1話 プロローグ
作品紹介でも書いていますが、この小説は自サイトなどで書いていた作品と同一になります。はじめの方の話は2010年ごろ書いた話になりますので今から見ると文章が下手で恥ずかしい限りなのですが、楽しんでいただければ幸いです
なお3点リーダーは環境によって見え方が変化する文字なので基本的に使用しません。予めご了承ください
また、時折あとがきで前作以前の話をしていることがありますが、本編内で知らなければわからないようなことはありませんのでご安心ください
始まりは一冊の本。世界の誰も知らぬ場所で密かにいつの間にか存在していたその本が、全ての始まりにして終わり。
その本のタイトルは・・・『竜神伝説』
「竜神・・・だと? 貴様が! 竜族とも呼べぬ貴様がその名を名乗るのか!?・・・許さぬ! 許さぬぞぉ~!!」
苦悶の咆哮をあげる漆黒の竜とそれに相対する若者。後方には彼の仲間と思われる三人の戦士。天空高き城での一場面である。
なにゆえ、このようなことが起きたのか・・・全ては遠い昔の伝説より始まる。
ここは数多くの生物たちが暮らす世界「ネフェーシア」
かって、この世界で大きな戦いがあった。
世界を我が物にせんとした闇の竜神と彼に従う魔族たちによる征服。
世界はこのまま、竜神の手に落ちると誰もが感じていた。
そんな折にどこからともなく現れた光の竜は人、エルフなど多くのものと協力をし、ついに闇の竜神の封印に成功する。
しかし自身も深く傷つき、とある洞窟に自身の力を封印した。
・・・いずれ必ず訪れる復活した竜神との戦いのために。
人々は世界を救った光の竜を敬愛を込め新たに竜神と呼び、闇の竜神を邪竜神と名づけた。
時は流れ、伝説と思われていた邪竜神は闇の底より蘇った。
突如現れた、空中城・・・そして世界各地で暴れだした魔族たち。
世界を再び絶望が覆う時、それが新たな伝説の始まるときである。
風が鳴り響く雪山の山頂付近、伝説の竜神の力を封印した洞窟の前に佇む一人の若者。
運命の歯車が静かに動き始めていた・・・。