最終部13章「氷炎の乙女たち」3話「仮面と本質」
「! くだらない話しはここまでよ」
「うん!」
感じ取った敵の気配にそう注意をすれば、アキも敵の接近を察していたみたいで打てば響くと返してくる。エルフ族は魔法には長けているけどその耐久力は低い。肉体的なスペックも低いから遠距離から狙い撃つならば別だけど、基本的に戦いには向いていない・・・そのはずなのに
「リデア! 先制攻撃行くよ!」
「わ、わかっているわよ!」
戦いの渦中に身を置きつづけることを運命づけられたような竜神である兄さんの隣にずっと居続けた彼女。その原動力が兄さんへの、その、何というか、愛? みたいなものであると言うことはワタシも否定することは出来ない
そんな忌々しい存在なはずなのに
「『星の子の祈りを受けて、大いなる光よ、万の敵を打ち倒す戦輪となれ!』スターループ!」
「ふん、一気に片付けるわ! ドラゴンループ!!」
ワタシとアキが放った無数の輪が縦横無尽に飛び、迫り来る敵を打ち倒していく。まだ所詮は前哨戦に過ぎないけど、こうやって詠唱や強力なオリジナル魔法で戦場に立ち続けている。ワタシのこの技もアキのを模倣したものだし
「不意打ちとは中々やってくれるではないか」
先陣の代表だろうか、地面に降り立つなり偉そうなことを言ってのける敵。数千の数で迫ってきておいてこの一撃だけで八割を削られたら煽り文句になっていないわ。他の連中のところにはこの数は行っていないようだから、ワタシたちには雑魚の数押しにする方針? 舐めてくれるわね
「正面から近寄ってきたのをあの程度の技で迎撃されてそれを不意打ち? 冗談にしても自身の無能さをさらけ出しているだけとは思わぬか?」
でもまぁ、アキが辛辣に言い返してくれたからワタシは黙っておくわ。普段ワタシたちの前ではのほほんとした姿を見せているけど、こんなのでもエルフ族の女王。この手の舌戦は慣れているのでしょうね・・・ちょっとだけ格好良いとか頼れるとか思ってしまったわ
「くっ、よく回る舌を引っこ抜いてやっても良いのだぞ?」
「ふっ、それは出来る力を示してから言うものだ。口先だけの暴言が貴様のどんな優秀さを示すというのだ? 示したのは知性のなさと下劣さだけではないか」
ほ、本当にこれってアキなのかしら? なめてかかってくる敵国の使者とかにはこう言う態度を見せていたのかも知れないけど、普段との違いに驚くわ・・・でもあのメイの妹か、妥当かも知れないわね
「リデア・・・」
「な、何よ?」
「・・・頼りにしているからね」
そっと小声で告げられた言葉。伸ばされたその手はほんの少し震えている。エルフ族は遠距離戦以外はけして向いていない種族。アキだって本当は戦い向きの性格はしていない・・・まったく
「ドンと頼りなさい。ワタシは竜族の名門よ」
伸ばされた手をがっしりと掴む。本当にもう・・・だから嫌いになれないのよ、あんたは
と言うことでアキの女王の仮面は久しぶり?
リデア「ふん、やっぱりワタシがついていないと駄目なのね」
アキ「もう少し素直だったらもっと良いんだけどね」
とまぁ、ここでは仲良く喧嘩していますが、本編ではがっしりと協力してくれるでしょう
リデア「に、兄さんのためなんだからね!」
また分りやすいツンデレを、まして本編のあの内容で・・・
アキ「でも私とお姉ちゃんを一緒にするのは止めて欲しいなぁ」
リデアにとっても天敵ですが、アキにとっても天敵ですからね、メイw と言うところで今回はここまでです! 次回もまたよろしくお願い致しますね~
第20回AIで作成してみよう ???
えっと、誰?
??「レ~キュ~オ~ス~! レキュオスなのですよ~!」
とまぁ何時ものネタをやりながら、リデアの愛剣レキュオスの人間形態。と言うよりもリターナ時代からリデアに付き従っていた副官イルナ=レキュオスの人間形態と言うべきかもですね
レキュオス「えへへ、綺麗でしょう私?」
この形態に関しては特に補足はないのですが、剣の時はリデアが記憶を取り戻して以降彼女のデフォルメされた顔が刻印されているんですよねぇ




