「・・・摘姫、おはよ」スを・・・おはよ、炎」
「・・・摘姫、くぅにぃと何話してたの・・・?」
「別に何でも無い」
「・・・そ、なら良いけど・・・」
「えーっと?」
何が起こっているのか分からない紅葉と静かな女の戦いを繰り広げている二人に「何騒いでるの、貴方達?」と言う声が聞こえる。
「あ、よう母さんおはよう」
「紅葉、それに炎もおはよ」
「・・・うん、おはよう、紅さん・・・」
今、キッチンスペースからやって来たのは、俺の母さん絆深紅、真っ赤な紅の長髪を左右を鏡で映しているみたいに完璧なツインテールで結んでいる。
十五歳の時に親父に出会い、十七歳で俺を産んだ、まだまだ現役主婦である。
まぁ思う所はあるがつまり歳的に考えれば学生妊娠である。
だけど高校退学やらと言った出来事が全く無い、そしてこれは人類の神秘にも迫れる事何だが、不思議に思う事が一つある。
それは・・・母さんが小学生レベルの幼児体形である事、時々思う(母さん・・・よく俺を産めたなぁっと)それに何といっても母さんの両親の姿は勿論写真すらない、本人は『元気にやってるんじゃない?』と言った感じ何だが、別に気にする必要はないかなぁ?
「炎、別にお母さんでも良いのよ?」
「・・・ううん、かか様がそう呼びなさいって・・・」
「はぁ、あの子は全く」
「呼びましたか?」
母さんの一言に反応して出て来たのは、絆深焔さん、親父が手を出してしまった母さんの付き人の方、つまりは炎の母親である。
母さんと姉妹を思わせるぐらい燃えているような紅色の髪色をポニーテールで纏めて結んでいる。
その実年齢や生まれは勿論、プライベートの全てが謎に包まれた人だ。
まぁ親父や母さんは全部知ってるみたいだ。
「紅葉様、炎、おはようございます。」
「あ、焔さん、おはよう。」
「・・・かかさま、おはよう・・・」
「ちょっと、焔〜?」
「何でしょうか?紅様」
「何でしょうか?っじゃないわよ、貴女の所為で炎が”お母さん”って呼んでくれないのよ」
「当たり前です。いくら父親が紅様の旦那様でも、母親は私、身分を弁えないと・・・それに”お義母さん”何て呼ぶのはまだ早すぎます。」
「貴女、今全く別の事を考えなかった?」
「何の事ですか?」
とまぁこんな感じがいつもの二人のやりとりである。
「あ、それよりお鍋は?」
「大丈夫です、ちゃんと火は消してきましたから」
「そう、じゃあ早く戻って続きをしなくちゃ、紅葉達も早く席に着いてー、それとカズっ!いつまでそうしてるの?」
あ、親父の事忘れてた
「なぁ、紅、最近俺の扱い酷くね?」
「そうかしら?」
「うぅっ、子供達からでもなく、愛する妻も冷たいっ」
「あ、愛するだなんて、こ、子供達の前よ。ま、全くカズったら〜」
この夫婦、ご近所の方々からでもなく世間からでも理想のおしどり夫婦として有名である。
「お、お二方早くして下さい。子供達が待っているでしょう!」
そして嫉妬なのかヤキモチなのか焔さんが止めに入る
「なぁに〜?焔〜貴女ヤキモチ妬いてやんの?可愛い〜」
「なっ、べ、別にそう言う訳では!」
「何?そうなのか、焔?」
「だ、だから!」
「別に隠す事でもないだろ?ほ〜れ、よしよしお前もちゃんと愛しているぞ〜焔」
「ッッッ⁉︎」///
はぁ、こうやって焔さんも取り込まれるのである
「・・・かか様、お父さんの事、本当に好きだよね・・・、えんも、くぅにぃとあんな風に」
「私もいつかくぅとあんな夫婦に」
とまぁこちらの女子陣も毎回こんな感じになるが、親達のイチャラブを見せられている子供からしたら複雑な気分になる・・・
「母さん、朝飯は・・・?」
「え、えぇ、ゴメンね、紅葉!、さ、焔も!」
「は、はい!、今すぐ準備しますね!」
こちらが切り出さない限り終わらないんだよなぁ、あのイチャラブ・・・、そんな事を考えていると朝食が運ばれて来た。日本人らしいホクホクのご飯に、豆腐、ワカメなどが入った味噌汁や、鯵だろうか?、魚の開きがあるTHE和食というメニューだった
「それじゃ、いただきましょ!」
「「「「「いただきます」」」」」
「(やっぱり、朝は和食かなぁ)」
「なぁ、紅葉」
紅葉が食べていると和葉が話しかけてくる
「朝飯食ったら稽古始めっぞ」
「ん、了解」
「他の皆も準備しといてくれ」
親父が言った稽古とは、絆深家の格闘術を始めとした武術の練習である。なんでも、母さんが若い頃に開発をし、今の代から伝統にする為らしい、おかげでこっちはガキの時から鍛えられました・・・、俺は母さんが得意とする格闘術・拳型と焔さんが得意とする抜刀術を身に付けられた、ちなみに炎や摘姫も武術を使える。炎は格闘術・小太刀型、摘姫は習い始めて三年だが、筋は良く、炎と同じ格闘術・小太刀型を身につけた。毎朝じゃあないけど、時たまに朝の稽古をしている。今回は楽なのが良いよ・・・
ここまで読んでいただきありがとうございます!
半年前に連載を開始しました。この『常識外れの異世界無双』なんですが、機種変と共に前のアカウントのパスワードを忘れてしまい。連載不可能となってしまい。諦めておりました。ですが、読者の方から『まだ読みたい』などのお言葉を頂き、今回また新たに手直し版として再開させて頂く事になりました!、また連載が途切れるかもしれませんが、宜しくお願いします!
次回は一週間以内に出したいです!