第7話
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爆発の後、校舎内にいた生徒教師は体育館に集められた。言わなくてもわかるだろうが、校舎を爆破した犯人たちによって俺らは体育館へ誘導された。
爆発に驚いていると、すぐに犯人らしき男たちが職員室に入ってきた。彼らの手には拳銃が持たれていた。そして、その冷たく光る銃口を前に突き出し、教員たちを抑え込み、職員室内の放送器具を使い、校舎内の生徒たちを体育館内へ集めた。脅し文句は月並みで、
「君たちの先生たちを捕まえた。殺されたくなかったら体育館に行くように」とのことだった。
集められた生徒は、当たり前だが状況もわからず、ただ不安にかられた。生徒全員が集まると、すぐに犯人たちが教師たちを連れてやってきた。教師たちは、全員縄で繋がれていて、口にはガムテープが貼られていた。それを見た生徒たちはさらに不安に煽られ、体育館がざわめき始めた。
しかし、そのざわめきは一瞬で静かになった。犯人の一人がおもむろに拳銃を天井に掲げ、引き金を躊躇なく引いたのだ。
「ハーイ。みなさんちゅーもーく」
野太い声が静まり返った体育館に響いた。生徒たちの怯えた視線が、声の主に集まった。
「皆さん、はじめまして。気づいている人もいると思いますが、あなたたちは今から私たちの人質です。なので、おとなしく私たちの指示に従ってください」
男の言葉が終わった直後だった。再び地響きと壮大な爆発音が体育館の外から聞こえた。
「いい子にしてないと、爆弾が爆発してしまうので、気を付けてねー」
男の目が不敵に光るのが俺には見えた。一体何を考えているのだ。この状況と学校の体育館にいるという感覚が妙な違和感を生み、みんな不安の色を隠せない。
どうにかして、この状況を打開しなければ、今後どんな仕打ちを受けるかわからない。そう考えた俺は、少しでも注意をそられようと震える足に力を入れた。
「みんな、大丈夫だ」